【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染者数が再び増加する中、つくば市小野崎の料亭「つくば山水亭」の仁王、筑波山中腹「つくばグランドホテル」のガマ、筑波山麓の犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」の木造犬がマスクを着け、感染拡大防止を訴えている。
山水亭の仁王は、口を開けた阿形(あぎょう)と、口を結んだ吽形(うんぎょう)の頭部像2体で、玄関前に置かれている。筑波山麓で産出された御影石「真壁石」で造られた守護神で、台座を含め3メートルほどの高さがある。着用したマスクの大きさは縦90センチ、横2メートル程。感染拡大防止と終息を願いながら、白いサテンの生地を縫い合わせ、スタッフが夜なべして手作りしたという。
グランドホテルのガマは、筑波山名物「ガマの油」にちなんだ親子像で、フロント前に置かれ、登山客や観光客を長年見守ってきた。親ガマは体長1メートルほどの石彫、背中に乗った子ガマは20センチくらいの木彫。マスクは市販の紙マスクなどを加工してスタッフが手作りした。
わんわんランドの犬は、モックンと名付けられた高さ約11メートルと世界最大級の木造犬で、マスクの大きさも縦2.4メートル、横5.3メートルと巨大。こちらもスタッフが白いシーツを縫い合わせて手作りした。(6月18日付)。
いずれもサンスイグループ(東郷治久代表)が運営する。仁王とガマは7月末、犬は6月半ばからマスクを着用している。3施設とも政府の緊急事態宣言が発令された4、5月に一時期、休業を余儀なくされた。再開し、それぞれのスタッフが願いを込めてマスクを手作りした。
つくばグランドホテルの小林剛支配人は「感染者が増えてきている中、一人ひとりが気を付けないと終息はない。感染拡大防止と終息を願ってマスクを着けた」と話している。