【池田充雄】プロ野球の独立リーグ、ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは21日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で群馬ダイヤモンドペガサスと対戦し、5-5で引き分けた。茨城は同リーグに今季から参戦。戦績は2勝5敗で東地区最下位とふるわないが、昨季の優勝チームである群馬に対し互角の戦いを繰り広げ、582人の観衆を沸かせた。
初回2被弾4失点から追いつく
茨城は初回、早いカウントから強振してくる群馬打線に強烈な先制を許した。先頭と四番の長打から五、六番の連続ホームランでたちまち4失点。先発の小沼健太投手は「2本とも失投。入り方に気を付ければ違った結果になったのでは」と反省の弁。

だが茨城打線も黙っていない。1回裏、小野瀬将紀と上杉泰賀の一、二番の連続ヒットから四番・加藤慎太郎の内野ゴロでまずは1点。3回裏にも連打で1点を追加した。1、3回とも先頭打者でチームに勢いを与えた小野瀬主将は「最年長の自分が気持ちを出し、みんなを引っ張ろうと思った。開幕当初と比べ、ここ数試合は内容や展開が良い」と試合後に振り返った。
打線の援護を得た小沼はその後、変化球主体に切り替える。得意のスライダーでカウントを整え、「相手はまっすぐに強いので、カットボールで打ち損じさせた」と丁寧に低めを突いて粘りの投球。4回に1失点するも、5、6回は連続して三者凡退に打ち取る。
すると6回裏、茨城に好機到来。疲れが見え始めた相手先発を攻め立て、2死満塁から押し出しで1点。代わった2番手からも四球とヒットで2点を奪い、ついに同点に追い付く。
小沼は7回、打球を左脚に受けるアクシデントがあったが、1死二、三塁のピンチにも強気のピッチングで中軸を打ち取り、マウンドを降りた。8回は日下部啓太、9回は本村康が登板し、いずれも走者は出しながら無失点で抑える。9回裏は先頭の上杉が出てサヨナラのチャンスを作るも、クリーンナップが沈黙。9回を終え、規定により試合終了。
土浦でやるからには勝ちたかった…
坂克彦監督談「強豪相手の引き分けは自信にしていい。最後に1本出なかったのだけは反省してほしい。(最下位の現状に)点は取れるようになってきたが、エラーがらみの失点が多い。急にはうまくならないので一歩一歩精進するだけ。(常総学院高時代の思い出ある土浦市営球場に戻ってきて)かつての姿とはずいぶん違うが、この球場で戦えてうれしかったし、やるからには勝ちたかった。次こそは勝ちたい」
茨城のホームゲーム次戦は25日、牛久運動公園野球場で埼玉武蔵ヒートベアーズと対戦する。
