【山崎実】茨城のための市民コミュニティ基金「いばらき未来基金」(水戸市、事務局・茨城NPOセンター・コモンズ内)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活困難な県民を支える活動を応援する「誰かのために募金」を創設した。
これまで集まった寄付約260万円(協力44人・団体)を原資に、つくば市の居住支援法人LANSなど9団体(総額200万円)に助成することを決め、15日水戸市内で助成金贈呈式を行った。
いばらき未来基金は、地域のつながりを育む市民活動と、それらを応援する市民や企業などをつなぐ市民コミュニティ基金で、NPO、労働組合、農協、生協、大学などで構成する運営委員が連携し、コモンズ内に事務局を設置した。
2012年から運営を始め、「誰かのために基金」は未来基金活動内の基金の一つ。
助成金は県内各地で支援活動を行う団体などに贈るもので、「多くの県民からの寄付が地域で役立てられ、団体同士のつながりをつくり、活動を多くの県民に知ってもらいたい」と期待している。
助成団体と活動内容は次の通り。
▽UDワーク(つくば市、38万円)=在宅高齢者のオンラインサロンの普及や、高齢者のITサポートを実施する。
▽つくば遊ぼう広場の会(つくば市、10万円)=同市の流星台プレイパークで、子どもたちが泥んこ遊び、虫取り、木工工作等で自由に遊ぶことを支援する。
▽LANS(つくば市、37万円)=低所得者や被災者、高齢者、障害者、子育て世帯など、住宅の確保に特に配慮を必要とする人に、支援物資を届けるための車両を購入する。
▽ami seed(阿見町、助成額10万円)=地区公会堂で家庭の余剰食料品を持ってきてもらうフードドライブ活動を行ったり、塾に通っていない小中学生の無料勉強会を開催したり、自立支援ホームで暮らす子供たちに月1回、町内の様々な飲食店から購入したお弁当を届ける。
▽NPO法人あっとホームたかまつ(鹿嶋市、助成額25万円)=新型コロナで影響を受けた子育て世帯に、テイクアウト弁当や食材木工キットを配布する。
▽きらきらスペース(牛久市、10万円)=子育て困窮世帯などにお弁当や学習の問題集などを無償で配布する。
▽坂東市生活学校こども食堂(坂東市、10万円)=地域の飲食店から順番に弁当を買い上げ、ひとり親家庭や高齢者世帯など生活困窮世帯に配達する。
▽水戸こどもの劇場(水戸市、30万円)=多胎児や子育て不安がある保護者を対象に、オンラインとリアルの子育てサロンを開催する。
▽グランドワーク笠間(笠間市、30万円)=商店街、市民応援の出前サービスをする。
同基金の問い合わせはコモンズ内(電話029-300-4321)。