水曜日, 3月 4, 2026
ホームつくば市長の手法に異議相次ぐ 防災拠点案でつくば市議会 総合運動公園問題

市長の手法に異議相次ぐ 防災拠点案でつくば市議会 総合運動公園問題

【鈴木宏子】つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、約46ヘクタール)の利活用について検討する市議会特別委員会(浜中勝美委員長)が19日開かれ、五十嵐立青市長が、一部を防災拠点として公共利用する案を改めて説明した。一方、議会からは、市長がテレビ番組などで突然、防災拠点案を表明したことなど、市長の手法に対し、異議が相次いだ。

南側13ヘクタールに28億円で整備

五十嵐市長が説明した案によると、防災拠点は、同用地南側の約13ヘクタールに整備する。一方、東大通りや高エネ研に面した32ヘクタールは民間活用する。3割を公共利用、7割を民間活用する案だ。

旧総合運動公園用地の全体利活用イメージ図(つくば市提供)

防災拠点には、防災倉庫、ヘリポートを備えた広場、災害時がれき仮置き場、井戸、トイレなどを整備し、災害物資を備蓄したり、避難者が車中泊できる駐車場を設けたり、仮設住宅建設用地などにする。平常時は筑波山観光の駐車場として活用したり、屋外イベントを開いたり、多目的広場として活用する。造成費は約13億円、防災拠点の建設費は約15億円で整備費は計28億円とした。

一方、民間活用するとした32ヘクタールについては、再度、企業などから意見や提案を集める市場調査を実施するとした。

一部を防災拠点とする理由については、議会から公的利活用を求める意見が多かったこと、市財政に大きな負担とならないこと、2017年に実施した市役所内の公的利活用調査で唯一、危機管理課から多目的防災備蓄倉庫や駐車場、ヘリポートなどの提案があったことなどを考慮したとした。

これに対し議会からは、特別委員会で利活用を検討しているさなか、五十嵐市長がテレビ番組や記者会見などで防災拠点案を表明したことに対し、異議が相次いだ。

五十嵐市長は「決めるのは議会」と述べ、釈明に追われる形となった。

一方、終了後、報道陣の取材に対し五十嵐市長は、民間活用の32ヘクタールについて、企業の意向を聞くサウンディング調査を実施し、議論の材料として議会に示したいとした。

議会特別委の今後の進め方について浜中委員長は、各会派で構成する作業部会を設置し、市長の防災拠点案も含め、改めて利活用方針を調査検討するとしている。

防災拠点案を議会に説明する五十嵐市長(前列左)=19日、つくば市役所

「話のもっていき方、納得いかない」

19日の議会特別委員会でのやり取りの概要は以下の通り。敬称略。

塩田尚市議 ヘリポートは何機ぐらい利活用できるのか。

五十嵐立青市長 離発着は1機だが、待機できる。防災ヘリ自体、県に1機しかない。

塩田 台湾の大手IT企業がつくばに立地する。このような企業にこの場所を取得していただきたい。

市長 台湾のTSMCは世界をリードしている企業。いろいろな可能性があると思うが正式な話としては聞いていない。

塩田 茨城県が20年間凍結していた工業団地をつくばみらい市に造成する。県に買っていただいて、県が工業団地をつくる可能性もあると思う。

山本美和市議 防災拠点は立派だし、公明党は10年前から関東の防災拠点をつくろうと主張してきた。が、(五十嵐市長の)話の持っていき方は納得がいかない。(議会の)委員会で(陸上競技場案を含め)検討しているさなかに(市の)陸上競技場検討会議が立ち上がって、(上郷高校跡地と旧総合運動公園用地を)天秤にかけて結論を出すのはいかがなものか。市長は(市議会の)委員会の意見を聞くと言っていたが、差異がある。(検討会議が陸上競技場の候補地と決定した)上郷高校跡は、造成が済んでいるのですぐに着手できるという前提だが、体育館は使えない、給排水設備を設置しなくてはならない、周辺道路を整備しなくてはならないなど(考慮に入れないで)、この状態で比較していることに疑問を感じる。見える形で、市民のために一番いいものを選択しなくてはならない。

市長 陸上競技場は学校跡地で検討した際に上郷高校跡が最も適しているとされた。議会で高エネ南側未用地(旧総合運動公園用地)も検討すべきという意見があったので、考えを反映させて比較を行った。(上郷高校跡地が候補地というのは)あくまでも検討会議の位置づけなので、議会、市民から意見をいただいて、最終的に市として決定したい。(検討会議を設置した)プロセスに齟齬(そご)があったとは考えていない。

山本 (旧総合運動公園用地の一部を防災拠点にする案について)特別委員会から意見が出たからという話だが、委員会として結論を出していない。1人や数人の委員の意見が議会全体の意見だととらえること自体が間違い。(市議会の)改選があり、特別委員会を開けない中で(検討会議が陸上競技場候補地の)検討をしたことは遺憾だ。

小森谷さやか市議 ヘリポートと仮設住宅は一緒にできるものか。上郷高校体育館の倉庫はどうなるのか。

市長 ヘリが頻繁に動くのは発災直後。仮設住宅と少し時間軸にずれがある。上郷高校の体育館は耐震面が十分ではない。

橋本佳子市議 (五十嵐市長が市議会に)説明したと言っているのは、そもそも(市議会から)要望がある中で説明してきたということ。事前に積極的に(市長から説明したいという)働き掛けがあった記憶はない。報道を見て「えっ」って知り、議会に説明が不足する中で、どんどん市長とずれが生じている。丁寧な説明を考えてほしい。サウンディング調査をすると民間活用に流れていって、そこを進めて、それがまた(市議会の)委員会とずれが出ることを危惧する。とりわけ(総合運動公園用地は)現在、研究・教育施設用地と位置付けられており、研究学園都市の成り立ち、将来性を見すえて足並みをそろえていただかないと、今後も議会とずれが生じてしまう。市長として丁寧なやりとりをどう考えているのか。

市長 今まで以上に丁寧に説明したい。不十分だという指摘は甘んじて受ける。これまでもできる限り丁寧な説明をしてきたつもりだが、すべての議員とコミュニケーションができているかというと、足りないところがある。今後、今まで以上にできるようにしたい。

橋本 (防災拠点とする案は)一市長の考えとして発言したということだが、市長が話すということと、一市民が話すこととは全く意味が異なる。「一市長として発言する」と言うところからして、ずれている。しっかりと連携をとっていかないと、(特別委員会が)無駄な労力になっては困る。

市長 何をするにも決めるのは議会。そのための材料をきちんと提供したい。

山本 市長がいくら一市長の意見だと言っても、市民は、これ(防災拠点案)が市としての(利活用の)イメージだと受け止める。

市長 個人の思い付きでしゃべっているのではなく、市を代表してしゃべっている。市を代表するもう一方は議会。(防災拠点案の)資料ができたので真っ先に議会にお示した。不十分であることについては、もっといろいろな機会をとらえて説明し、今後もより丁寧にやっていきたい。

小村政文市議 防災拠点を整備する位置はなぜ南側なのか。

市長 南側が一番活用しにくいため。

中村重雄市議 (市長から出た防災拠点案は)今まで出た案の一つと考えてよいのか。

浜中委員長 今後の進め方は皆に諮っていきたい。

山中真弓市議 上郷高校跡地に(陸上競技場と共に)防災拠点をつくる案もある。離れていていいのか、いろいろな施設を考える必要がある。陸上競技場の場所が今後、変更になる可能性はあるのか。

市長 最終的に決めるのは議会だが、12月の全員協議会で陸上競技場の説明をした。高エネ研南側(旧総合運動公園用地)を使うべきという話は一つも出てない。質問が出ていないことを踏まえて、上郷高校跡がふさわしいと考えている。

山中 陸上競技場の検討はもともと学校跡地だけで検討した。高エネ研南側未利用地(旧総合運動公園用地)を検討に入れなかったことが分からなかった。今回の防災拠点案にも不信感がある。(五十嵐市長は公約のスローガンで)「共につくる」と言っているのだから、特別委員会と足並みをそろえて検討してくことを要望したい。

鈴木富士雄市議 (総合運動公園用地の利活用について)一般質問してきたが、議会の意見を聞いて進めていくと答弁があった。防災拠点案に特別反対しないが、議会と密にしながら進めていくべき。遅い気がする。

市長 遅いということだが、さっきは早いと怒られた。議会としてどうしてほしいのか、具体的にはっきり出していただければ事業を進めていける。この委員会ではっきり出していただきたい。

鈴木 遅いというのは、議会に説明するのが遅いという意味。一般質問したときは(五十嵐市長は)自分の考えを述べないで、特別委員会に任せているとすり抜けてきた。市長のもっているもの(考え)を出していただきたい。

塚本洋二市議 検討会議でも検討されたように、防災施設を備えた陸上競技場は全国にある。(市議会の)委員会でいろいろなところ見に行っている。陸上競技場や体育館に防災機能を備えた施設があった。そういった(旧総合運動公園用地に防災拠点を併設した陸上競技場をつくるという)イメージ(案)を出していただきたい。(防災拠点を整備するとした同用地の)南側が活用しにくい理由は何か。

市長 アクセス面で、南側は進入路が確保しずらい要素が一番大きい。

塚本 南側の道路は車同士がすれ違うことができないくらい(道幅が狭い)。進入路の活用がしにくい。防災拠点として使った方がいいかというとちょっとずれがある。

市長 (進入路も含めて)精査したい。

鈴木 (避難者が)宿泊できる施設は考えているのか。

市長 防災倉庫に併設することは可能だが、動線を設けたり、費用がかかる。(議会で)議論していただきたい。

久保谷孝夫市議 いろいろあるでしょうけど、作業部会をつくって、しみじみやった方がいい。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

24 コメント

24 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

電子看板のガイドラインを策定 土浦市 県内初 光・動き・音に指針

良好な景観と交通安全確保へ 街中で、LEDビジョンなどを用いて広告などを流す電子看板「デジタルサイネージ」の設置件数が増加する中、良好な景観を維持し交通安全を確保しようと、土浦市は2日、屋外などのデジタルサイネージの表示に関するガイドラインを県内で初めて策定した。 デジタルサイネージに特有の光のまぶしさ、映像の動き、音の大きさなどについての指針を示すもので、市内を、にぎわいを創出するエリア、自然と歴史のあるエリアなど4つに分け、エリアごとにそれぞれの指針を示している。デジタルサイネージは、人の視線や注意を特に引きつけるなどの特性があることから、景観維持のほか、ドライバーや歩行者の不注意による交通事故を誘発するのを防ぐことが目的。 具体的には ①夜間の光の明るさは、原則として1平方メートルあたり400カンデラ以下(スマートフォンを暗闇で光らせたくらい)とする ②光が夜空に拡散しないようひさしなどを付ける ③色や模様は、うずまき模様や細かい縞模様などは見る人に錯覚などを引き起こすことがあり好ましくない ④動きは、極端な点滅、高速で動く、クイズ形式などは、ドライバーに幻惑を誘発し交通事故を誘発する恐れがあるため避ける ⑤設置位置は信号機と重ならないようにする ⑥霞ケ浦や河川の水面に反射しないよう配慮する ⑦音は、駅前などにぎわいを創出するエリア以外は音を出さないーなど。 市内を駅前などにぎわいを創出するエリア、幹線道路沿いや工業団地などのエリア、霞ケ浦湖畔や筑波山麓エリア、落ち着きのある旧城下町エリアの4つに分け、それぞれエリアに応じた指針を示している。旧城下町エリアについては屋外広告物条例で設置そのものを禁止している。 これまで同市は市景観計画や屋外広告物条例で屋外広告物の大きさや設置位置などを規制してきた。現在、市内には17基のデジタルサイネージが設置されており、これまで市民から「まぶし過ぎる」などの意見が計5件、市に寄せられ、市はその都度、設置事業者に連絡などしてきた。今回のガイドラン策定を機に、17基の事業者のほか、新たに設置を計画している事業者にも周知を図っていきたいとしている。ただし強制力や罰則はない。 同様のガイドラインは全国で、さいたま市、千葉県柏市、名古屋市、大阪市などがすでに策定している。同市の特徴として、夜間の光の明るさについて、近くに別の光源などがある場合は一部、明るさの基準を緩和している。大学の研究結果などを取り入れた緩和で、全国初という。

「うつろ舟」享和3年 常陸国に漂着《ふるほんや見聞記》14

【コラム・岡田富朗】皇居向かいに位置する国立公文書館では2月28日から3月13日までの期間、所蔵されている『弘賢随筆』(ひろかたずいひつ)の原本から、「うつろ舟」が描かれている箇所(上の写真)が展示されています。「うつろ舟」の形は現代の人が見ると空飛ぶ円盤のようにも見えますが、江戸時代後期の1803(享和3)年2月22日、常陸国に漂着したとされる舟です。 漂着したのは、現在の茨城県神栖市波崎舎利浜(しゃりはま)ではないかと言われています。『弘賢随筆』は、幕臣で蔵書家としても知られる屋代弘賢(やしろひろかた、1758~1841)の手もとにあった雑稿を取りまとめ、不思議な出来事や変わった噂(うわさ)などが数多く収録されています。 55年前設置された国立公文書館 国立公文書館は、「公文書等の保存、閲覧・展示などへの利用、公文書の調査研究を行う機関」として、1971(昭和46)年7月に設置されました。今日では、公文書館は図書館・博物館とともに、文化施設を支える三本の柱の一つとなっています。 館内入口の展示スペースでは、常設展示に加え、1~2カ月ごとにテーマを変えた企画展や特別展が実施されています。常設展示では複製資料を展示していますが、期間限定で貴重な資料の原本が並ぶこともあります。 国立公文書館の設置に際し、その重要な一部門となった内閣文庫は、1873(明治6)年に太政官に置かれた図書掛に始まり、1885(同18)年の内閣制度創始と同時に内閣文庫となりました。以来、和漢の古典籍・古文書を所蔵する我が国屈指の専門図書館として、内外の研究者に親しまれてきました。 所蔵品のうち、日本の資料で最も古いものとしては、東大寺文書に含まれる908(延喜8)年の文書があるそうです。 1998(平成10)年7月には、筑波研究学園都市内に、つくば分館を設置し、書庫などの拡充を行いました。現在、175万冊が所蔵されており、うち50万冊が内閣文庫、125万冊が行政機関などから移管された公文書です。 3~5月に昭和100年記念特別展 データ化が進んでいるものの、毎年行政機関から4~5万冊の公文書を受け入れており、永久保存していく資料であるため、蔵書は増加の一途をたどっているそうです。そのため、既存施設の書庫が近年中に満架となる見込みであることを踏まえ、2029(令和11)年度末には、新館の開館を予定しています。新たな国立公文書館は、新たな憲政記念館と合築で整備され、展示スペースも広くなるそうです。 「公文書は保存するだけではなく、利用していただくことにも意味があるので、より多くの方に公文書館を訪れていただきたい」と、総務課広報の新井さんは話してくれました。「うつろ舟」展示終了後、3月20日~5月24日までは、昭和100年記念特別展「昭和の日本人とフロンティア―南極・深海・宇宙への挑戦―」が開催されます。(ブックセンター・キャンパス店主)

創立40周年祝う つくば学園ロータリークラブ

市内で記念式典 社会奉仕団体、つくば学園ロータリークラブ(RC)の創立40周年記念式典が1日夕、つくば市内のホテル日航つくばで開かれた。同RC会員のほか、招待された県内RC代表も参加し、200人を超える大式典になった。つくば市内には、つくば学園RC、つくばシティRC、つくばサンライズRCの3クラブがあるが、会員数は学園RCが最も多い。 会員数3.5倍に 学園RCを代表して高田稔美会長(高田工務店社長)があいさつ。「このクラブは1986年7月、土浦RCのスポンサークラブとして、30人の会員で設立された。1985年に開かれた科学万博が成功のうちに終わり、地域が活気に満ちていた時代だった。当時、私は中学生だったが、地域発展の未来に期待していた。それから40年。つくば市は大発展し、私たちも地域の発展に寄与してきた」と述べた。 また、創立40周年記念式典の浦里浩司実行委員長(浦里酒造店会長)は「会長あいさつにもあったように、スタート時の会員は30人だったが、今では100人を超え、106人の規模になった。スポンサーの土浦RCはじめ、多くのロータリー会員のご指導にお礼申し上げる」と、会員の大幅増を強調した。 学園RC会員によると、茨城県内のRCで最も会員数が多いのは水戸RCで、学園RCは2番目という。土浦市内にも、土浦RC、土浦南RC、土浦中央RCの3クラブがあるが、学園RCのスポンサー(親クラブ)だった土浦RCの会員数は減少傾向にある。 3人のガバナーを輩出 高田会長、浦里実行委員長のあいさつのあと、瀬戸隆海ガバナー(県内全RCの代表、龍ケ崎RC会長)、県知事代理の久保三千雄県営業戦略部長、五十嵐立青つくば市長が来賓としての祝辞を述べた。 この中で、瀬戸ガバナーは「40年前というと、NTT民営化、科学万博、男女雇用機会均等法成立など、時代の大きな変化が始まろうとしている時期だった。学園RCは、たくさんの奉仕活動に取り組んでおり、RC活動に大きなインパクトを与えている。これらが未来に残るよう、今後の活躍を祈念している」と、活発な活動を続けるよう求めた。 学園RCもこれまで、筑波山江戸屋の吉岡昭文社長(当時)、つくば企画の野堀喜作社長(当時)、東光拓商事の大野治夫社長(当時)の3人のガバナーを輩出している。いずれも地元有力会社の経営者だ。 記念式典の途中、40年のクラブ活動の写真をAIで編集したスライドが壁面に映し出され、出席者はRC活動のいろいろなシーンに見入っていた。1時間半の式典のあと、会場は祝賀の宴に入り、夜遅くまで懇親を深めた。(坂本栄)

サンガイア、千葉に連勝 プレーオフ進出の可能性残す

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は2月28日と3月1日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナで千葉ドット(旧千葉ZELVA、本拠地千葉県千葉市)と2連戦し、共にセットカウント3-0で連勝した。これでサンガイアは通算成績16勝8敗で東地区5位。レギュラーシーズンは残り4試合で、他チームの結果次第では各地区2位以上によるプレーオフ進出の可能性も残す。 2025-26 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(3月1日、つくばカピオアリーナ)サンガイア 3-0 千葉ドット25-2325-1522-17 つくばでのホーム最終戦となった1日、第1セットは拮抗(きっこう)した展開で、ブロックの隙を突く千葉の精密な攻撃に苦しんだサンガイアだったが、終盤に僅差(きんさ)をつけてセットを先取。第2セットは中盤以降一気に差をつけてセット連取、第3セットも勢いに乗ってものにした。 「昨日とはメンバーが替わった中で、チームとしてやるべきことを確認し、苦しい場面でも逆転されず我慢することができた」と、アウトサイドヒッターの川村駿介。同じくアウトサイドヒッターの畑中大樹は「アウェーでの4連敗から、自分たちの課題を見つめ直し、みんなで戦って手にした連勝」と話し、自分の攻撃については「序盤は緊張もあって肩に力が入ってしまったが、後半は気持ちを切り替えてチャレンジャーとして挑むことができた」と振り返った。 この日は川村、畑中の2人に加え、ミドルブロッカーには榮温輝、リベロには松浦友喜と、前日から先発4人を入れ替えて臨んだ。「昨日はミドルブロッカーの決定率が良く、今日もそこに相手がついてくると思ったので、バックアタックを積極的に使うなど、幅のあるいい攻撃ができた」とセッターの浅野翼。 川村はスピードとパワー、畑中は高さとパワーという持ち味をそれぞれ攻撃に発揮。榮と梅本鈴太郎が速攻などで揺さぶりをかけ、エースの長谷川直哉が要所を締める。それら全てのタクトを振るうのが浅野翼のトスワークだ。「縦にも横にも、相手に的を絞らせず、しっかりと立体的に攻撃を展開したことが勝利につながった」と浅野は胸を張る。 「昨季と違ってすごく選手層が厚くなっており、誰が出ても力を落とさずに、違ったスタイルのバレーができる。どのチームも対策を立てて試合に臨んでくる中で、できるだけ違うパターンでメンバー編成し、昨日と今日とで全く違うバレーを意識的にしている」と加藤俊介監督。 今季Vリーグは残り2節4試合。東地区は現在、首位から5位までが勝ち星4差の中にひしめく大混戦だ。サンガイアは、来週はホームの牛久運動公園体育館で長野GaRonsとの2連戦、再来週はアウェーの北ガスアリーナ札幌46で北海道イエロースターズとの2連戦に挑む。 「相手がどうこうではなく、自分たちが目指すバレーができれば結果は必ずついてくる。残り2週間で選手と共に今の課題を詰めきり、4試合を全部取ってわれわれが目指してきた今季の集大成を締めくくりたい」と加藤監督は意気込む。(池田充雄)