水曜日, 4月 24, 2024
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食とものづくり企業250社 技術や商品PRし交流 筑波銀行商談会

【鈴木宏子】食やものづくりに関わる企業が一堂に介する「2019筑波銀行ビジネス交流商談会」(筑波銀行など主催)が9日、つくば国際会議場(つくば市竹園)で催された。県内を中心に北関東の約250社がブースを出し自社の技術や商品をPRした。約330社約2000人が参加し情報交換や交流、商談などを繰り広げた。 食やものづくりのベンチャー企業、観光・サービス業、大学、高校などのブースも並んだ。参加企業は年々増え、第10回目となった今年は前年より約20社増えたという。会場では半日で計約900件の商談が展開された。 筑波銀行(本店・土浦市)の生田雅彦頭取は「ブース展示を通じた情報発信やバイヤーとの商談により、業種を超えた連携や交流の促進、自社製品の今後の展開などに役立てていただければ」とあいさつした。 約90社が出展した食・海外販路・観光のコーナーでは茨城のコメの試食コーナーなどが設けられ、食べ比べをしたり、各ブースに並べられた新商品を試食する来場者で人だかりができた。ベンチャー企業のブースでは、AI(人工知能)を活用してものづくりの熟練技術の継承に取り組むライツ(LIGHTz、つくば市千現)など15社が自社製品をアピールした。 高校のブースには県立土浦一高、つくば工科高校など9校が出展した。高齢者の交通事故が社会問題になる中、駐車場での交通事故を減らしたいと多機能カートのアイデアを考え発表した県立土浦一高2年の藤田彩花さんは「出展し来場者に説明することで、自分の中の何が課題なのか分かってきた」などと感想を話していた。 ➡筑波銀行の過去記事はこちら

色彩にこだわり 町田保さん、新作41点展示 筑波銀行つくば本部

【矢神若菜】つくば市在住の画家、町田保さん(66)の絵画展が21日から、つくば市竹園の筑波銀行つくば本部ビル2階ギャラリーで開かれている。展示されているのは風景画を中心としたアクリル画と書道作品の41点。すべてこの1年の新作という。 60歳のとき同ギャラリーで鑑賞したつくば市在住の画家、軽澤直雄さんの水彩画に感銘を受け、自己流で絵画を始めた。翌年には個展を開き、今回で7回目。人気のギャラリーのため3年前にようやく予約できたと言い、念願かなっての絵画展開催となった。 今回のテーマは「美しさに感動」。「見た人が美しいと感じるものを描きたい」という町田さんは、「きれいな色が好き。暗い絵よりも明るい絵を描くようにしていて、例えば空を描くときは、参考にした景色が曇っていても描いているうちに自然と晴れにしてしまう」と語った。 乾きが速く、画用紙上で簡単に上描きできるアクリル画の特質をいかし、年間30~40もの作品を描くという町田さんだが、待望のギャラリーでの展示に力作をそろえた。中でも「初夏の頃に」という雄大な自然を描いた作品は完成までに2カ月をかけた。この大作で第75回現代美術家協会「現展」に入選した。 色彩に強いこだわりを持つ町田さんは「深みのあるきれいな色を出すために絵の具を色々混ぜてみた。そのため納得のいくものが描けたので、今年はお気に入りの作品が多い」と語る。会場を訪れた同業者の石山克さん(65)は「秋を描いた絵の紅葉がとても鮮やかで印象的だった。どの絵も緑が深い色できれいだと感じた」と感想を述べた。(ライターは筑波大1年、ドットジェイピーのインターン生) ◆町田保絵画展は30日まで。時間は午前10時~午後4時(最終日は午後3時まで)。入場料無料。 ➡昨年の町田保さん個展の過去記事はこちら

スケール大きく 一色邦彦・直彦展「宙(そら)と大地」 6月4日から筑波銀行

【相澤冬樹】筑波銀行(本店・土浦市、藤川雅海頭取)は6月4日から、つくば市竹園の同行つくば本部2階ギャラリーで第22回ギャラリー企画展、一色邦彦・一色直彦展「宙(そら)と大地」を開催する。6月30日まで。 彫刻家の一色邦彦さん(83)は東京生まれ、土浦市育ちで、1968年アトリエを牛久市に移して以来、地元茨城を大切に活動している作家。第9回高村光太郎賞、中原悌二郎賞優秀賞など、現代彫刻展で受賞を重ね、美術振興に大きな足跡を残した。 日本画の一色直彦さん(52)はその長男、1992年東京藝術大学大学院日本画科を修了。日本画の枠にとどまらず、岩絵具や金箔などの画材を用いて、杉やケヤキなどの板材に描く立体的で神秘的な作品を中心に発表している。 銀行の地域振興部が運営する同ギャラリーの存在を評価していた邦彦さんは2016年、常総市の鬼怒川水害を悼み「淼湎(れいめん)」と銘打った個展を開いた。「水」は邦彦さんが長く取り組んだテーマだった。反響の大きさに、同行が次回展を持ちかけたとき「今度はさらに大きなテーマで」と返答していた。 それが今回の「宇宙と大地」になった。広大無辺の宇宙をテーマに取り組む邦彦さんと2人展を開きたい思いがずっとあったためだ。しかし邦彦さんは、親子展という言い方を嫌う。「子供だから一緒にと思ったことはない。同じ芸術家の立場でやりたかった」というと、「大変名誉に思います」と直彦さんも応じた。 今回、邦彦さんは立体造形の4作品を出展、直彦さんは近作を中心に40点を出展。週に一度は牛久市のアトリエに集まって、展示構成を練ってきた。初日の4日には、2人そろってオープニングに立ち会いたいという。 ◆つくば本部2階ギャラリー(つくば市竹園1丁目、電話029-859-8111)入場無料、土・日曜日も開廊。 ➡筑波銀行ギャラリーの関連記事はこちら

年々レベルアップ、多彩な作品70点 筑波銀行OB会美術展

【池田充雄】退職後の暮らしを心豊かなものにしようと、趣味の世界に打ち込んでいる人たちの作品展「第5回筑波銀行OB会美術展」が18日から、つくば市竹園の筑波銀行つくば本部2階ギャラリーで開催中だ。油彩、水彩、水墨画、写真、書、彫刻、陶芸などの多彩な作品、70点余りを見ることができる。 今展の参加者は県内全域および近県の37人。年齢層は60代後半から70代後半が中心だ。「各自が得意なジャンルで挑み、いずれも個性豊かな作品ばかり。回を重ねるごとに出品点数が増え、内容もレベルアップしている。県展などで活躍している人も多い」と、実行委員長の床宿道和さんは話す。 同銀行は関東銀行、つくば銀行、茨城銀行の3行が母体となって2010年に誕生した。今はまだ各行それぞれのOB会が存在するため、共に展覧会を開催しながら親睦を深めている。「この人がこんなテイストの作品を作っていたとは」と、職場で接していたときには気付かなかった意外な一面が見られたりもするそうだ。 作品づくりで大きなモチーフとなるのが地域の風物だ。たとえば千勝弘巳さんの日本画「スーパームーン」は、筑波山の稜線を巨大な満月が照らしている。同じく「群雀」では、満開の花木に遊ぶ小鳥たちを背後から筑波山が見守るように描いた。小澤章さんの写真「光る沼」「夜あけ」は、下妻市民の心のふるさとである砂沼のさまざまな表情を捉えたもの。糸賀士さんが出展した獅子頭は、これもまた石岡の象徴といえる工芸品だ。 一方で、旅先の風景などを題材にした作品も楽しい。その一つ、小倉宏さんの写真「アルプスの朝」は、国の特別天然記念物であるライチョウをクローズアップで撮影した貴重な1枚。ライチョウから視線を上げると遠くに槍ケ岳が望め、構図としての完成度も高い。 同行の生田雅彦副頭取は、開会式でこれらの作品を鑑賞した上で「私も今は仕事一筋だが、将来は多くの趣味を持つ先輩方を見習っていきたい」とあいさつしている。 ◆会期は25日(木)まで、開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)、期間中無休、入場無料。 ➡筑波銀行の関連記事はこちら

新頭取に生田雅彦副頭取が内定 筑波銀行

【鈴木宏子】筑波銀行(本店土浦市)は8日、同日開いた取締役会で、新しい頭取(代表取締役)に生田雅彦副頭取(58)を内定したと発表した。藤川雅海頭取(66)は代表取締役のまま会長に就任する。6月開催予定の定時株主総会及び終了後の取締役会で正式決定する。 生田氏は法政大学経営学部卒、1984年に関東銀行(現在の筑波銀行)に入行、石岡支店長、神栖支店長、総合企画部長、営業本部長などを歴任し2018年6月から副頭取を務める。 藤川頭取は横浜国立大学経済学部卒。1976年に関東銀行入行、ひたちなか支店長、研究学園都市支店長、総合企画部長などを歴任し、2012年6月から頭取を務めている。

事業化を技術、金融双方から支援 サイバーダインと筑波銀行が包括連携協定

【相澤冬樹】ロボットスーツ「HAL(ハル)」開発を手がけるサイバーダイン(つくば市、山海嘉之社長)と筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は28日、つくば市をはじめとする地域のベンチャー企業の事業立ち上げを支援するための包括連携協定に調印した。同日付で、支援第1号への共同出資も発表した。 協定は、つくば市など両社が関わる地域において、スタートアップ企業に対する経営、技術、金融面での事業支援を行う枠組み。両社はこれまでに、それぞれCEJ(サイバニクス・エクセレンス・ジャパン)ファンド、つくば地域活性化ファンドを設けて、新産業創出への支援を行ってきたが、今回は双方が互いの得意分野の経営資源を持ち寄り、社会課題の解決や地域の発展方策で連携することに特色がある。 調印式で、山海社長が「つくばの研究室にとどまっているモノや情報を、人の手を介して社会に実装する仕組みを作っていきたい」と抱負を述べると、藤川頭取は「直接金融で企業の創造の機運を支援してきた当行の姿勢とサイバーダインのベクトルは完全に一致する」と応じた。 支援第1号はNIMS発ベンチャー 協定締結後、支援第1号として、物質・材料研究機構(NIMS)発ベンチャーであるマテリアルイノベーションつくば(つくば市、松村宗順CEO)への出資も発表された。NIMS先進低次元ナノ材料グループ(グループリーダー・唐捷同社CTO)の研究成果であるグラフェンを利用した蓄電デバイスの事業化を推進する。製品の超小型化・超軽量化を実現して、新たな市場の獲得をめざすもので、2年をメドに量産体制を構築する。 金額は明らかにされていないが、筑波銀行は地域活性化ファンドからの出資、サイバーダインはCEJを使わず、独自の出資で賄う。山海社長は「超小型化しての市場開拓は有望だが、一気の量産化には思い切りがいる。次の一歩を踏み出す支援という今回の枠組みにぴったりの案件だった」と語っている。

AIが問い合わせに回答 筑波銀行が導入

【鈴木宏子】「届出印を変更したい」「インターネットバンキングを申し込みたい」ーなど銀行への問い合わせに、AI(人工知能)が答える対話型自動応答システム「チャットボット」を筑波銀行が3日から導入している。 パソコンやスマートフォンからの音声や文字入力での質問に、24時間365日対応する。 利用者の利便性を高めようと、昨年から全国の地方銀行7行が、人工知能やデータ解析などのシステム開発企業と共同で実証実験を実施し、今回そのうち4行が同時導入した。 同じ内容の問い合わせでも、人によって聞き方の表現が異なるが、しゃべり言葉や書き言葉などさまざまな表現に対応できるのが特徴という。まだ十分に回答できない項目もあるが、利用者からたくさんの質問を受けることで、AIが学習しながら回答の精度を上げていくという。 利用方法は筑波銀行ホームページ右側の「お問い合わせはガマ吉君に聞いてみよう!」というバナーをクリックし、質問内容をマイク機能を使って話し掛けるか、文字入力する。または質問項目を選択する方法でも問い合わせできる。 例えば「インターネットバンキングを申し込みたい」と質問した場合、①インターネットでの申し込み②郵送での申し込み③店頭での申し込みの3つの方法が示され、選択するなどして回答を受ける。利用者個人の名前や住所、電話番号など個人情報の入力は必要なく、だれでも利用できる。

200社が自社技術や商品をPR 筑波銀行ビジネス交流商談会 高校生も出展

【鈴木宏子】地域企業の情報発信と販路拡大を応援する筑波銀行(藤川雅海頭取、本店土浦市)の「ビジネス交流商談会」が11日、つくば市竹園、つくば国際会議場で催された。「食」と「ものづくり」企業を中心に、県内のほか北関東の200を超える企業や団体の出展ブースが設けられ、自社の技術や商品をPRした。 ベンチャー企業のブースのほか、現役高校生が自校の取り組みを紹介する高校生ブース、茨城のコメを試食できる試食コーナーなども設けられ、大勢の企業関係者でごった返した。 高校生ブースは7校が出展。県立つくば工科高校(つくば市谷田部)は、ロボットコンテストに実際に出場したロボットを展示したり、筑波大学や産業技術総合研究所(つくば市東)の協力を得ながら取り組んでいるコンピュータープログラム開発の取り組みなどを紹介した。ロボット工学科1年の宮下耕輔さん(16)は「いろいろな企業や学校が集まって情報交換し合っていて、新しいコミュニケーションや産業がいろいろな方向に広がると思う」と感想を話した。 会場ではベンチャー企業による自社商品のデモンストレーションも行われた。歩く人の後を追いかける追従運搬ロボットや、熟練技術者がものづくりをする思考回路をシステム化したAI(人工知能)のデモンストレーションを最前列で見学した同工科高1年の廣瀬優斗さん(16)は「人の生活を豊かにしようという強い気持ちを感じた。自分も人に役立つロボットや機械を作りたい」と語っていた。

神立小にひな壇寄贈 国際警備保障と筑波銀行

【谷島英里子】国際警備保障(水戸市、加藤貞光社長)と筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は18日、土浦市立神立小学校(浜田栄一校長、児童数462人)にひな壇2基を寄贈した。地域貢献事業として同行の私募債発行手数料の一部を活用した。 ひな壇は2段式。体育館などでの合唱コンクールや、記念撮影の際などに使用する予定。同小にはこれまでひな壇が無かったことから、音楽会や卒業式などの行事の際に、子どもたち一人ひとりの顔がよりわかるようになるという。小山光之教頭は「いろいろな催しで活躍してくれると思う」と話す。 18日、同小で開かれた贈呈式には、国際警備保障の野原敏常務、坂本常男県南支社長、物井稔県南支社課長代理、筑波銀行の原規之水戸営業本部長、檜山信邦課長代理と、浜田校長の6人が出席した。野原常務が「児童のため有効に使ってください」とあいさつ。浜田校長は「末永く大切に使わせていただきます」と話した。

筑波銀行 夏休み親子映画鑑賞会

大人気「怪盗グルー」シリーズ第3弾「怪盗グルーのミニオン大脱走」(90分)を上映する。 開場午前9時30分 開会9時50分 上映開始10時 入場無料、先着300人。子供だけの入場は不可。

人工知能で次世代の地銀へ 筑波銀行など7行が新会社

【鈴木宏子】筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は25日、他県の地方銀行計7行と連携し、人工知能(AI)などを使って金融サービスや業務のデジタル化を進める共同出資会社「フィンクロス・デジタル」(東京都中央区、社長・伊東真幸元横浜銀行頭取)を6月25日に設立すると発表した。 現金を使わずスマートフォンによる電子商取引が広がったり、IT企業が情報技術を駆使してフィンテックと呼ばれる新しい金融サービスを提供するなど、めまぐるしいスピードで経済のデジタル化が進む中、地方銀行が共同出資してデジタル化を進める。 7行はほかに、池田泉州銀行(大阪市)、群馬銀行(前橋市)、山陰合同銀行(松江市)、四国銀行(高知市)、千葉興業銀行(千葉市)、福井銀行(福井市)。新会社の資本金は1億円、設立時の純資産は1億4000万円。14.3%ずつ出資する。 新会社は、7行がもつ顧客情報を匿名化してデータ分析し、顧客の生活スタイルや子供の成長などに合わせた最適な金融商品を個別に提供などする人工知能を研究・開発する。さらに人工知能を用いて事務作業を効率的に自動化するロボット(RPA)を導入し銀行業務の効率化を進めたり、店舗のペーパーレス化やキャッシュレス化などを進めるという。 他の金融機関の参加を歓迎するほか、今後、複数行による協働事業も検討するという。ただしシステムの統合などは実施しないとしている。

県内中小企業の海外展開を後押し 筑波銀行とJICAが提携

【鈴木宏子】県内中小企業の海外展開を後押ししようと、筑波銀行(本店・土浦市中央、藤川雅海頭取)と国際協力機構(JICA)筑波国際センター(つくば市高野台、高橋政行所長)は20日、業務提携・協力に関する覚書を締結した。 経済のグローバル化と国内の厳しい経済状況から、地方の中小企業も生き残るためには新興国や途上国の成長を取り込むことが必要といわれる。優れた技術や製品をもち、海外展開を希望する企業が同行取引先に多いことから業務提携する。JICA筑波と金融機関との提携は2016年の常陽銀行に次いで2カ所目という。 今後、両者は、途上国の経済情勢や開発課題のほか、県内企業の活動などの情報を交換し合いながら、海外進出に意欲のある取引先企業を訪問したり個別相談に応じる。さらに取引先企業向けの海外セミナーを共同開催したり、同行のビジネス交流商談会でJICAがブースを出展などする。JICAの職員が講師となって同行行員を対象にした研修会なども開催する。 同行によると現在、製造業を中心に約430社が海外進出に興味を示しており、これらの企業に情報提供したいとしている。 さらにJICAは2012年度から、全国の中小企業から提案を募りODA(政府開発援助)を活用した中小企業海外展開支援事業を実施している。製造業だけでなく、農業、福祉、医療、教育など分野も多岐にわたることから、同支援事業をPRし活用してもらう。 現在、県内ですでに5社が同支援事業を活用し、ネパールで軽水力発電機を普及したり、インドネシアでタコの加工衛生技術を普及させたり、タンザニアでサツマイモの栽培貯蔵技術を普及などしているという。 20日、つくば市竹園、同行つくば本部で覚書を取り交わした同行の篠原智営業本部長は「ビジネスニーズは今後、東南アジアから中近東、アフリカ、中南米などに広がっていくことが予想されるので、これらの地域の情報や人的関係で圧倒的強みを持つJICAと連携し多様なニーズに答えたい」とし、JICA筑波の高橋センター長は「海外事業は多くの経験があるが、地元企業との接点は十分でなかったので、地元企業を後押しできたら」と話していた。

茨城空港の利用客、コロナ前水準に戻る【筑波総研リポート】

筑波銀行グループの筑波総研が7日まとめた「茨城県経済の現状と展望」によると、コロナ禍の深刻期(2020~21年)に落ち込んだ県内の観光客が緩やかに回復している。 茨城空港を利用した旅客数は、20年春にほぼゼロに落ち込んだが、22年前半に急回復し、23年には月6万人前後と、コロナ前の水準に戻った。国際線が運航されるようになったことも回復に寄与した。 宿泊人数は月45万人泊に回復 コロナ前に月40万人泊前後だった県内宿泊延べ人数は、コロナの影響で20年半ばに月15万人泊近くまで減少したが、昨年11月には45万人泊までに回復した。 筑波総研は旅客数回復について、コロナの終息のほか、県が観光振興策として昨秋から開始した「茨城デスティネーションキャンペーン(DC)」効果を挙げている。県や市町村と観光業者、JRグループが連携して進めているDCが利いているようだ。 住宅着工はコロナ需要の反動で減 県内の住宅着工は減少している。23年の新築住宅着工数は、22年に比べ10.7%減り、1万6345戸にとどまった。コロナ対策で東京のオフィスにリモート業務が導入され、20~21年にはTX沿線に住宅を求める動きが目立ったが、そういった転居需要が一巡したようだ。 筑波総研は「コロナ禍需要の反動減に加え、資材高と人件費高騰による住宅価格高騰が、消費者の持家の購買意欲に影響した」と分析している。 空き家の活用・除去が今後の課題 今後の住宅需要について、筑波総研は「中長期的には縮小していく」と予想。その理由として、①人口減に伴い世帯数が減少する、②高齢者の単独世帯化が進む―などを挙げ、今後「世帯数と住宅総数の乖離(かいり)が進み、空き家、空き室が増える」と指摘。空き家の活用・除去がこれからの課題になるとしている。(岩田大志)

新NISA開始を前に 水戸財務事務所長が各所で講演

来年1月から新NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)が始まるのを前に、財務省水戸財務事務所の梅村知巳所長が県内の企業や市役所などの職場に出向いて、社員や職員らを前に新NISA制度の普及と活用促進に向けた講演を実施している。 1日にはつくば市竹園、筑波銀行つくば本部で「ライフプランに基づく資産形成~新NISA制度の活用」と題した講話を実施し、投資信託など預かり資産セールスなどを担当する行員約30人が聴講した。同行から依頼があり出向いた。 新NISAは、資産運用立国を実現し資産所得倍増プランを推進するという岸田政権の方針を受けて、来年1月から開始される。現行のNISAでは2023年までとされていた口座開設期間が恒久化し、年間投資枠が最大360万円まで拡大するほか、非課税で保有できる期間が無期限になるなど、制度が恒久化し抜本的に拡充される。 講話で梅村所長は、国の方針を説明した上で「経営者にとっては、従業員の資産形成に取り組むことで従業員の金銭面でのストレスを減らし、安心・安定した生活を提供することになる」「お金の運用に、遅い早い、多い少ないはない。税金が得なNISAは選択肢の一つ」「せっかく貯蓄や当面使わないお金があるのに運用しないのはもったいない」などと話し、「NISAは無税のため、リスクを低くして同じ運用成績が期待できる」などと話した。 聴講した行員からは「新NISA制度の内容や目的についてよく理解できた」「お客様の長期的な資産形成支援のために新NISAを推進していきたい」などの声が出た。同行では講話を録画し、全行員にウェブ配信するという。

筑波大・東京芸大若手による20作品 スタジオ’Sで「絵画の筑波賞」展

若手作家の創作活動を支援しようと創設された「絵画の筑波賞」2023(主催・筑波銀行、関友商事)のつくば展が14日、つくば市二の宮、関彰商事つくば本社内のギャラリースタジオ'Sで始まった。大賞を受賞した東京芸大大学院生、伊藤藍さんの油絵「白斑」など20人の若手作家による洋画と日本画が展示されている。 創作活動の拠点を共に県内に置く筑波大と東京芸大の洋画(油画)、日本画の両研究室から寄せられた作品を一堂に展示する。在学生や卒業生など35歳以下を対象に、各研究室に作品20点を推薦してもらい、5人の審査員が大賞、準大賞、優秀賞などを選考する。2020年に始まり今年で4回目。受賞作品9点は協賛企業が買い上げて若手を支援するほか、つくばと都内で展覧会を開催し作品を発信する。 大賞の「白斑」は、前屈し丸まった裸の男性を描いた作品。作者の伊藤さんは、知的障害がある兄をモデルにした作品を描き続けている。同展に協力する筑波大芸術系の仏山輝美教授は「ふわっとした丸い塊が浮遊しているように見え、見る人は遅れて人体だと認識する。造形上の効果を計算して描いている」と評価する。 準大賞は東京芸大大学院生の川田龍さんの油絵「untiiled(Bacchus4)=無題(バッカス4)=」。キリストの受難をイメージさせるイバラの冠を付け、顔を白く塗った男性が描かれている。仏山教授は「他の作品とは一味違った大胆なタッチで、絵をまとめようとせず力強さがある」と評す。 ほかに、冬の陽だまりに身を寄せる3匹の猫を、光を使って優しいまなざしで描いた東京芸大大学院生の斎藤愛未さんの日本画「光の瞬き」、イグアナの顔を無数の模様で描いた筑波大大学院修了の澤田麻実さんの日本画「まぜこぜ」などが展示されている。 会場を訪れた市内に住む男性(75)は「両国立大学のベスト20が展示されていて、なかなか個性がある」と感想を話し、スタジオ'S担当コーディネーターの浅野恵さんは「実力ある若手作家の作品が展示されているので、みずみずしい感性を感じていただければ」と来場を呼び掛ける。 筑波大の仏山教授は「つくばの企業や個人にご支援いただき4回目を迎えた。若い作家の力作を見てほしい」と話している。 ◆「絵画の筑波賞」2023 つくば展は28日まで。会場のスタジオ'Sはつくば市二の宮1-23-6。午前11時~午後6時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは電話029-860-5151。池袋展は8月23~29日、西武池袋本店6階アートギャラリーで開かれる。

香りでおもてなし《令和楽学ラボ》22

【コラム・川上美智子】関彰商事グループの事業所では、昨年度末より、お客様サービスの一つとして「香りでおもてなし」をスタートさせました。みらいのもり保育園(つくば市)でも、玄関と化粧室にアロマの瓶を置いて、香りを楽しんでもらっています。 専門領域である香り成分の機能性研究をしていた大学勤務の時代に、企業の香りづくりを思い立ち、要望があればお手伝いしています。その第1号は筑波銀行でした。香りを大切にされていらっしゃる藤川雅海前頭取からの依頼で、筑波銀行オリジナルの香りの調合を大手の香料会社に依頼し、顧客サービスとしてお店で流しました。それにより、その店舗の取引が上昇し、お客様の滞在時間が長くなったと聞いています。 第2号が、現在お世話になっている関彰商事です。関正樹社長の関彰商事ならではの香りを作りたいという思いを形にするため、4年前、社内に香りプロジェクトを立ち上げられました。語呂合わせから、アヤメ科の「セキショウ(石菖)」の香りも香料会社に調合してもらいました。この香りは個性が強すぎてボツになり、最終的には今、店舗などで嗅ぐことのできる、かんきつ系のグレープフルーツを想起させる爽やかな甘い香りに落ち着きました。 新型コロナの感染拡大の影響で、香りを希釈するエタノールが高騰するなど、実現までには紆余(うよ)曲折がありましたが、昨年には社内のデザイナーがアロマ・オイルを入れる涼やかな容器瓶を完成させ、実現に至りました。アロマの利用法としては、ディフューザーで空間に流す、手指消毒やルーム用のスプレーに賦香(ふこう)する、名刺に賦香するなど、様々な香粧(こうしょう)品が考えられますが、自社内利用の展開が期待されます。 香りは生命を支える重要な物質 ところで、香気物質はppm単位(100万分の1)の、ごく微量で嗅覚を刺激して環境やモノの情報を伝える情報伝達物質の機能をもっています。それは、ヒトだけでなく、地球上の動植物にとっても不可欠の情報伝達物質として働いています。一つの食品に含まれる通常100種以上の香気化合物が、その食品の特性となって、我々にりんごかイチゴか、あるいは新鮮だとか腐っているかを伝えてくれます。 食品は、着香やマスキングの目的で香料(フレーバー)を添加する際には体内に取り込まれることから規制が厳しく、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物のほか、厚労大臣が指定した食品衛生法施行規則別表第1に記載された指定添加物と3284物質の香料(使用の際は一括名称のエステル類で記載)のみが使用可能となっています。 化粧品に関しては、業界の指針はありますが、企業の自己責任で使用が認められています。また、医薬部外品(1%以下は規格省略)と医薬品(0.1%以下は香料微量の記載で可)に関しては、承認行為が求められています。香りは人間や動植物にとって生命を支える重要な物質ですが、それぞれの性質をよく知って利用する必要があります。(茨城キリスト教大学名誉教授、みらいのもり保育園長)

香りでおもてなし《令和楽学ラボ》22

【コラム・川上美智子】関彰商事グループの事業所では、昨年度末より、お客様サービスの一つとして「香りでおもてなし」をスタートさせました。みらいのもり保育園(つくば市)でも、玄関と化粧室にアロマの瓶を置いて、香りを楽しんでもらっています。 専門領域である香り成分の機能性研究をしていた大学勤務の時代に、企業の香りづくりを思い立ち、要望があればお手伝いしています。その第1号は筑波銀行でした。香りを大切にされていらっしゃる藤川雅海前頭取からの依頼で、筑波銀行オリジナルの香りの調合を大手の香料会社に依頼し、顧客サービスとしてお店で流しました。それにより、その店舗の取引が上昇し、お客様の滞在時間が長くなったと聞いています。 第2号が、現在お世話になっている関彰商事です。関正樹社長の関彰商事ならではの香りを作りたいという思いを形にするため、4年前、社内に香りプロジェクトを立ち上げられました。語呂合わせから、アヤメ科の「セキショウ(石菖)」の香りも香料会社に調合してもらいました。この香りは個性が強すぎてボツになり、最終的には今、店舗などで嗅ぐことのできる、かんきつ系のグレープフルーツを想起させる爽やかな甘い香りに落ち着きました。 新型コロナの感染拡大の影響で、香りを希釈するエタノールが高騰するなど、実現までには紆余(うよ)曲折がありましたが、昨年には社内のデザイナーがアロマ・オイルを入れる涼やかな容器瓶を完成させ、実現に至りました。アロマの利用法としては、ディフューザーで空間に流す、手指消毒やルーム用のスプレーに賦香(ふこう)する、名刺に賦香するなど、様々な香粧(こうしょう)品が考えられますが、自社内利用の展開が期待されます。 香りは生命を支える重要な物質 ところで、香気物質はppm単位(100万分の1)の、ごく微量で嗅覚を刺激して環境やモノの情報を伝える情報伝達物質の機能をもっています。それは、ヒトだけでなく、地球上の動植物にとっても不可欠の情報伝達物質として働いています。一つの食品に含まれる通常100種以上の香気化合物が、その食品の特性となって、我々にりんごかイチゴか、あるいは新鮮だとか腐っているかを伝えてくれます。 食品は、着香やマスキングの目的で香料(フレーバー)を添加する際には体内に取り込まれることから規制が厳しく、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物のほか、厚労大臣が指定した食品衛生法施行規則別表第1に記載された指定添加物と3284物質の香料(使用の際は一括名称のエステル類で記載)のみが使用可能となっています。 化粧品に関しては、業界の指針はありますが、企業の自己責任で使用が認められています。また、医薬部外品(1%以下は規格省略)と医薬品(0.1%以下は香料微量の記載で可)に関しては、承認行為が求められています。香りは人間や動植物にとって生命を支える重要な物質ですが、それぞれの性質をよく知って利用する必要があります。(茨城キリスト教大学名誉教授、みらいのもり保育園長)

つくば市から3人目のロータリー茨城代表、大野さん【キーパーソン】

茨城県にはロータリークラブ(RC)が55ある。つくば学園RCの大野治夫さんが、これらクラブを代表するガバナーに就任した。任期は7月から来年6月までの1年間。つくば市東光台で不動産管理業を営む大野さんはRC歴18年。業務区と住宅区から成る開発地域・東光台(合併前の豊里町と谷田部町の一部)の土地持ちでもある。ガバナーとしてやりたいこと、つくばの最新土地事情について聞いた。 つくば学園RC会員、目標100人超え RCは地域の名士が参加する奉仕組織だが、週1回の例会を通じ、会員たちが親睦を図り、いろいろな情報を交換する場でもある。つくば学園RCの会員は現在89人。土浦市では最多の土浦南RC(85人)を上回り、つくば・土浦地区では一番の会員数になった。大野さんによると、来年6月までに100人超えを目指す。 つくば学園RCがガバナーを送り出すのは、約20年前の吉岡昭文さん(筑波山神社前の旅館「江戸屋」現会長)、約10年前の野堀喜作さん(東光台の不動産管理会社「ツクバ企画」現会長)に次いで、3人目になる。 10月末、つくば市内で茨城大会開催 ガバナー就任からひと月。これまでどんなことをしてきたのか? 任期中にどんなことをしたいのか? 「ガバナーの仕事は、県内55のRCをすべて訪問し、どんな活動をしているのか把握すること。この1カ月で10のクラブを回った」「会員が最も多いのが水戸RCの115人。会員3人の小所帯もある。奉仕には、活動する会員とおカネが必要で、各クラブとも苦労しながら活動している。頭が下がる思いだ」「10月29、30日には、ノバホール(つくば市吾妻)で茨城地区大会を開く。そのころにはクラブ訪問もほぼ終わり、その後は次の方への引き継ぎに入る」 「つくば市内には、つくばシティRC(54人)、つくばサンライズRC(11人)もあるが、私がガバナーの間に、つくば学園RCの会員をもっと増やしたい。青年会議所(JC)などで活動している、若い人にも声を掛けている」「茨城全体のRC会員は今1850人。こちらも、来年6月までの任期中に2000人以上に持っていきたい」 TX研究学園駅周辺、坪100万円超え 今日、衣料通販、ZOZOの大倉庫や製薬大手、エーザイの研究所などが立地する東光台の開発に、どう関わったのか? TX駅近くの地価が上がっていると聞くが、取り引きの現状は? 「40~50年前、私の父の時代に、旧豊里町と旧谷田部町の地権者5人が代表になって組合をつくり、民間で開発したのが今の東光台。父はその1人で、広いクリ畑などを提供した見返りに、東光台のあちこちに土地をもらった。私の会社『東光拓商事』はその土地やアパート・マンションなどを管理している」 「つくばの発展で大きいのは、TXが開通(2005年)し、東京への通勤圏になったこと。市内3地上駅―研究学園駅、万博記念公園駅、みどりの駅―周辺の住宅地はほぼ売り切れた」「半年前、坪(3.3平方メートル)13~15万円だった万博記念公園駅近くは(需要増加と供給不足により)、今では30万円。(研究学園駅から少し距離がある)東光台も、2~3年前、坪20万円以下だった住宅地が、今は30万円になっている」 「(ショッピング店舗、金融機関支店、自動車販売店などが建つ、市内で一番にぎわっている)研究学園駅の周辺は、坪100万円を出しても買えないほどだ」 【おおの・はるお】1952年、旧谷田部町面野井(おものい)生まれ。1975年、大東文化大経済学部卒、旧東陽相互銀行(旧つくば銀行を経て現筑波銀行)入行。父の死去により、2002年銀行を辞め、不動産管理会社「東光拓商事」を設立。現在まで社長。2004年、つくば学園RC入会。2016~2017年、同会長。茨城ガバナーの正式名は「国際ロータリー第2820地区ガバナー」。つくば市東光台在住。 【インタビュー後記】ロータリークラブ(例会は原則昼)と似たような集まりは、ほかにライオンズクラブ(同夜)や倫理法人会(同朝)がある。地域の事業者にとっては、いずれも情報交換の場。私も38年ぶりに土浦に戻ったとき、土浦RC(つくば学園RCの親クラブ)に入会。新聞社経営の助けになっただけでなく、地域の友だちゼロのワイフ(函館出身)にとっては、遊び仲間をつくる場になった。感謝。(経済ジャーナリスト・坂本栄)

筑波大・東京芸大発 若手の感性合流 開幕した「絵画の筑波賞」展

それぞれつくば市と取手市にキャンパスを置く筑波大学、東京芸術大学の在学生や卒業生ら若手作家の作品を展示する「絵画の筑波賞」展が15日、つくば市二の宮のスタジオ’Sで開幕した。会期は29日まで。「絵画の筑波賞」は主につくば市内の民間企業が中心となり、若手作家の創作活動を支援する目的で2020年に創設され、今年で3回目となる。 19点展示 大賞に森さんの作品 筑波大(洋画研究室、日本画研究室)と東京芸大(油画研究室、日本画研究室)、両大学の各研究室から、35歳以下の作家による19点が推薦され出品された。立島惠さんら5人の審査員が選考した。 その結果、大賞に森友紀恵さん(東京芸大修了)の「葉の音」、準大賞に岡野智史さん(筑波大修了)の「Hungry Predator(飢えた捕食者)」、優秀賞に古山結さん(東京芸大修了)の「I want to know more(もっと知りたい)」と矢野佑貴さん(東京芸大修了)の「大温室」が選出された。その他、奨励賞に4作品、主催者特別賞に2作品が選ばれた。(上位入賞者はいずれも大学院修了者、欧文タイトルにはNEWSつくばが日本語訳を付けた) 大賞の「葉の音」は、鳥が柳の葉の間を飛ぶ様子を繊細な日本画のタッチで表現。準大賞の「Hungry Predators」はリアルな筆致と迫力ある構図で肉食恐竜と花を描く。優秀賞の「I want to know more」は水干絵具の特色を生かし、色合い美しく丁寧に描かれた作品。同じく優秀賞の「大温室」はコロナ禍以降よく通うようになったというつくばの植物園の温室の様子をいきいきと表現する。 初日に訪れた筑波大学大学院芸術専攻の山梨由理さんは、「同じ大学にいても領域が違うと会わない人も多く、こんな機会がないと他の人の作品を見ることがない。特にコロナ禍で遠くの美術館に足を運ぶことも少なくなったので、同世代の人がどんな作品を作っているか近くで見られる場がありうれしい」と話した。 スタジオ’S担当コーディネーターの浅野恵さんは「若手の新進気鋭の作家さんの作品を見られる貴重な展覧会。筑波大と東京芸大でタッグを組んでの展示も多くはなく、おもしろい取り組みなのでぜひ見に来ていただけたら」と来場を呼びかけた。 同賞は若手の優れた作品に賞を授与し、買い上げて支援するとともに、展示機会を提供することで作品の発信もサポートしようというもの。筑波銀行や関友商事が主催し、主につくば市内の民間企業のほか、個人からの協賛金によって運営されている。 つくば展の後、6月8日から14日まで池袋展(東京・西武池袋本店6階アート・ギャラリー)を開く。各作家の応募作品19点のほか、受賞者には新作の追加出品も行う予定。(田中めぐみ)

海軍のまち土浦は元祖パンのまち 《ポタリング日記》5

【コラム・入沢弘子】「霞ケ浦海軍航空隊にパンを納めていた」と話すパン屋さんが、幼少期に住んだ土浦の家の近所にありました。以前から土浦にはパン屋さんが多かったと思い出し、土浦駅周辺の店11軒を訪ねました。駅ビルやスーパーの店舗内にもあるのですが、今回は地元の独立店でパンを焼いているお店から、昔ながらの味「あんパン」を選びました。 霞ケ浦総合公園のオランダ型風車の展望台から湖の景色を堪能し、駐車場でトランクの「BROMPTON(ブロンプトン)」を組み立てて出発。高校の購買部でもお馴染みの「栄パン」は霞ケ浦文化体育会館横を通過し国道を渡るとすぐ。工場併設の売店があります。 次の「コパン」は栄パン横のなだらかな坂の上。お店前の信号から住宅街を進み、大通りを渡って土浦日大高校の前を通過。先の常磐線線路を跨ぐ歩行者専用橋を渡ります。坂を下って駅方向に進むと「プレジール」。 この先は土浦第二小学校横の道を線路に向かいます。県道を渡り線路沿い道を行くと、突き当りに「鈴家パン」。工場横の厚い木の扉を開けると、パンの世界が広がっています。鈴家パンも高校の購買部の思い出のある方も多いでしょう。 城下町の街並みに溶け込むパン屋さん この後は少し離れたお店へ。桜川橋を渡り左岸を上流にひた走り。土浦橋を過ぎた自転車専用道の手前を下ります。桜川保育園の先の「パン工房T-LAMP」は、市内の別の場所から移転してきました。 お店の隣のヨークベニマル前で県道を渡り住宅地を進み、洋菓子屋さん手前を右折直進。旧6号(国道354号)を越すと、道は染谷石材店で直角にカーブ。ここは土浦城の南門跡。屈曲した道は城の防御拠点の馬出があった場所です。 右手に可愛い四角い建物の「小林パン店」。子ども時代に等覚寺の墓地横を通って来たお店です。土浦宿の面影が残る中城通りを抜け、駅前通りを渡ると土浦宿本陣跡の商工会議所に至ります。向かいに昭和のたたずまいを残す「木村屋パン店」。お店の先を左折直進し、駅前通りを亀城公園方面に進むと右手に「フランドル」。赤い店舗テントが目印です。 筑波銀行本店前を左折し瀧泉寺前を進むと、旧町名・鷹匠町の石碑が建つ道にぶつかります。左折しすぐ右折すると「猪俣パン店」。路地を抜けて町の空気を感じられるのが土浦散策の醍醐味(だいごみ)。小回りのきく自転車は最適です。 あとの2軒は駅方向。完成直後の亀城モールを通ります。ここは霞ケ浦へ続く川口川のあった場所。同じく川口川跡のモール505横に「千勝堂本店」。最後は駅前から伸びる八間通りの一つ目の信号先の左手に「中村屋」。れんこんサブレ―が置かれた棚から、あんパンを選びました。 城下町の街並みに溶け込む土浦のパン屋さん。昭和初期から続く店もあり、人々の生活に寄り添うように続いてきました。ふんわりとした生地のパンは、老若男女に愛される、やさしく親しみやすい味。海軍のまち・土浦は、カレーも有名。次の買い歩きはカレーパンにしようかな。(広報コンサルタント)

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