月曜日, 4月 19, 2021
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《茨城鉄道物語》7 TXの8両化施策に想う

【コラム・塚本一也】今回はつくばエクスプレス(TX)の8両化について書かせていただきます。TXでは現在、車両を6両から8両へ増設する施策を実行しています。鉄道の増車というと、車両を連結するだけかというと、そうではありません。まず、車両の増設に合わせてホームを延伸しなければなりませんし、それに伴い、線路の改良、上家(うわや)の増築、出発信号の移設など、関連する工事がたくさん発生します。

しかも、工事は深夜の限られた時間内に施工しなければなりません。ゆえに、お金と時間が、一般の工事よりもかなりかかります。これは鉄道に関わる工事の宿命と言えます。

そこで、鉄道の新線を敷設する場合は、開業当時から将来を見込んで、ある程度の準備をしておきます。TXの場合も、ホーム延伸のための用地は確保してあり、線路も改良しなくて済むようにしてあります。また、ホームの床板を受ける桁を施工してある駅もありますし、なるべく省力化で対応でき、かつ過剰投資にならないような体制で開業しました。

開業後、順調に利用者数も伸びて、混雑緩和対策としての8両化が求められるようになりました。しかし、TX側の今の予定では、工期に10年かかるということであり、2030年の利用開始という説明です。これでは、あまりにも時間がかかりすぎます。鉄道事業で「旅客サービス向上」のための施策は、いつやるかというと、「今でしょ」という回答になります。

一斉老朽化を見据え今から準備を

私が在籍していたJR東日本でも、30年ぐらい前、「山手の11両化」という施策がありました。工事内容としては、ホームの延伸も線路の改良も含まれていましたが、29駅を2年ぐらいの工期で完了させたと思います。

当時は、混雑時に立席だけの車両を増設するということで、世間の注目を集めていた施策であり、決められた工期内に完了することが至上命令でした。そのためには、例えばクレーンを使わないで済むように軽量鉄骨を採用するなど、それぞれのセクションが知恵を絞りました。

TXによると、保守用工事車両の出入り口が限られており、工事間合いが確保できないために、工事に時間がかかるということです。しかし、点検や修繕などを主とする保守工事と、新たに鉄道設備を造る建設工事を同じ考え方で取り組むというのは基本的に間違っているような気がします。

例えば、建設用の仮構台を設けて資材の搬出入を効率化するとか、快速の停車駅だけを先行して開業するとか、旅客サービス向上のために最大限の努力をすべきです。

TXは開業後15年が経過しましたが、同じ時期に施工しているので、電気設備や信号設備などは間もなく一斉に老朽化の時期を迎えます。また、その他の駅舎や線路設備なども、ある時期に同じような劣化が発生することになり、その時には大規模な改良工事が必要になってきます。将来を見据えた施工体制を今から準備しておくべきと思います。(一級建築士)

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8 コメント

8 Comments
フィードバック
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nyoromo
5 months ago

工夫すれば工期短縮が可能ではないかという意見は、なかなか出てこない考え方なので参考になります。しかし、茨城県議のあなたがこんなところで書くのは職務怠慢です。県議会で発言して事務局(県)にやるようもっていってください。茨城県はTxの筆頭株主なのだから十分可能と思います。

名無しの市民
5 months ago
返信する  nyoromo

前回も一人の建築士としてのコメントですね。
ただ、議会だけでなく、コミュニティに向けた発信をして機運を醸成する事も議員として重要な職務と思いますよ。

tkb
5 months ago

外野は何とでも言える奴だねw

名無しの市民
5 months ago
返信する  tkb

とはいえ、なんとでも言ってみるほうが面白いです。

名無しの市民
5 months ago

言うは易し

つくばの名無しさん
5 months ago

なるほです

名無しの市民
5 months ago

八潮以南はほぼ地下区間であるため、北千住駅付近に搬入口に造らない限り、劇的に効率は上がらないのでは?
北千住駅ではJRや東武の線路に近接した狭い高架脇の空間での施工になります。
金も時間もかかりそうです。

結局のところ、工夫というよりもどれだけ8両化に金を掛けるかという問題ではないでしょうか?
金を掛けてすぐやれということであれば、株主である沿線自治体が出さないとどうにもならないと思います。

匿名さん
5 months ago

にんじんを遠くの方(10年後)にぶら下げて、地元の応援(利用促進など)を最大限引き出す作戦とみています。利用が増え、投資余力が向上するほど、工期短縮策を打ち出す可能性が高まると思います。資機材輸送に数晩かかるようでは、メンテナンス、緊急対応、災害復旧上NG。要望ではそのあたりを突くのが良いと思います。

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