【相澤冬樹】国道6号牛久土浦バイパスの都市計画決定変更に向けた地元説明会が21日、つくば市小茎の茎崎交流センターで開かれた。2018年度に事業化となった牛久市城中からつくば市高崎までの5.5キロ区間について、最新の道路構造令に基づき設計を変更するための手続き。道路両側の盛土や切土など法面(のりめん)部分を含めて幅員とする考え方で都市計画を設計し直すなどの素案を伝えた。基本的なルートに変更はなく、今後のタイムスケジュールなどは示されなかった。
時期的な見通しは示されず
同バイパスは牛久市遠山町から土浦市中まで延長15.3キロで1994年計画決定された。2011年までに、つくば市西大井地区と土浦市中村西根地区との区間3.9キロが開通(暫定2車線供用)しており、圏央道つくば牛久インターチェンジをはさみ国道408号と学園東大通りとを結んでいる。
今回説明会が行われたのは、同バイパス第3期の事業区間。牛久市側は1月に開催しており、つくば市側2.5キロについて国交省常総国道事務所による説明が2日間にわたって開かれた。県や市の担当課も立ち合い、初日の21日は沿線の住民ら約30人が集まり、質疑応答した。
同事務所による説明では、路肩の自転車道・歩道を広く確保したり、道路本線以外の法面部分も含めた道路設計に変更するのに伴い、都市計画決定エリアを両側に広げる措置が必要になった。牛久市区間は高架橋りょうが連続するが、つくば市区間では盛土と切土が交互に現れる。
さらに道路構造令に基づき、市道と交わるみのり幼稚園付近の交差方式を立体から平面交差に変更するなど素案の説明があった。5.5キロ区間は特に景観重点整備区間と位置づけ、牛久沼や稲荷川など自然環境と調和させる設計で臨むという。
質問では、平面交差に改まる箇所での緊急車両の進入動線、住宅市街地に工事車両が往来することへの環境対策などが質された。
素案は今後、県の都市計画公聴会、広告・縦覧、意見聴取、県都市計画審議会などを経て、改めて都市計画決定される。詳細設計や用地買収などはその先の着手となる。事業化されたとはいえ、建設スケジュールは都市計画の手続きに一旦戻る格好だ。これらの手順の時期的な見通しはついていない。現在進行中の第2期区間についても、起点の牛久市城山地内1.3キロ区間が22年春に供用開始の予定となっていること以外、つくば市1.9キロ、土浦市2.7キロ区間の建設時期も示されなかった。