【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は22日、準々決勝4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合では霞ケ浦が石岡一に3-2で勝利し、一昨日に続く延長サヨナラ勝ちとなった。ひたちなか市民球場の第1試合では常総学院が常磐大高と対戦、9回に逆転を許し5-6で敗れた。この結果、準決勝の組み合わせは第1試合が霞ケ浦対水城、第2試合が常磐大対水戸商と決まった。24日にノーブルホームスタジアム水戸で開催される。
霞ケ浦、投手リレーが成功

霞ケ浦は1回と5回、石岡一は4回と6回にそれぞれ1点ずつを奪い合い、互いに一歩も譲らない戦い。だが後半に入ると徐々に流れは霞ケ浦へ傾いていった。霞ケ浦は山本雄大が先発し、鈴木寛人につなぐという投手リレーが成功。特に鈴木が登板した6回からは、石岡一に三塁打1本を許したのみ。逆に石岡一はエース岩本大地が1人でマウンドを守り、7回以降は毎回得点圏に走者を背負いながらも、なんとか抑えていた。
だが延長10回裏、霞ケ浦は途中から7番に入っていた鈴木春樹が四球で出塁すると、盗塁に悪送球が重なって2死三塁の好機を作る。ここで9番・小田倉啓介がツーストライクから1球ファールで粘って4球目、岩本の投球は暴投になり、鈴木春樹がこれを見逃さず本塁突入。「勝負球でワンバウンドが来るなと思っていた。捕手がはじいたら行く練習は2年のときからやっていたので、迷わず行くことができた」と試合後に話した。

常総、9回に逆転許す

常総学院はエース塙雄裕が満を持して先発で登場。しかし試合の入りがうまくいかない。初回表に1点を失い、3回にも2死満塁のピンチを招く。4回には早くも菊地竜雅がマウンドに上がることになった。

常総はその4回から反撃を開始。5番・菊地壮太の左前打と、6番大高優成の右前二塁打でこの回2点を奪い、逆転に成功。続く5回には1番・鈴木琉晟の左翼へのソロと、3番・菊田拡和の左翼への2ランという2本のホームランで5-1と引き離す。
しかし、今大会一番の強打者と謳われた菊田のバットがその後火を噴くことはなかった。7回1死一、二塁の場面は菊田が三振、5番・斉藤勇人は三塁ゴロ。9回2死二、三塁の場面も、菊田がセンターフライに打ち取られる。
対して常磐大は6、7回とも中軸が機能して順調に加点、9回にも2点を加えてついに逆転を果たした。
常磐大の4番・所宜和はこの試合4安打5打点の活躍。一方、菊田は今大会で2本のホームランを放ったものの、それ以外の場面では安定した力を発揮することができなかった。
