水曜日, 12月 1, 2021
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「だるま市」に人出繰り出す 筑波山麓 飯名神社縁日

【相澤冬樹】筑波山麓で「弁天様」と親しまれる飯名神社(つくば市臼井、八木下健司宮司)の縁日が14日、開かれた。旧暦の正月初巳(はつみ)に行われる例祭で、弁財天信仰にちなんだ縁起物のだるま市が立ち、露店商も集まりにぎわう。コロナ禍の今年は事前のPRを控えての開催となったが、行楽日和の日曜日、例年を上回る多くの人出が繰り出した。 コロナ禍、餅まき行わず 神社総代の鮏川良一さんによれば、今季の開催は最後まで悩んだという。県独自の緊急事態宣言に合わせ、筑波山梅まつりの開催延期が続く中、総代会を開き、ようやく決行を決めた。例年のような餅まきは行わず、パック詰めした紅白の餅を250個用意して、1時間ごとに神社拝殿で配る形式とした。それでも総代メンバーが午前5時集合で準備を始めると、6時には最初の参拝者が現れるなど、出足から早かった。「初巳が日曜日と重なるのは久しぶりで、家族連れが目に見えて増えた」。鮏川さんらは参拝の行列が密にならぬよう呼び掛けたり、「銭洗い弁天」の場所を教えたり、混雑整理に追われた。栃木県小山市から来たという上野さん一家は長男、蒼大君(13)の「御朱印集め」に付き添っての参拝。各地の情報を収集してこの日の開催を知ったといい、「やっぱり厄払いしたかった」と話した。山裾の参道には縁日屋台のほかに、筑波みかん、海産物、竹細工などの雑貨、農業用資材などを扱う昔ながらの露店が集まる。境内に立つだるま市は、購入者の求めに応じ、赤いだるまの背に祈願文を書き入れてくれる。話を聞くと「やっぱり、家内安全、商売繁盛が圧倒的だね。疫病退散の注文はまったくない」ということだった。

屋根の銅板ごっそり盗まれる 筑波山麓 飯名神社

【相澤冬樹】初巳(はつみ)の「だるま市」で知られるつくば市臼井の飯名神社(八木下健司宮司)が、とんだ夜盗の被害に遭った。先月末、神社の本殿、拝殿、社務所の銅板葺(ふ)きの屋根が何者かによって半分近く剥がされているのが見つかった。神社は氏子総代と連名でつくば署に通報、被害届を出し、実況検分を受けた。 被害の一報は2月29日、氏子総代の同所、鮏川修さん(65)に入った。集落のはずれ、筑波山神社方向に上る林道脇に鎮座する同神社を散歩コースにしている住民が屋根に異常を発見した。参道になっている石段の下から見上げる角度からでは分かりにくい位置の屋根の銅板がごっそり、抜き取られるように無くなっていた。回り込むと、拝殿の大屋根のほぼ半分が野地板をさらす状態になっていた。 同神社は、「すそみ」と呼ばれる筑波山麓の集落道路から300メートルほど山に分け入った木立の中に建つ。手前から社務所、拝殿、本殿の並びだが、いずれも目につきにくい位置の屋根が狙われた。薄板の銅板は馳(はぜ)という連結部で留められるよう並べられているが、次々と抜きとるように盗まれていた。 本殿の屋根からは脇にせり出した銅板葺きの屋根材は全面的に剥がされていたが、上部のトタン葺きの屋根材は触れた形跡だけで手つかずに残っていた。銅は現在、1キロ500円程度で取引されるという。 「まさか ひっぺがしていくとは」 実況検分に立ち合った鮏川さんによれば、境内には軽トラック2台分のタイヤ痕が残っていたそうで、4人程度のグループが深夜境内に忍び入ったとみられる。「普段ひと気のないところで、さい銭荒らしの被害はあったが、まさか屋根をひっぺがしていくとは」、巧妙かつ大胆な手口に「あきれるばかりだ」という。つくば署に届け出たものの、足取りなどの手掛かりは一切得られていない。 早急な修理が必要なため、被害額の算定を進めているが、火災に備えた建物共済で盗難保険に入っており、臼井地区に約200軒ある氏子世帯への新たな負担は回避できそうな見通し。鮏川さんは「監視カメラだけは何としても設置したい」と対策を講じる構えでいる。 飯名神社は、創建時期などは不明だが、神の山、筑波山に古くからある社(やしろ)の一つ。祭神は保食神(うけもちのかみ)、市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と伝わり、新年の「だるま市」のほか、木彫細工の壮麗な本殿やその裏手にある巨岩、銭洗い弁天で知られる。屋根は1983年の改修で、それまでの茅葺きから銅板に葺き替えられた。

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吾妻鑑に見る常陸守護、八田知家 《ひょうたんの眼》43

【コラム・高橋恵一】都道府県魅力度最下位・茨城県の地元ひいきの立場からすると、鎌倉時代から戦国末期まで、筑波地方を支配した小田氏の祖、八田知家(はった・ともいえ)の知名度を上げる必要があると思う。 知家の茨城での評価は、出自不明で旧来の支配者、大掾多気(だいじょうたけ)氏をだまして領地を奪ったなどとする評価がつきまとっている。知家の親は、宇都宮座主(ざす)の八田宗綱(むねつな)で、領域南端の五行川と小貝川が合流する手前(旧下館市)の「八田」に居館(きょかん)を置き本拠の地としていた。 源義朝(みなもとのよしとも)が下野守(しもつけのかみ)であったこともあり、八田宗綱や小山政光(おやま・まさみつ)と源義朝とのつながりは深く、小山政光の妻(寒河尼=さむかわのあま=八田知家の姉)は、頼朝の乳母になっており、知家は、保元の乱で源義朝に従って少年武者として戦闘に参加している。頼朝(よりとも)の挙兵に、小山一族や宇都宮一族がいち早く駆け付け、頼朝から信頼される御家人となった。宇都宮・八田氏一族と小山氏一族は連携して、鎌倉幕府を支える強力な勢力を保った。 頼朝は、富士川の戦いに勝利すると、まず、関東を抑えることを優先した。当時、常陸国は平氏の知行国であり、大掾多気氏を本宗(ほんそう)とする常陸平氏一族と那珂川以北を治める佐竹氏は、平家の家人として頼朝追討の指示を受けており、反頼朝あるいは日和見の立場にあった。 頼朝は、常陸国の国府まで出向いて、佐竹氏を降伏させ、鎌倉への帰途に「八田館」に立ち寄った。吾妻鑑(あずまかがみ)には、「小栗重成(おぐり・しげなり)の小栗御厨(おぐりのみくりや)の八田の館」とあるが、御厨の荘官が小栗氏であり、御厨エリアの中にある八田氏の舘を指していると読むのではないか。小栗氏は小栗に館を持っており、極めて近い八田に別の舘を持たないであろう。源頼朝が立ち寄ったのは信頼度の高い八田氏の居館とするのが自然だろう。 奥州攻めの東海道大将軍に

絶滅危機と観測継続に立ち向かう 国立環境研 寄付金専用サイト立ち上げ

国立環境研究所(つくば市小野川)は30日、寄付金受け入れのための専用サイトをリニューアル公開、特に「絶滅の危機にひんする野生生物の遺伝資源保全」と「全国の調査員を募集して行う生物季節モニタリング」の2つのプロジェクトに注力する。研究力強化、社会貢献、環境人材の育成などを目的に、8月に寄付金制度を改正、研究テーマなどから使途をあらかじめ特定し、一般に支援を呼び掛ける募集特定寄付金が設けられたことから、先行する2プロジェクトで活用を図った。 このうち生物季節モニタリングは、日本全国に市民調査員を募集し、気象庁が行ってきた生物季節観測を継承しつつ、現代的な形で発展させるネットワーク構築を目指している。モニタリング調査員の募集は、8月から始まっており、すでに392人が応募している。寄付金は、調査道具や旅費の支給など多くの調査員に参加してもらえるような体制つくりや自動観測技術の開発に役立てる考えでいる。 生物季節観測は、季節の遅れ進み、気候の違い・変化を的確に捉えることを目的に、観測方法を統一して気象庁が1953年に開始し、全国の気象台・測候所58地点で57種の動植物を対象に開花や初鳴きなどを観測してきた。しかし、近年は気象台・測候所周辺の生物の生態環境の変化から、標本木の確保や対象種を見つけることが困難となるなどして、2021年以降、植物6種目9現象だけを残してその他の観測が廃止された。継続しての調査は各方面から望まれたことから、国立環境研究所は気象庁、環境省と連携して、新たな「生物季節モニタリング」を立ち上げた。 環境研気候変動適応センターの辻本翔平特別研究員は「一度は無くなってしまった全国規模での観測体制をぜひ再構築して次の世代につなげたい。気候変動から継続が難しくなったものだが、気候変動だからこそ観測し続ける意義がある」と研究所の動画チャンネルに出演して寄付を呼び掛けている。 「野生生物の遺伝資源保存」寄付金募集のページ=同 もう1つの「野生生物の遺伝資源保存」は絶滅危惧種の細胞(体細胞や生殖細胞)を生きている状態で凍結保存するプロジェクト。これによって絶滅危惧種の生理機能や遺伝情報を安定的な状態で将来に残すことを目指している。

長大など4社グループに決定 つくば・洞峰公園の整備運営事業者

パークPFI制度(公募設置管理制度)を活用して洞峰公園(つくば市二の宮、約20ヘクタール)を整備・運営する事業者を公募していた茨城県(8月15日付)は、2022年度からの整備運営事業者を、大手総合建設コンサルタント会社、長大(東京都中央区)を代表法人とする「洞峰わくわく創造グループ」に決定した。 構成法人は▽イベント企画運営会社「TSP太陽」(東京都目黒区)▽会員制総合スポーツクラブ運営会社「東京アスレティッククラブ」(東京都中野区)▽現在、指定管理者として洞峰公園を管理・運営している「筑波都市整備」(つくば市)の計4社。 選定委員会(委員長・町田誠公園財団常務理事)が10月25日、最終決定した。募集のコンセプトである「研究学園都市にふさわしい総合公園として、自然樹林や洞峰沼を生かしつつ、スポーツや様々なレクリエーション活動が楽しめる拠点」にふさわしい提案だと評価された。応募は、わくわく創造グループのみだった。 事業期間は来年4月1日から最長20年間。10年間で更新する。 ドッグラン、BBQ、グランピングも 創造グループの事業コンセプトは「新たな洞峰公園ライフの創出~すべての講演利用者がわくわくできる公園づくり」。これまでの豊かな自然や美しい景観など既存ユーザーに愛され続ける公園づくりに加え、にぎわい創出による新たな利用者層を誘致できる公園づくりに取り組む。

黄色いイチョウ、翡翠色のぎんなん 《土着通信部》47

【コラム・相澤冬樹】銀杏を「いちょう」と読めば街路樹、「ぎんなん」と読めば農作物になる。前者はほぼ雄(オス)の木が並木を作り、後者は雌(メス)の木が畑に植わっている。雌雄異種といい、公園や社寺の古木は雌雄入り乱れる(?)形だ。イチョウ栽培歴30年、農事組合法人、つくば銀杏生産組合(石岡市半田)代表の櫻井和伯さん(66)にウンチクを含め語ってもらった。 組合名にある銀杏は「ぎんなん」。櫻井さんが土浦、石岡の圃(ほ)場で栽培しているのは久寿、喜平などの接種済銀杏樹木(接ぎ木で繁殖した雌木)で、販売もしている。これまでに県内外に1万本近くを植えてきた。かたや自宅わきの加工場で生産しているのは「実」の方、食用の部分は種子の中にあり、厳密に言えば「胚乳」という。9月半ばになると櫻井さんの植えた銀杏畑から、栽培農家が果肉を削いだ銀杏の種子を持ち込んでくるので、蒸して殻を割り「実」を取り出した上で選果する。 加工後の色合いが特徴的。「翡翠銀杏(ひすいぎんなん)」と呼んで商標登録している。最上級ランクの「特選翡翠」は鮮やかなグリーンをしている。黄味が加わるほどに「翡翠(ライトグリーン)」「シャトルルーズイエロー」と並ぶラインアップ。分かりやすいたとえでいうと「枝豆から大豆への色合いの変化に似ている」、味は未熟感に好みが分かれるが「まろやかさ」が身上という。 蒸して冷凍保存で緑色を保つ翡翠銀杏 鮮やかなグリーンや未熟感にはわけがある。ぎんなんは実が青いうちに、落果を待たずに収穫してしまうのだ。機械で一気に実を落とす。今年の場合で9月18日ごろから摘み取りが始まり、特選翡翠は最初の10日間が勝負、次の10日間だとライトグリーンになってしまう。手早く収穫し、蒸す加工で黄化にストップをかけ、冷凍保管して出荷を待つ形だ。 市場出荷はしておらず、スーパーや小売店では購入できない。櫻井さんによれば「固有名称は勘弁してほしいが、高級ホテル、レストランを中心に取り引きしている」そうだ。翡翠銀杏は素揚げや天ぷら料理などで提供されているという。高級食材だ。