土曜日, 2月 28, 2026
ホームつくばエコノミクス甲子園茨城大会 並木中等「三倍満」が優勝

エコノミクス甲子園茨城大会 並木中等「三倍満」が優勝

【崎山勝功】高校生がクイズを通して経済の知識を学ぶ、第13回全国高校生金融経済クイズ選手権「エコノミクス甲子園」茨城大会(筑波銀行主催)が9日、つくば市竹園の筑波銀行本部ビルで開かれ、激戦の末に県立並木中等教育学校(つくば市)「三倍満」チームが優勝し、東京で開かれる全国大会(2019年2月16・17日開催)への出場権を手にした。

「エコノミクス甲子園」茨城大会決勝戦でクイズに挑む高校生たち=同

同大会には県内10校から40組がエントリーして39組が参加。高校生たちは、予選として筆記試験(40分)と早押しクイズ(3問正解で勝ち抜け)に臨み、上位6チームが決勝戦に進出した。

決勝進出チームは、並木中等はじめ、土浦一、竹園、江戸川学園取手とすべて県南勢。「県南の進学校」のプライドを賭けた決勝戦となった。予選で獲得した合計得点を「○○万円」と金銭に見立て、計10問の問題に挑戦した。相手チームと「所持金」(得点)をやり取りしながら自分の得点を増やしていく方式で競った。

相手チームから得点をもらう方法として「弱肉強食」(不正解の全てのチームから13万円ずつもらう)と「格差是正」(問題開始時の1位チームから10万円もらう)の2種類のルールがあり、解答を出す際にどちらの方法で得点をもらうかを表示しなければならない。高校生たちは、経済分野の問題を解くと同時に「弱肉強食」と「格差是正」のどちらの方法で得点を受け取るかの意思表示を迫られ、問題を解くたびに各チームの得点が大きく変動し、観戦する高校生や保護者らは固唾を飲んで見守った。

並木中等チームの優勝が決まると、ステージ下で控えていた運営スタッフらがクラッカーを鳴らして祝福した。同チームの小松恵大さん(17)=高校2年=は「すごくホッとしている。観戦してくれた学校の先生、両親、先輩たちに感謝している」。阿部祥太郎さん(17)=同=は「優勝目指して勉強を重ね、優勝という形で実った。顧問の先生を始めとした人たちにお世話になったのでとても感謝している」とそれぞれ感謝の意を示した。

「エコノミクス甲子園」全国大会への切符を手にした「三倍満」チームの小松恵大さん(右)と阿部祥太郎さん。筑波銀行イメージキャラクター「タマ」と=同

一方、予選で首位に立ち決勝戦に臨んだ、県立竹園高校(つくば市)の「OTTY(笑)」(オッティ―・わらい)は、決勝戦では5位だった。メンバー2人は「結構問題が難しかった。負けちゃって悔しい」「勉強不足だった。来年が(大学)受験で今年が最後。なおさら悔しい」と述べた。

◆上位入賞者たちのコメントは次の通り

▽2位・江戸川学園取手高校(取手市)「パンプ&ダンプ」中井健介さん(16)=2年=「まず大塚くんと2人で勉強した。去年の(大会の)リベンジで準優勝の結果が残せた」、大塚悠祐さん(17)=同=「中井くんが物知りで力になった」
▽3位・県立土浦一高(土浦市)「全日本運任せ連盟」小池優希さん(16)=2年=「全国大会を目指していたので悔しい。単純な知識だけでなく思考力を問われた。歯ごたえのある問題だった。来年は受験なので彼(北島さん)には頑張ってほしい」、北島慶士さん(16)=1年=「来年は(優勝を)取り返す」

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

ウメの花の季節 チームで梅林を整備《宍塚の里山》133

【コラム・西川菜緒】宍塚の里山では、梅の花が見ごろを迎えています。梅の香りを想像することができますか? お日様が当たると、フワッと一気に香ります。鼻をスーと抜ける爽やかな香りに、里山の春を感じることができます。梅の花は、輪郭がはっきりしているので、一つひとつの花をじっくり観察し、香りを楽しむことをオススメします。 梅林を整備する活動を3年前から始めました。剪定(せんてい)チームの主なメンバーは、会が月に1回開催している「月例観察会」で偶然出会った、里山保全に関心のある、子育て世代の母3人組です。薪(まき)ストーブ、電気自動車といったエネルギーの話、肥料作り、米作り、家庭菜園、料理など食の話、DIYの話、染色の話と、話題は尽きません。会のイベントを通して、気の合う仲間に出会えたことに感謝です。 放置されていた梅の木は、好き勝手に枝が伸び放題。樹高も高くなり、さて、どこから剪定したらよいものか?と悩みました。しかも、私たちは剪定初心者。本を読んだり、You Tubeを見たりして、手探りで始めました。 「桜切るばか、梅切らぬばか」という、ことわざがありますが、枯れてしまうのでは?という不安から、なかなかバッサリは切れません。枝先をメインに少しだけ剪定したところ、6月ごろになると葉が茂りすぎて風通しが悪くなり、カイガラムシとアブラムシが大量発生しました。 それではと、思い切った剪定をおこなうと、徒長枝(とちょうし)と呼ばれる、異常に勢いよく伸びる枝が大量に出てきたり、突然の剪定に木が弱ってしまい、木肌にコケが生えたり、落葉が早まる、なんてこともありました。花が咲く時期に受粉作業をすると、実の付きがよくなるのですが、せっかく付いた実も、なぜか熟す前にポトポト落ちてしまうこともあります。 広がる里山保全交流の輪 剪定を始めて気が付いたことは、木をよく観察すること。枝の向きや重なり具合、木肌の様子、陽当たり、風通しなどですが、短期間で結果が出るものではありません。長い目でじっくり取り組むことが大切だと感じています。 花芽(はなめ)がついている剪定枝は家に持ち帰り、温かい室内で花瓶に生けておくと花が咲きます。桃の節句が近づくこの時期、おひな様の横に飾って楽しみます。剪定枝はほかにも、染料にしたり、太い枝は薪として利用できます。 うれしいことに、剪定チームに参加するメンバーが増えてきました。剪定チームの活動を通して、里山保全の交流の輪を広げていきたいと思います。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

早期離床・急性期リハビリテーション《メディカル知恵袋》14

【コラム・齊藤久子】近年、集中治療室(ICU)において、重症患者さんに早い時期から積極的に離床を進め、体を動かしていくことが、集中治療後症候群(PICS)の予防、日常生活動作(ADL)の改善、長期的な生活の質(QOL)の向上に役立つとして、多職種で取り込む標準治療として普及してきました。今回は、早い時期から体を起こしていく早期離床、急性期のリハビリテーションについて紹介します。 安静臥床の問題 皆さんは、重症な病気やけが、大きな手術をした後は体を横たえてゆっくり休み、あまり動かないでいることが大事だというイメージをお持ちではないでしょうか? もちろん、病気やけがの状態によっては安静に臥床(がしょう)していることが必要ですが、安静臥床のデメリットもあります。 安静とは、無動・不動あるいは低活動の状態、臥床は身体の長軸方向に重力負荷がかからない状態を意味します。使わない、動かさないことで筋量減少、骨密度低下、関節拘縮(こうしゅく)が起こり、転倒のリスクが増えます。循環血液量の減少、血圧調整の低下が起こり、起立性低血圧や深部静脈血栓症を生じやすくなります。肺活量が低下し、下側肺に痰(たん)がたまり肺炎を起こしやすくなります(表1)。 ICUの重症患者に起こりやすい問題 ICUの重症患者さんは安静臥床以外に、重症な病態や、治療のための呼吸器装着、薬剤投与などが複雑に関与して筋力低下が起こることがあり、ICU獲得性筋力低下(ICU-AW)といいます。原疾患に関係しない左右対称性びまん性筋力低下でICU重症患者さんの30~80%に認められ、原因は多要因ですが、不動も一因なので予防に早期離床も有用です。 またICUの患者さんは身体の問題だけでなく、認知やメンタルヘルスの問題も生じやすいです。PICSは、ICU在室中あるいは退室後に生じる身体機能、認知機能、メンタルヘルス問題の総称で、患者さんの長期予後のみならず家族のメンタルヘルスにも影響を及ぼします(図1)。人工呼吸管理、鎮静、せん妄、筋力低下等が各々悪影響を及ぼし合い人工呼吸管理が遷延するとPICSを生じやすいので、予防には可能な範囲で自分の呼吸を促し、深く眠りすぎないよう、コミュニケーションをとるように努め、早期運動療法を行うなど多方面の介入が必要です。 早期離床・急性期リハビリ 運動療法は横になっていても行えるので、離床が困難な患者さんに対しても関節を動かして拘縮を予防したり、筋力を維持する訓練を行います。離床を進める時はベッドのヘッドアップから始めて端坐位、立位、歩行と進めていきます。 重症患者さんで、多くの医療機器を使っている場合や血圧や呼吸が安定しない場合はリハビリを行うことで危険が生じないよう、患者さん一人ひとりの病態の把握、安全に実施できるかの判断、心配なことが生じた時の中止基準などを慎重に確認しつつ十分な人数のスタッフが協力して行います。早期離床を進めていくためには、可能な範囲で鎮静を浅くして、患者さんとコミュニケーションをとり、適切な栄養管理を丁寧に行うことも重要です。 ADL、QOL向上へ 体を起こすことが最終目的ではないので、日常生活動作ができるよう、病態を評価し、動作練習を行います。嚥下の評価や認知機能評価も行い、経口摂取を進める判断や訓練、コミュニケーションをとる工夫も大切です。 家族が原疾患の病状理解とともに、リハビリテーションの現状や目標を理解し、可能な場合はリハビリに参加することも重要で、患者さんが安心してモチベーションを保つことにつながります。患者さんも家族も大きなストレスを抱えていることは当然ですし、家族は時に経済面や他の家族の問題を抱えていることもあるので家族のサポートも必要です。 このように重症患者さんの離床は、医師、看護師、リハビリテーション療法士にとどまらず、管理栄養士、臨床工学技士、薬剤師、医療事務、公認心理師、ソーシャルワーカーなど多職種が協力し、患者さん、家族と十分コミュニケーションをとってすすめていくことなのです。 重症患者さんが病気やけがを克服し、安静臥床やICU入院によるデメリットを最小限にし、長期的にADL、QOLを向上できるよう、多職種で連携しながら、サポートしてまいります(図2)。(筑波メディカルセンター病院リハビリテーション科専門部長)

最新の脅威動向と防御策学ぶ つくばでサイバーセキュリティ対策セミナー

関彰商事 近年、企業や自治体を狙ったサイバー攻撃は高度化、巧妙化しており、身代金を要求するランサムウェア被害や情報漏えい事故が相次いでいる。こうした状況を受け、最新の脅威動向と具体的な防御策を学ぶ「サイバーセキュリティ対策セミナー」を関彰商事(本社・筑西市・つくば市、関正樹社長)が県内4カ所で開いている。そのうちの一つ、つくば会場のセミナーが24日、ホテルグランド東雲で開かれ、企業経営者や情報システム責任者など約70人が熱心に受講した。 第1部は身近なサイバーセキュリティ被害対策と題し、同社ビジネストランスフォーメーション部の江幡博康部長が実際の被害事例を紹介した。 同社の子会社であるセキショウキャリアプラスは昨年、不正アクセスの被害を受け、約1万5000人分のデータが漏えいした(25年10月10日付)。江幡部長は「ダーク・サイトに名簿が流出している」という第3者からの報告で分かったと話し、「突き詰めてみると脆弱なプログラムを使っているとか、不要なデータを管理できていなかったというような反省点があった」「当たり前のことを実行しているかどうかということが大事」だなどと述べ、「うちは絶対大丈夫だと思わず、対策にもコストをかける必要がある」と話した。 第2部は「サイバー攻撃の手口の紹介・デモンストレーション、サイバー犯罪の現状と被害防止対策」と題し、県警本部生活安全部サイバー企画課の白土哲也警部が講演した。 白土警部は、セキュリティ対策の基本や、情報セキュリティの個人情報の窃取などの具体的な脅威を紹介し、ランサムウェアなどを詳しく解説した。デモンストレーションでは2台のディスプレイを用い、攻撃側と被害側に分けて、具体的にどうやって侵入するのかを見せた。 その上で「アサヒグループホールディングスやアスクルのように充分な対策をとっている大企業でも被害を受けることがある。100%守り切れるわけでないが、充分な対策をとっていく必要がある」と説明した。さらに「サイバーセキュリティ対策は経営者の関与が大事」だとし、「対策の不備により、法的・道義的責任が問われるなど経営に大きな影響を与える。経営資源の投入と具体的な指示が必要」だと訴えた。 もしウイルス感染や不正アクセス、情報漏えいなどのセキリティインデントが発生したらどうするのかー。白土警部は「ネットワークを切断する、情報システム部と責任者に報告する、最後は警察に通報することになる」などと話した。 受講した物流業「明送」(守谷市)の一ノ瀬慶一社長は「具体的にサイバー攻撃のデモを見せてもらって、分かりやすくて良かった。ある程度の対策をしてきたが、評価を見直し、社員教育にも力を入れていきたい」と話した。福祉機器メーカー「幸和義肢研究所」(つくば市)の山野井勉製造部長は「今回のセミナーはセキュリティの重要さなど分かった多く、ためになった。今日の話を持ち帰り、これからの対策や社員教育にも反映させていきたい」と感想を述べた。(榎田智司)

駅の1時間《短いおはなし》48

【ノベル・伊東葎花】 みのりが、春のあぜ道を走っている。赤いカーデガンがかわいい。畑仕事のおじいさんが、目を細めて話しかけた。 「みのりちゃん、どこに行の?」 「駅。ママを迎えに行くの」 みのりのママは都会の病院に入院していたが、今日退院して帰ってくる。 「そうか。ママが帰ってくるのか」 おじいさんは幼い背中を見送って、おばあさんに尋ねた。 「みのりちゃんは、いくつになったかな?」 「5歳ですよ」 「5歳か。かわいい盛りだ」 駅には、誰もいない。小さな無人駅だ。ベンチに座ると、どこからか髪の長いおねえさんが来た。 「お嬢ちゃん、誰か待ってるの?」 「パパとママを待ってるの。入院したママが電車で帰ってくるから」 「そう」 「おねえさんは誰を待ってるの?」 「私は、時間が過ぎるのを待ってるの」 「ふうん。こんな暗い駅より、もっといいところで待てばいいのに」 「ここじゃなきゃだめなの」 「どうして?」 「だって、ここにいれば年をとらずに済むわ」 「えっ?」 「ここでの1時間は、外での1年。ほら、浦島太郎の竜宮城みたいにね」 竜宮城は知っているけど、みのりにはピンとこなかった。 「外に出てごらんなさい。ちょうど10分過ぎたわ」 みのりが外に出ると、蒸し暑かった。今にも雨が降りそうだ。紫陽花が咲いていた。 「ね、2カ月進んで、6月になっていたでしょう」 おねえさんは、何でもないような顔で言った。 「うそだよ。電車は? パパとママは?」 「春まで待てば電車が来るわ」 「そんなのうそだ」 みのりは、外に飛び出した。 セミが鳴いていた。太陽が容赦なく照りつけて、じりじりと肌を焼く。8月だった。そして季節はすぐに秋に変わった。みのりは怖くなった。おねえさんの言うことは、本当だ。 「いいじゃない。あなたにとっての1年なんて、大したことないわ」 「いやだ。電車いつ来るの? パパとママに会いたいよ」 泣き叫ぶみのりを横目に、おねえさんは時計を見た。ちょうど1時間が過ぎた。「ああ、また春が来たわ。お嬢ちゃん、ありがとう。もういいわ」 「みのり、起きなさい」 みのりは、肩をゆすられて目を覚ました。目の前に、パパとママがいた。 「パパ、ママ」 「みのり、ひとりで迎えに来たんだね」 「待ちくたびれて眠っちゃったのね」 パパの大きな手が、みのりを抱き上げた。「ただいま、みのり」とママが笑った。よかった。パパとママ、ちゃんと帰ってきた。あれは怖い夢だった。おねえさんは、どこにもいない。 みのりは、パパとママと一緒に、あぜ道を歩いた。あれ?靴が少しきつい。赤いカーデガンの袖も、短くなっている。畑仕事のおじいさんが「退院おめでとう」と手を振った。おじいさんは、幸せそうな親子を見送って、おばあさんに尋ねた。 「みのりちゃんは、いくつになったかな?」 「6歳ですよ。もうすぐ小学生です」 何も変わらないのに、春の駅で、みのりの1年だけが奪われた。 (作家)