【崎山勝功】新型コロナウイルスの収束を願い、つくば市上郷の金村別雷(かなむらわけいかづち)神社で11日、節分祭が催された。邪気を払い、疫病退散にパワーを持つ祭神をまつることから、境内には人気アニメ「鬼滅の刃」のキャラクターに扮した参拝客が多数参集、一風変わった「鬼は外」が展開された。
暦の節分から9日遅れての節分祭には、市内外から約150人が参加した。所雅彦宮司(60)が感染症の収束を願う祝詞(のりと)を奏上し、コロナ禍以前の生活に戻るよう祈願した。現在のコロナ禍や2011年の東日本大震災を念頭に、「歴史は繰り返すので、雷神様の故事にならって『コロナ禍が収束していい暮らしになる』よう願う神事にした」という。
雷神様は神社の祭神の別雷大神(わけいかづち)のこと。雷を支配する神で、雷除けや疱瘡(ほうそう、天然痘のこと)治癒の神としても信仰されている。
節分祭の運営に協力した上郷市街地活性化協議会によると、雷神様はとどろき渡る雷鳴のようなことば「霹靂一聲(へきれきいっせい)」で邪気を払うのだそうだ。これをアニメの登場人物、我妻善逸(あがつまぜんいつ)の必殺技「壱ノ型 霹靂一閃(へきれきいっせん)」に引っかけて、同アニメのコスチュームでの参加をSNS上で呼び掛けたという。

すると、アニメの主人公、竈門炭治郎(かまどたんじろう)や嘴平伊之助(はしびらいのすけ)の扮装をした子供たちを中心に参加者が集まった。つくば市上郷の坂入恭輔さん(33)は冨岡義勇に扮して参加。「少ないかなと思ったけど、来てみたらけっこう多くの人がいた。皆さんの息抜きになっていいのではないか」と語った。
境内では地元バンド「ケンニイバンド」らがアニメの登場人物に扮して、アニメ主題歌「紅蓮華(ぐれんげ)」を演奏。登場人物に扮した子どもたちが「コロナは外」の掛け声に合わせて豆まきをした。つくば市の三谷心奈美さん(11)は「楽しかった」と鬼退治に興じた。
金村別雷神社は931(承平元)年の創建と伝わる。1707(宝永4)年ごろに天然痘ウイルスの流行や富士山噴火、宝永の大地震など自然災害が相次ぎ、翌1708年に災害収束を祈願して同神社の本殿を再建したという。こけら葺きの本殿などが県指定有形文化財(建造物)になっている。