筑波大学のアイドルコピーダンスグループ、Bombs!(ボムズ)のオンライン公演が28日午後8時から始まる。大学のアイドル研究会の1部門として、2019年3月に医学類4年のりかさんが立ち上げたグループだ。昨年はコロナ禍でほとんど活動ができていなかったが「卒業生の最後のステージ」としてオンライン公演を企画した。
現在、Bombs!は34人(裏方の4人を含む)の筑波大生が参加している。さまざまなアイドルのダンスを「コピー」してステージ上で披露するのが活動のメーンだ。「ステージ衣装の制作や動画の撮影、演目の構成などもメンバー同士で考えながらステージを作り上げている」という。
これまで出演していたステージは、新入生らが屋台を出店する筑波大学宿舎祭(5月)やおよそ2万人が来場するという雙峰祭(そうほうさい、10月)。学外では日本一のアイドルコピーサークルを決める大会「UNIDOL(ユニドル)」にも参加していた。

しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響で、出演予定のステージが中止になった。練習も自粛を余儀なくされ、活動が全くできないという状況だった。現在リーダーを務める応用理工学類2年のゆうなさんは「去年の春学期が始まったくらいにサークル活動を自粛するよう大学から要請があった。そのまま宿舎祭も学園祭も中止になってしまって、ステージも練習の場もなくなってしまった。2019年の3月に結成して、ようやくこれからという時期だったのに」と振り返る。
オンライン公演のアイデアが出てきたのは昨年の秋ごろ。「こういう状況で、一体何に向けて活動したらいいのかと、グループの幹部で話し合いをした。そこで『今年はグループ初の卒業生が出る。何らかの形でステージはやりたい』ということになった。もちろん対面も考えてはみたが、最終的にはオンラインでということになった」とゆうなさん。著作権上の配慮として、実際の曲は使用せず、収益化もしない形で行うという。
サブリーダーで社会工学類2年のあやめさんは、オンライン公演の見どころを1曲目のアンジュルム(ハロー!プロジェクト)「私を創るのは私」だと話す。「グループを作ったりかさんから、リーダーの立場を2年生のゆうなが引き継いで、グループの第2章が始まったと感じる。その決意を示すのにぴったりの曲だと考えて選曲した。その思いを含めて観てほしい」とあやめさん。
コロナ禍の苦労はオンライン公演でも続く。「どうしても30人の演者が同じステージに立ってダンスをするのは難しい。会場からもあまり密にはならないようにと言われたので、全員で踊る曲というのは全く作らなかった。半分にグループを分けたり、学年ごとにしたりして密にならないように工夫してやっている」とリーダーのゆうなさん。
公演のクオリティーには自信がある。「ステージの迫力が対面よりも弱くなると思うかもしれないが、実はオンラインの良さもとてもある。普段のステージでは見ることができないような演者一人ひとりの表情を見ることが出来る。当日はぜひ見に来てほしい」とサブリーダーのあやめさん。
◆配信はYouTubeのBombs!公式チャンネルで見ることができる。無料。公式ツイッターはこちら。(山口和紀)