広田文世


《沃野一望》5 松陰、小塚っ原へ埋葬のこと

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ とて。 JR常磐線で土浦から上野へ向かい南千住駅を発車するとすぐ、車窓左手後方に大きな石造地蔵菩薩の赤茶けた背中(東日本大震 […]


《沃野一望》4 安芸五蔵と別れる松陰

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。 あこがれの水戸をたずね、あこがれの水戸学の師と面談した吉田大次郎(のちの松陰)だったが、昼間から酒を飲み歓談する水 […]



《沃野一望》2 松陰、筑波宿の一夜の謎

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ(橘曙覧「春明艸」)とて。 友との盟約を優先し、長州藩邸を抜け出し脱藩してきた吉田大次郎(後に松陰と号す)は、逃避行の2日目、 […]


《沃野一望》1 脱藩の吉田松陰、常陸国へ

【ノベル・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。 江戸時代の末期、嘉永4(1851)年朧(おぼろ)月=12月=、ひとりの若い武士が、前夜宿泊の松戸の寺を出立し北へ向 […]