広田文世

《沃野一望》2 松陰、筑波宿の一夜の謎

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ(橘曙覧「春明艸」)とて。 友との盟約を優先し、長州藩邸を抜け出し脱藩してきた吉田大次郎(後に松陰と号す)は、逃避行の2日目、 […]

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《沃野一望》1 脱藩の吉田松陰、常陸国へ

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。 江戸時代の末期、嘉永4(1851)年朧(おぼろ)月=12月=、ひとりの若い武士が、前夜宿泊の松戸の寺を出立し北へ向 […]