木曜日, 11月 26, 2020
ホーム つくば つくばこそ「社会実装のモデルに」 筑協新春講演会

つくばこそ「社会実装のモデルに」 筑協新春講演会

【鈴木宏子】つくばの産官学連携組織「筑波研究学園都市交流協議会」(会長・永田恭介筑波大学長)の新春講演会が10日、つくば市内で開かれ、内閣府で科学技術・イノベーションを担当する松尾泰寿・政策統括官が講演した。つくばの役割については「(研究成果を実社会で展開する)社会実装のモデルになってほしい」などと語った。

国が提唱する未来の超スマート社会のコンセプト「Society (ソサエティー)5.0の実現に向けて(我が国の科学技術・イノベーション政策)」と題して、AI(人工知能)や情報科学によって社会がこれからどう変わり、国は今後どのような科学技術政策に取り組むのかなどについて講演した。

これからの社会については、今の子供の6割以上は、現在は存在していない職業に就くとという米国の研究者の予測を紹介し、AIやロボットに代替される仕事とのすみわけが求められ、そのためにどういう社会をつくっていくか、どういう教育をしていくかが課題だと話した。

講演する内閣府の松尾泰寿・政策統括官=同

一方、日本の科学技術の現状に対しては、研究論文の質や量に関し国際的地位が大幅に低下しており、諸外国に比べて創業を通じて研究成果を実社会で実現する力が低調だと危機感を示した。

日本の研究者を取り巻く状況についも、大学の修士課程から博士課程への進学率の減少、40歳未満の国立大教員の任期付きの増加、国立大の若手教員採用割合の低下など課題を指摘し、「日本の大学は民間資金の獲得が乏しいため、大学の基金の規模が米国と比べけた違いに小さく諸外国との格差が拡大している」などと話した。

若手研究者が厳しい環境に置かれている問題に対しては、若手研究者の支援総合パッケージを策定するとし、具体的には、競争的研究費を一体的に見直し、7~10年間、700人~1000人規模で研究者を支援する仕組みをつくること、米スタンフォード大などを例に、大学や国立研究機関が出資して外部化法人を立ち上げ、大学や国立研究機関の共同研究機能を外部化することなどが目玉になるとした。

AI、バイオ、量子技術など強化

日本の産業についても、世界と日本の創業の動向を比較し、日本は国際比較で開業率、ベンチャー投資額、成長企業の創出が低く「周回遅れになっている」と強調。国としての科学技術・イノベーション政策について、政府や民間の集中支援により起業家の聖地になる拠点都市を形成する、AI、バイオ、量子技術、環境エネルギーなどを強化分野にすると話した。

そのための人材育成政策としてAI分野では、小中学校、高校では児童・生徒全員が一人1台の端末を活用する授業を実施する、大学では文系と理系を融合するAIの基盤的・融合的な中核研究プログラムの立ち上げなどに取り組むなどした。

さらに健康・医療、農業、国土強靭(きょうじん)化、交通インフラ・物流、地方創生(スマートシティー)の5分野でAIの社会実装に取り組み世界をリードしたいと話した。

地方創生と大学の役割についても触れ、日本は企業の東京一極集中度が他国と比べても大きいことから、地方大学と自治体が連携し、産業の振興や人材育成を行うなど様々なことに取り組んでいくことが重要だと述べた。

スポンサー

LATEST

【追悼】取手二、常総学院で甲子園V3 名将・木内幸男さん

【伊達康】高校野球の監督として取手二高で夏1度、常総学院で春1度・夏1度の甲子園優勝を飾った名将・木内幸男さんが24日午後7時ごろ、肺がんのため取手市内の病院で亡くなった。89歳だった。 甲子園では取手二高で春2回、夏4回の出場で8勝5敗(優勝1回)、1984年秋に常総学院に移ってからは春5回、夏11回の出場で32勝14敗(優勝2回・準優勝2回)と歴代7位の通算40勝を挙げた。なお、異なる2校を甲子園優勝に導いた監督は、原貢さん(三池工、東海大相模)、上甲正典さん(宇和島東、済美)、木内さんの3人しかいない。いずれも故人となった。 今でも伝説のように語り継がれるのは1984年に取手二高を率いて県勢初の甲子園優勝に導いた決勝戦だ。当時最強といわれた桑田真澄、清原和博を擁したPL学園に、決勝戦で延長戦の末8対4で勝利。甲子園で躍動するスカイブルーのユニフォームに全国の高校野球ファンが魅了され、勝利監督インタビューのユニークな受け答えと相まって木内幸男の名前は瞬く間に全国区となった。その後、常総学院を全国区の名門校に育て上げた手腕はいわずと知れたところである。 これほどの名将でありながら、初めて甲子園で指揮を執ったのが46歳のときだというから驚きだ。取手二高の監督に就任して20年後にようやくつかんだ甲子園であった。そこから80歳の常総学院第2期木内政権の終了まで34年もの間、甲子園での勝ち星を積み重ねていった。 常総学院はここ3年間、甲子園から遠ざかっていたが、元プロの島田直也新監督のもと先日の関東大会で準優勝、来年春のセンバツ出場を確実とした。木内さんも久しぶりの出場を楽しみにしていただろう。また、25日東京ドームで行われた都市対抗野球では、常総学院時代の1年夏まで木内さんの教えを受けた飯田晴海投手(日本製鉄鹿島)が先発登板した。惜しくも3回で降板となったが、マウンドに歩み寄り交代を告げたのは取手二高V戦士・中島彰一監督であった。さらにプロの世界では仁志敏久が今秋から横浜DeNAベイスターズの2軍監督に就任。金子誠が日本ハム一軍野手総合コーチを務める。木内チルドレンが今もなお指導者や選手として野球界を賑わせている。 最後にご本人から伺ったエピソードを一つ紹介したい。「土浦市営球場(現・J:COMスタジアム土浦)で第1号ホームランを打ったのは俺なんだかんな」と木内さん。もう60年以上前のことで本人の証言以外に証明できるものはないが、きっとそうであって欲しい。

つくば市職員2人が新型コロナ感染

つくば市は25日、同市の公立保育所職員と、し尿処理施設職員の2人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。 市幼児保育課によると、保育所職員はすでに感染が判明した陽性者の濃厚接触者で、PCR検査を実施し、24日陽性が分かった。現在、本人に症状はないという。保育所の職員や子供たちなどに濃厚接触者はいないが、念のため25日と26日の2日間、保育所を休所とし消毒作業を実施する。 一方、市サステナスクエア管理課によると、し尿処理施設職員は、同市菅間のサステナスクエア南分所の50代男性職員。数日前から発熱があり、23日から入院している。入院時にPCR検査を実施したところ、感染が分かった。職場には男性職員を含め計5人が勤務し、男性職員は20日まで出勤していることから、同じ職場の4人も26日以降、PCR検査を実施する。男性職員は事務職のため、し尿を搬入する業者との接触はないという。同南分所は26日と27日の2日間、休所とし、この間は同市水守のサステナスクエア(ごみ処理施設)で、し尿の搬入を受け付ける。

文化に触れたらお茶しない? 土浦で「@カフェ」始まる

【伊藤悦子】土浦市の文化施設と市内カフェのコラボ「@(あと)カフェ」が12月1日から始まる。市立博物館(同市中央)、上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同市上高津)、市民ギャラリー(同市大和町)を利用したあと、チケット半券など入館証明を持って協賛の喫茶店やカフェに行くと、各店のオリジナルサービスが受けられる。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、大山直樹理事長)が企画した。好きなドリンク50円引きや、1000円以上の利用で10パーセントオフなどのサービスが用意されている。 各種サービス提供に17店参加 土浦市立博物館入館料は一般105円、小中高生50円 企画の原案を考えたのは、カフェ胡桃(くるみ、同市中央)の店主石島良修さん(40)。土浦で生まれ育った石島さんは、子供のころ博物館でよく遊んだという。「当時は50円で入館できたのでしょっちゅう行っていた。館内ではクイズなどがあって本当に楽しかった。年を重ね、何か恩返しがしたいと思っていた」

つくばFCレディース、なでしこリーグ2部に加入の方針

【崎山勝功】女子サッカー、つくばFCレディース(事務局・つくば市稲岡)の石川慎之助代表は22日、なでしこチャレンジリーグEAST(イースト)の今季最終戦を終えての観客あいさつで、来年秋から発足する女子プロサッカーリーグ「WE(ウィー)リーグ」参戦をめざし、まずは全国リーグのなでしこ2部リーグに加入する方針を示した。 現在は3部相当のチャレンジリーグ所属のつくばだが、WEリーグのスタートに伴うリーグ再編で、「希望すれば、なでしこ2部には上がれる」(石川代表)状況という。取材に石川代表は、なでしこ2部入りには「改めて年会費と入会金が必要。リーグの年会費がトータルで1000万円ほど増える。それをどうねん出していくかがクラブの課題になる」と語った。 WEリーグは、2021年秋から参加11チームで発足する女子プロサッカーリーグ。日本の女子サッカー界ではこれまで、アマチュアリーグのなでしこ1部リーグが最高峰扱いだったが、WEリーグがなでしこリーグの上位に位置付けられる。 10月15日時点で、WEリーグにはなでしこ1部リーグ所属の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)など計11チームの参入が承認された。これに伴いなでしこリーグは、これまでの「1部・2部・チャレンジリーグ」から、1部・2部に再編される案が出ており、加盟チームの大幅な入れ替えが起きると予想されている。 ホームゲーム最終戦は0-4で完敗 リーグ5位