日曜日, 1月 11, 2026
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「セルフ防災ラボ」立ち上げ つくばの橘さん 無料の市民講座

【川端舞】フリーランスとして活動するつくば市の橘敦子さん(37)が、無料の市民防災講座「つくばセルフ防災ラボ」を始めた。市民や県民の防災意識を高めることで「茨城は防災意識が高くて、頼もしい」と言われる茨城ブランドを作ることが夢だと語る。

被災直後の生き残り術学ぶ

橘さんは、災害時に命を守る技術を伝える活動をする「危機管理リーダー教育協会」(東京千代田区)との出会いをきっかけに、災害対策やサバイバル技術に興味を持った。その後、災害時にとるべき行動や、人に伝える技術を学び、災害対策インストラクターやブッシュクラフトインストラクターの資格を取得。今年6月からオンラインの防災講座を開催し始めた。

どうやって防災教育を広めるか試行錯誤する中で、まずは自分の住んでいるつくば市から防災意識を高めていきたいと思い直し、市民対象の防災講座を無料で開催する同防災ラボを立ち上げ、今月から本格的に活動を開始した。

一般的な防災講座では、段ボールトイレの作り方など、避難所で快適に過ごす方法を紹介することが多い。しかし災害発生後、食料や救援物資の配給など公的な支援が被災地に届くまでには3日~1週間かかると言われており、その間は自分たちの力で生き残る必要がある。そのために、どのような準備をすべきかを一人一人に考えてもらうことが「防災ラボ」の目的だという。 

今回のテーマは「オリジナル防災セットをつくろう」。実際に地震などの災害が起きた直後に取るべき行動の原則や、人間が生き残るために最低限必要な物を解説したあと、災害前に備えておくべきグッズを紹介する。普段、自宅にいることが多いのか、外出していることが多いのかによっても、必要な防災セットや、防災セットを置くべき場所は変わってくる。また、非常食ばかりではなく、チョコレートやレトルト食品など普段から食べているものを少し多めに備蓄しておくと、災害時でも自分がホッとできる瞬間を作れる。講座では、橘さんの説明を聞き、実際に防災グッズを体験しながら、参加者は自分の防災セットに何を入れるべきかを考えていく。

受講者のうち希望者には、各自準備した防災セットを見せ合ったり、より具体的に災害時のリスクを特定して対策を考えたりする研究会も今後開催する予定。また、今回の講座とは別に、野外で災害に遭遇した時に、効率的に助けを呼ぶ方法や、火おこしなど、親子で遊びながらサバイバル技術を身につける「防災×アウトドア講座」も有料で不定期開催する。

防災講座で紹介される防災グッズ

「最初から防災への関心が高い人だけでなく、野外活動が好きな人や、親子でイベントに参加したい人にも、楽しみながら防災に興味を持ってもらうきっかけになれば」と、橘さんは話す。

今回の講座では「人は食べなくても、3~4週間は生きていられる」という情報も提供される。このような知識を地域住民ひとりひとりが持っていれば、災害時も不必要な買い占め等は起こらずに、限られた物資を本当に必要な人や場所に届けられる。「日頃から防災意識を高く持ち、災害時も住民同士で助け合うことができれば、公的支援は被害の大きい場所に迅速に届けられる。そのような地域につくばをしていきたい」と橘さんは語る。

つくばセルフ防災ラボの今回の講座は、12月から毎月1~2回、Biviつくば(つくば市吾妻)内のイベントスペースや、LALAガーデンつくば(つくば市小野崎)内の「つくラボ」、ウエルシアつくば桜店内「ウエルカフェ」で開催する予定。新型コロナ感染状況によってはオンライン開催になる。

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産後ケア利用の男児が一時意識不明に つくば市 重大事故検証委設置へ

つくば市から委託を受けて、出産後の母子のケアなどを実施している「産後ケア施設」で昨年11月、施設を利用していた生後4カ月の男児が一時意識不明となり、救急車で病院に運ばれていたことが分かった。男児は現在、退院しているが、左手足にまひが残り、今後継続的に通院やリハビリが必要な状態という。 市は重大事故として、第三者による検証委員会を設置する方針を決め、7日開かれた市議会全員協議会に説明した。同市は2018年度から産後ケア事業を実施しているが、意識不明など重大事故が発生したのは初めて。 同市こども未来センターによると、男児は市内に住む。当時、母親と2人で施設を利用中、容体が急変し意識不明になった。施設が119番通報し、救急車で病院に運ばれ入院した。施設からは翌日、市に連絡があり、市は同日、県などに報告した。 男児が意識不明になった原因については不明という。当時、男児がどのような健康状態だったかや、意識不明になった経緯、施設で何をしていたかなど当時の状況について市は、公表できないとしている。 検証委の設置は、意識不明になった原因が不明であることから、昨年3月にこども家庭庁などから出された通知に基づいて設置する。検証委では、関係者へのヒヤリング、現地調査などを実施して事実関係を明らかにした上で、発生原因を分析し、必要な再発防止策を検討する。さらに事故発生の背景、対応方法、問題点、改善策などについて提言をまとめる。 市によると、検証委の委員として医師、弁護士、学識経験者、産後ケア事業者など5人以内を検討している。16日に開く市議会本会議で検証委の設置が可決されれば、すみやかに委員を選定し、年度内に第1回会合を開催したい意向だ。提言報告書をまとめるまでには1年ほどかかる見通しだという。 産後ケア事業は、出産後、育児に強い不安があったり、周囲に手伝ってくれる人がいないなど育児の支援が必要な、ゼロ歳児の母親などを対象に、相談に乗ったり、母子の健康状態をチェックしたり、食事や宿泊などを提供する事業。つくば市は現在、市内外の医療機関や助産院など19施設に委託して実施し、2024年度は261人の母親が子供と一緒に利用した。昨年11月に意識不明事故があったのは19施設のうちの一つという。(鈴木宏子)