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《学生インタビュー》31 日系ブラジル家族と5歳で来日 総代で卒業し大江賞受賞
筑波学院大学(つくば市吾妻)の2019年度卒業式で、経営情報学部ビジネスデザイン学科4年の菊地フエリペさんは、卒業生代表として卒業証書を受け取った。また成績優秀者として同大の創立者である大江スミさんの名前を冠した「大江賞」を受賞した。
筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科4年
菊地フエリペさん
―大江賞を受賞していかがでしたか?
驚きました。1年のときは特待生だったのですが、2年、3年のときは1位を取れなかったので、選ばれるとは思いませんでした。やはりうれしかったです。大江賞に選ばれるのは学年に1人。記念品をもらいました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で両親は卒業式に出席できなかったので、写真を撮りたかったと残念がっていました。
―菊地さんはブラジル生まれだそうですね。
はい、生まれたのはブラジルですが、5歳で日本に来ました。父が日系、母はブラジル人です。両親は日本語が得意ではないので、家ではポルトガル語を話します。でも私は日本語の方が得意ですね。
―大学ではどんな勉強をしましたか?
パソコンのプログラム系の勉強が多かったです。システムエンジニアになりたかったのでプログラミング言語の勉強や、組み込み系というハードウェアに関するプログラミングを勉強しました。小型のコンピューターにセンサーを取り付けて、音を出すようにしたり、人を感知したりするコンピューターも作りました。
卒業研究は電子工作をしました。姿勢を改善するシステムを作ったんですよ。パソコンで作業しているとどうしても猫背になりがちなので、姿勢が悪くなると「姿勢崩れています」「猫背になっていますよ」と言ってくれる機能を持たせました。
―趣味は何ですか?
両親が映画を見るのが好きなので、その影響で子どものころから映画が好きです。ジャンルは問わずなんでも見ます。子供の頃、怖くて見ることができなかったホラー映画も大丈夫になりました。一番好きなのは子供の頃にみた「トイストーリー」です。ピクサー映画が好きです。あとはテレビゲームも好きです。アクション、RPG(ロールプレイングゲーム)など何でも好きです。
―大学生活で大変だったことや苦労したことはありますか?
1年生のときに、勝手がよくわからずたくさん講義をとってしまったことです。特待生維持の条件がGPAという成績評価で3.0以上を取ることだったのですが、どこまで勉強すればいいのかわからず、とにかくひたすら勉強しました。
―筑波学院大学ではOCP(オフキャンパスプログラム)という学生たちが地域に出て社会貢献活動をする授業をしています。どのような活動をしましたか?
1年生の時は、文化祭のアイスクリームを売る模擬店のリーダーとして活動しました。2年生で森林ボランティアに参加したのですが、久しぶりに山に入ったという感じでした。とにかく蚊がたくさんがいたのが印象的です。体中刺されて大変でした。3年生の時はインターンシップを行いました。
―大学生活で楽しかったことはどんなことですか?
気の合う友達2人と大学で過ごした日常が本当に楽しかったです。講義が終わったら一緒に昼ごはんを食べて、また講義に出て。そして講義が終わったらお勧めのゲームやマンガの話をして、という毎日が楽しかったですね。週末は、時々遊びに出かけていました。
―卒業後の夢や目標を教えてください。
幅広く対応できるシステムエンジニアになりたいと思っています。システムエンジニアは、お客さんがどのようなものを作りたいか、要望をしっかり聞くコミュニケーション能力が必要です。
プログラマーに渡す依頼書の作成も、システムをどういった技術で、どのような言語を使うかなど細かく書く必要があります。自分でプログラミングをしなくても、高いプログラミング能力が重要です。またスケジュール通りに仕事を進めるマネジメント能力も要求されます。
土浦市にあるITのシステム開発会社に就職が決まっているので、会社の人たちと協力して仕事をしていけるようになりたいです。
(聞き手:伊藤 悦子)
➡筑波学院大学の過去記事はこちら
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駐車場の手前で思ったこと《続・気軽にSOS》142
【コラム・浅井和幸】先日、あるお店に入るのに、小道から駐車場へ右折しようとしました。私が運転する自動車の前を走る自動車は慎重に歩道を歩く歩行者を観察してから右折を始めました。歩行者の動きを確認してから動き始めたはずのその車は、私が考えるコースとは違う方向に徐行し始めたので、私はすぐにその車の後についていかずに、ことの様子を停車したまま見守りました。
私の前の自動車の前を横切る歩行者は、自動車前方から後方へ歩いています。自動車が右折をすることを考えると、歩行者は左側から右側へ歩いている状況です。私の前の自動車は、歩行者の今は空いている前方に向かって徐行し始めたのです。
もちろん、その瞬間は、歩行者はまだ左側にいるので、右側が空いている状況です。しかし、今、左側にいる歩行者は数秒後には右側に移動するのです。結果、自動車は歩行者が向かう数メートル先で数秒後に接触することが予想されます。結局、数秒後に、自動車は自分の目の前を歩行者が歩いていることになったため、停車することとなりました。
徐行ですから、特に危険な場面ではありません。しかし歩行者が先ほどまでいた地点は、現時点では歩行者の後方(自動車からは左側)となり大きく空いているのです。わざわざ歩行者が向かう先に車を移動させて鉢合わせになり停車するよりも、数秒待っていれば歩行者をやり過ごして、私の前の自動車は10秒弱という時間ではありますが早く駐車場に入れたことになります。しかも、歩行者にぶつかりそうになるかもと足を止めさせるような気を使わせずに。
現在の常識は何十年前の常識?
このように人や時間、物事はそこにとどまらずに未来に進んでいます。今現在の止まった感覚で空いているスペースに車を移動させることは、数秒後には空きスペースではなくなることがよくあることです。
2024年の米大統領選挙(1)《雑記録》52
【コラム・瀧田薫】次期アメリカ大統領選挙は前回選挙(2020年)の再現になると予想されている。各種世論調査では、2020年選挙時と同様に、ジョー・バイデン氏(民主党)とドナルド・トランプ氏(共和党)がそれぞれ党指名候補に選ばれる可能性が高いとされている。
バイデン氏については、支持率は4割台前半にとどまり、経済に関しては3割台の低支持率が続いている。彼が80歳の高齢であることを懸念する人も多い。しかし、一方で、彼が2020年選挙でトランプ氏に勝利し、共和党の圧勝が予想された2022年の中間選挙でも民主党が上院の多数派を維持し、下院で失う議席を小幅にとどめた実績が効いていて、民主党内にバイデン氏に代わる候補者が出てこない。
トランプ氏は今年3月に起訴されたことを「魔女狩りに遭った」と主張し、彼の岩盤支持層の熱い支援につなげ、党内での支持率も高めている。ただ、共和党の場合、状況によっては、かつての民主党・オバマ氏のような「超新星・候補者」が現われないとも限らない。
ともあれ、最近のバイデン、トランプ両氏はともに、党内の支持固めよりも本選に備えた布石を打とうとしているようだ。米自動車労働組合(UAW)が待遇改善要求のための大規模ストライキに突入していて、両氏ともにこれへの連帯を示すため、車産業の本拠地・米中西部、特にミシガン州訪問を予定しているという。
2016年の選挙で当選したトランプ氏の勝因は、ミシガン州やペンシルベニア州(もともと自動車労組が強力で民主党の支持基盤)で勝利したことにあった。そして、2020年選挙ではバイデン氏が両州を奪還し、これが勝因となった。両陣営が獲得した票数は二度とも僅差であったから、今回、両氏がミシガンやペンシルベニア、ひいては米中西部各州を重視するには十二分の根拠がある。
UAWストの行方に注目
電動アシスト自転車で加速 土浦のシェアサイクル
秋の気配に、土浦市街地でも普段使いの自転車の姿が目立ってきた。この中で客足を伸ばしているのが、関東鉄道(土浦市真鍋、松上英一郎社長)のシェアサイクル「関鉄Pedal(ペダル)」だ。ことし3月、同市内を中心にレンタサイクルのステーションを9カ所設けて20台の電動アシスト自転車を配備したところ、半年で累計2400件の利用を数えた。猛暑もようやく収まりそうな10月、同社は自転車を増やし、ステーションを拡大して攻勢をかける。シェアサイクルはモビリティーシェアサービスのOpenStreet(オープンストリート、本社・東京)との提携で3月23日にスタート。JR土浦駅前はじめ同市内に8カ所と関東鉄道「筑波山口」バス停に、24時間自転車の貸出・返却ができるステーションを設置した。レンタサイクルとしては、15分あたり200円(24時間の上限料金3000円)=税込み。スマホの専用アプリに登録することで、自転車の予約から料金の支払いまでできる。全国6000カ所以上で展開しているOpenStreet系列のステーションであれば、どこでも利用できる仕組みになっている。同社によれば平日と休日で、異なるニーズから利用のされ方をしているという。「平日は通勤利用が多い。朝駅前のステーションで自転車を借り、勤務先近くのステーションで乗り捨てる。帰りは改めて借りたり、別の方法で帰ってもいい。週末・休日は筑波山や霞ケ浦などに向かうレジャー利用が増える」(開発部)つくば霞ケ浦りんりんロードは平たんなコースをたどるが、坂道がなくとも風上に向かって走る場合に、電動アシスト自転車は威力を発揮する。電動で100キロ以上走行できるから、土浦から東京まで行って乗り捨てられたケースもあるそうだ。同社は9月から、鬼怒川サイクリングロードのある常総市にも関鉄Pedalを拡大した。常総線水海道駅、三妻駅と「道の駅常総」などを結ぶ。土浦市内では9月までに9カ所となっていたステーション数を6日に4カ所増やし13カ所とし、電動アシスト自転車は40台に増やす。同日からは関鉄グループバスの乗り放題とシェアサイクルをセットにした1日乗車券を3000円(税込み)で発売する。12月11日まで。
努力義務化のヘルメット着用にどう対応
利用拡大の中で課題はヘルメットの着用だ。改正道路交通法の施行に伴い4月から自転車に乗る全ての人にヘルメットの着用が努力義務化されたが、関鉄Pedalを含めOpenStreetのシェアサイクルサービスではヘルメットの貸し出しは行っていない。アプリで持参を呼び掛ける形にとどまる。同様に市街地でレンタサイクル事業を行っている土浦市観光協会に聞くと、「クロスバイク(スポーツサイクル)に乗る人はヘルメット持参で借りに来るがシティサイクルだとヘルメットを辞退する人が多い。別料金ではないのだが他人のかぶったヘルメットには抵抗があるようだ」としており、レンタサイクルとヘルメットには相性の悪さがある。同社開発部は「公共交通を担う企業として安全は第一に考えなくてはならない。課題認識をもって取り組んでいきたい」としている。(相澤冬樹)
土浦市のいじめ回答拒否 個人情報保護が盾《吾妻カガミ》168
【コラム・坂本栄】土浦市立中学校でのいじめ問題に関する市教育委員会と市議会文教厚生委員会の対応に違和感を覚えています。教育委は本サイトの取材に回答を拒否してメールによるコメントで済ませ、文教厚生委はこの問題を取り上げないことを決めました。教育委の回答拒否と議会の審議回避の理由はなぜか同じであり、「関係生徒のプライバシー保護」でした。
不十分な教育委の対応
2019年春から22年春にかけて、車いすの生徒が受けたいじめがどんなものだったのか、学校と教育委は繰り返されるいじめにどう対応したのか―などは、保護者の証言に基づく記事「いじめをなぜ止められなかったのか 保護者が再調査求める…」(9月3日掲載)に詳しく出ています。
また、コラム166「高齢研究者と車いす生徒に冷たい土浦市」(9月4日掲載)では、教育委の市民にやさしくない対応に疑問を呈しました。
教育委がそれなりの対応をしたにもかかわらず、いじめが続いたということは、一連の生徒対応が不十分だったことを意味します。いじめられた生徒はすでに中学校を卒業しているのに、保護者が再調査を求めているのは、いじめた生徒への指導が不徹底だった原因を調べ、再発防止の教訓にしてほしいと思っているからです。
市議会も教育委に同調