水曜日, 4月 17, 2024
ホーム検索

初日の出 -検索結果

If you're not happy with the results, please do another search.

人出戻る予想で新年準備 筑波山神社の初日の出・初詣

筑波山神社(つくば市筑波、上野貞茂宮司)が、初日の出や初詣を迎える準備に忙しい。行動制限がなくなった年末年始、神社はコロナ禍前の人出が戻ってくるだろうと予想している。過去の実績から、その数、21万人から22万人と見積もられる。 神社本殿のある筑波山頂は1日、ご来光を拝む人出で早朝からごったがえす。登山客を運ぶ筑波観光鉄道(つくば市筑波)によれば、山頂からは関東でも最速の午前6時44分ごろに、鹿島灘から昇る初日の出が見られる。これに合わせ同社は、ケーブルカーもロープウェイも午前4時30分から早朝運行する。 筑波山神社の新年祭礼は、4月と11月の御座替(おざがわり)祭とともに重要な年中行事。1月1日は元旦祭、1月3日は元始(げんし)祭といって、物事のはじめの神事が行われる。神社では例年通り、神職、巫女(みこ)さん、氏子たち総出で準備を進めてきた。おみくじや破魔矢(はまや)、熊手、鏑矢(かぶらや)などの販売、お焚き上げのしたくも調えてきた。 混雑は必至、安全最優先で 行動制限は緩和されても、コロナ対策から拝殿への人数制限などは今も続く。祈祷のため拝殿に一度に入れる人数は、2020年以降1人限定だったが、23年は10人になる予定。拝殿前の一般参拝は「密」にならぬよう1列8人で誘導、その分賽銭(さいせん)箱の幅を広げて対応するそう。手水舎(ちょうずや)では柄杓(ひしゃく)を使わないなどの対策は継続される。 筑波山神社権禰宜(ごんねぎ)の八木下健司さん(59)は「一度に人が訪れると事故が起きる危険がある。特に階段が続くので、注意が必要。韓国で起きた事故を思い起こし怪我がないように万全を期したい」と語る。 大祓(おおはらい)のある大みそかの夜から三が日にかけては、県道42号(笠間つくば線)や神社付近の駐車場の混雑が予想される。駐車場は市営が4カ所約450台分あり、民間の観光施設などが用意されているとはいえ、早々に満車となり、登り口から神社まで車がつながる可能性がある。行動制限がなくなった分、さらなる混雑は必至と見られる。(榎田智司)

ユリカモメ乱舞 霞ケ浦で初日の出クルーズ

【相澤冬樹】2020年の幕が開けた。1日未明、土浦市川口の土浦港を出て初日の出クルーズを行ったのはラクスマリーナ社の観光遊覧船、ホワイトアイリス号。ユリカモメ舞い飛ぶ霞ケ浦で初日の出を待った。 初日の出クルーズは約15年続く同社の人気企画。今回は約80人が乗船し、午前6時に出港した。同市大岩田のライトアップされた霞ケ浦総合公園地先の沖合あたりを巡航しながら、朝ぼらけの湖を楽しむ趣向だ。 上空は星空が見えるものの東南の空には低く雲が垂れ込め、スマホで見る気温計は摂氏2度をさした。日の出予定時刻は午前6時50分、船上で振る舞われる豚汁に、温もりを求める行列が出来た。 夜が白みかけると、ユリカモメの群れが現れ、船の周囲を飛び回り始めた。カムチャッカあたりからやってくる冬の渡り鳥だが、年々飛来数が増えているそう。「カモメたちにお年玉をあげましょう」の船上アナウンスで、乗船客による餌付けタイムが始まった。子供たちが大騒ぎになると、大人たちも熱くなり歓声が飛び交う。 ホワイトアイリス号の周辺に、ヨットやら一般のクルーズ船も目立ち始める。なかなか姿を現さなかったお日様が、雲間から日差しを湖面に届けたのは7時10分ごろ。帰港時間が迫っていた。 それでも乗客は大満足。神奈川県川崎市の原田厚子さんは取手市の実家に帰省中、NEWSつくばの記事を見て申し込んだという。「こんな初日の出は初めてだし、カモメさんがすごかった。いい写真もいっぱい撮れた」と喜んでいた。 ➡初日の出の関連記事はこちら

令和一番乗りなら筑波山頂 近場の初日の出スポットを紹介

【相澤冬樹】令和一早い初日の出を拝めるかもしれない。2020年、日本の本土の初日の出の予想時刻は午前6時46分(千葉県銚子市)から7時25分(長崎県平戸市)の範囲だが、あくまで平坦な地図上での計算。標高差を加味した日本気象協会などのデータでは、冬期閉山中の富士山頂の6時42分を除くと、筑波山山頂の6時44分は清澄山(千葉県鴨川市)と1、2を争う早さとなる。年の初め、「夜明け前が一番暗い」と格言にもあるから、お出かけには万全の注意を払い、高みを目指したい。 女体男体に3000人が登る 筑波山の初日の出。標高877メートルの女体山頂、870メートルの男体山頂からは関東平野の雄大なパノラマが広がる。 中腹まで車で行けば、ケーブルカー(宮脇駅~山頂駅)とロープウェイ(つつじケ丘~女体山駅)が山頂付近まで運んでくれる。1日はともに早朝運転を行う予定で、ケーブルカーは午前4時30分から、ロープウェイは同5時から運転する。天候や混雑度にもよるが、フル回転だと10分間隔で運行。往復の大人料金はケーブルカー1070円、ロープウェイ1120円(税込み)。 運行の筑波観光鉄道(つくば市)によれば、2019年は天候に恵まれ、日の出の時刻には女体男体に合わせ3000人以上が登っていたと見られるという。筑波山神社には大晦日、三が日とも参拝客が多数押し寄せ、駐車場待ちの長い車列ができる。神社周辺には市営の第1~第4まで約450台分、民営と合わせ1000台の駐車場があるが、元日早朝も例年満車状態となる。渋滞を避けたいなら山麓からの山登りも選択肢になる。多くのルートが整備されている。 ◆筑波観光鉄道(電話029-866-0611)。筑波山観光案内所(電話029-866-1616) 富士山も見えるスポット 宝篋山・小町山 つくば市、土浦市の初日の出時刻は6時50分ごろ、標高461メートルの宝篋(ほうきょう)山、同361メートルの小町山は、少し早めに霞ケ浦方向から登る朝日を望めそうだ。目を西に転じれば天候次第だが、茜色に染まる富士山も見えるスポットだ。。 この10年、登山ルートが整備されたことにより、地元では筑波山の混雑を避けるように宝篋山に迂回してのトレッキング客が増えた。元日朝も宝篋山小田休憩所に車を置いて山頂をめざす利用者が多いが、東郷重夫さんによれば「一昨年は午前4時前、今年は3時ごろには駐車場がいっぱいになった。1000人以上登っていたのではないか」という。徒歩ならば、小田の旧市街に入って市営駐車場、小田城跡歴史ひろば駐車場も利用圏内だ。 この宝篋山の混雑から、さらに押し出される格好で近年人気なのが朝日峠近くの小町山。地元有志らが愛称を付けて登山ルートを整備してきた。こちらは土浦市小野の小町の館駐車場が利用できる。低山とはいえ、木立が深く、沢沿いの傾斜もきついので、衣類や靴を整え、装備も懐中電灯やヘッドライトは必携となる。 ◆宝篋山小田休憩所(電話029-867-1368)。小町の館(電話029-862-1002) ネイチャーセンターが早朝特別開園 雪入山・三ツ石公園 筑波山系をさらに東に向かうとかすみがうら市に入り、雪入ふれあいの里公園が整備されている。約14ヘクタールの園内には雪入山、浅間山と標高345メートルの山の連なりがあり、リピーターたちの「元朝参り」スポットになっている。地元では初詣でをこう呼ぶ人が多い。 雪入山にはかつて砕石場だった跡地を整備して、標高150メートル地点にネイチャーセンターがあり、つづら折りに急崖を登ると石岡市から土浦市にかけての霞ケ浦の眺望と鹿行地域の遠景が見渡せる。霧の出やすい地形のため、雲海のような展望が見られる年もあった。ネイチャーセンターは1日午前5時から8時まで特別開園、約100台収容の駐車場が開放される。 浅間山中腹にある三ツ石森林公園は駐車場を含め常時開園、こちらも年々出足が早まっているそうだ。 ◆雪入ふれあいの里公園(電話0299-59-7000) 初日の出クルーズも 霞ケ浦 ご来光を拝むには東に開けた地形の場所を選ぶのが近道。茨城には大洗海岸という初日の出の景勝地があるが、土浦入りからの霞ケ浦も近年人気を集めている。土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園のオランダ水車やネイチャーセンター周辺はごったがえすほどの人出になる。太陽が美浦村馬掛沖あたりに上がってくるのは午前6時50分ごろだが、写真撮影には1時間前ほどに来て場所を確保、空や湖面の色の変化を楽しみながら日の出を迎えるとおもしろいそうだ。 さらにアクティブにいくならラクスマリーナ(土浦市)が運航するホワイトアイリス号による「初日の出クルーズ船」がある。15年ほど続く人気企画で、土浦港を午前6時に出発、土浦・沖宿沖あたりをクルーズして寄港は7時30分ごろの予定。航行中、温かい豚汁やお酒も振る舞われる。料金は大人3000円、子供1000円。要予約で12月31日まで受け付けている。 ◆霞ケ浦総合公園管理事務所(電話029-823-4811)。ラクスマリーナ(電電話029-822-2437)

初日の出イメージし赤いイノシシに 筑波学院大で年賀状コンペ

【橋立多美】筑波学院大学(つくば市吾妻)の来年の年賀状デザインを決める2019年賀状コンペの表彰式が17日同大で行われた。グランプリに輝いた経営情報学部2年の小松崎匠さんと、準グランプリの菅野萌々子さん(同学部2年)に大島愼子学長から賞状が授与された。 同コンペは同大の師走行事で、今年で6回目。グランプリ作品は同大の年賀状に用いられるという。学長、学部長らが審査にあたり、親しみやすく新年の明るさがあり、大学の年賀状にふさわしい作品が選ばれる。今回は11人の15作品の中から選ばれた。 グランプリを獲得した小松崎匠さんは「初日の出をイメージして丸っこいイノシシを赤にした。グラフィックデザイナーを志望しているが受賞したことで公共に関する作品づくりに自信がついた。大学の年賀状に使われることは光栄で、襟を正していきたい」と話した。 準グランプリの菅野萌々子さんの作品は、画像データに変換した和紙を背景に12頭のウリ坊が輪を描く。「紙の暖かさが好きでバックに和紙を用いた。ウリ坊は1頭ずつ歩き方に違いを持たせ、輪で『和』を表現して新年への思いを込めた」と話してくれた。 経営情報学部ビジネスデザイン学科の高嶋啓准教授は「来年の干支のイノシシをモチーフに、親しみやすい大学のイメージを伝えるデザイン性の高さが買われた」と受賞作を評価した。

土浦港のラクスマリーナ《ご近所スケッチ》9

【コラム・川浪せつ子】桜の開花が近づいてきましたね。一昨年、友人から「土浦の桜川を船で桜見ながらのクルーズに行ってきたよ。すごく良かったから来年行って」と聞いたものの、昨年はうっかり忘れ、桜の季節が過ぎてしまいました。 今年は取材を兼ね、絶対、桜川クルーズ(土浦港のラクスマリーナ=土浦市川口=が運航)に行きたい! その前に、下見に土浦港まで行ってみよう。スケッチ出来たらもうけもん。 初めて土浦港に行ったのは、思い起こせば20年前。元旦の「日の出クルーズ」というのを見つけて。連れ合いと3番目の息子は「そんな寒い時期に、朝早く起きて、日の出なんて! それも船で?」。でも、長男と次男が付き合ってくれました。 船には、結構な人が乗っていましたが、なんせ真冬の湖の上。風もあるし、「寒いのなんの」でした。ですが船内には、暖かい麦茶と甘酒などが用意されていました。空にはお月さま、そして筑波山。初日の出もよく見えました。 そろそろ桜川の桜クルーズ そのときの感動が20年過ぎても心に残っていて、まずは港の船をたくさんスケッチ。その後、日にちを代えて乗船。10月から翌年3月まで、カモメが遊覧船に群がってくる時期でした。 今回、3月なのに水辺の絵?と思いましたが、やはりこの時期ということが重要かな。このコラムが出るころ、まだカモメもいるそうです。船からパンの耳を投げる餌付け。襲ってくるようなことはないですが、「鳥」という映画を思い出しました。 桜川の桜クルーズも、そろそろ申込みしないとね。クルーズ船から見る桜も楽しいですが、桜並木の下を船が行き交う風情を絵にしたいと思います。(イラストレーター)

土浦港のラクスマリーナ《ご近所スケッチ》9

【コラム・川浪せつ子】桜の開花が近づいてきましたね。一昨年、友人から「土浦の桜川を船で桜見ながらのクルーズに行ってきたよ。すごく良かったから来年行って」と聞いたものの、昨年はうっかり忘れ、桜の季節が過ぎてしまいました。 今年は取材を兼ね、絶対、桜川クルーズ(土浦港のラクスマリーナ=土浦市川口=が運航)に行きたい! その前に、下見に土浦港まで行ってみよう。スケッチ出来たらもうけもん。 初めて土浦港に行ったのは、思い起こせば20年前。元旦の「日の出クルーズ」というのを見つけて。連れ合いと3番目の息子は「そんな寒い時期に、朝早く起きて、日の出なんて! それも船で?」。でも、長男と次男が付き合ってくれました。 船には、結構な人が乗っていましたが、なんせ真冬の湖の上。風もあるし、「寒いのなんの」でした。ですが船内には、暖かい麦茶と甘酒などが用意されていました。空にはお月さま、そして筑波山。初日の出もよく見えました。 そろそろ桜川の桜クルーズ そのときの感動が20年過ぎても心に残っていて、まずは港の船をたくさんスケッチ。その後、日にちを代えて乗船。10月から翌年3月まで、カモメが遊覧船に群がってくる時期でした。 今回、3月なのに水辺の絵?と思いましたが、やはりこの時期ということが重要かな。このコラムが出るころ、まだカモメもいるそうです。船からパンの耳を投げる餌付け。襲ってくるようなことはないですが、「鳥」という映画を思い出しました。 桜川の桜クルーズも、そろそろ申込みしないとね。クルーズ船から見る桜も楽しいですが、桜並木の下を船が行き交う風情を絵にしたいと思います。(イラストレーター)

拝殿に大しめ縄飾り付け 筑波山神社が新年準備

筑波山神社(つくば市筑波、上野貞茂宮司)が新年を迎える準備に忙しい。22日は朝から神職らが、拝殿に飾るしめ縄作りの作業に追われた。わらで編んだ縄をさらに編み上げて長さ18メートルの大きなしめ縄に仕上げ、午後には拝殿に飾り付けた。 来年は新型コロナが5類に移行して初めての正月を迎える。同神社は今年の正月からすでに人出が戻っており、新年は参拝客が昨年よりやや増え例年並みの21万人から22万人が訪れるのではないかと予想している。神社では、境内で販売する破魔矢、熊手、鏑矢(かぶらや)など、例年通りの準備を進めている。 神社本殿のある筑波山山頂には毎年、ご来光を拝む人で早朝からにぎわう。ケーブルカーやロープウエーを運行する筑波山観光鉄道によると、山頂では、関東では一番早い午前6時44分に鹿島灘方面から昇る初日の出が見られ、初日の出の時間に合わせて午前4時30分からケーブルカーとロープウエーを早朝運行する。 甘酒サービスが復活 同神社では新年は新型コロナの感染防止対策を緩和しほぼ例年通りとし、甘酒のサービスも復活する。ただし手水舎(ちょうずや)では今年もひしゃくを置かないという。 同神社権禰宜(ごんねぎ)の八木下健司さん(60)は「コロナ対策も特になくなり、甘酒サービスも再開するなど従来の新年が迎えられそう。天気予報も良さそうなので、良い初詣になるのではないか」と話す。 神社総代の菊地武司さん(69)は「もっと大勢の人に来てもらいたいが、道路が一つしかないので、どうしても渋滞が起きてしまう。駐車場もなかなか停められないので、頭の痛いところだ」と語る。(榎田智司)

十五夜に人だかり 月の出映える霞ケ浦畔 土浦 

十五夜の10日、絶好のお月見日和となった土浦市大岩田の霞ケ浦総合公園水生植物園前の広場は、多くの人出でにぎわった。 地平線・水平線から日の出、月の出を拝める同公園の湖畔域は近年、初日の出やスーパームーンなどの際に、人出が繰り出す格好のスポットになっている。今年の中秋の名月は土曜日、数日来の雨模様がすっかり晴れあがり、日中から好天だったこともあって、ファミリー客や若い二人連れの姿も目立ち、午後6時過ぎになって公園の駐車場が再び満車の混雑ぶりになった。 公園のネーチャーセンターからオランダ風車にかけての広場には、インスタ映えや天体写真を狙う一眼レフやスマホのカメラの列ができて、正面の霞ケ浦越しに上がってくる名月を待った。予定時刻は午後6時10分、ちょうど対岸の出島(かすみがうら市)、木原(美浦村)の両半島部が切れた湖面からの月の出が期待された。 日中からの好天は続いていたが、湖面近くの低空はもやがかかった状態で、予定時刻が過ぎても何も見えずやきもきさせた。やっと12分を過ぎたころ、円盤の赤い切れ端が虚空に浮かんだ。広場のあちこちから「見えた」「出たぞ」の歓声があがった。 日は沈んでいたが空はまだ青みを残しており、鮮やかな月の赤さに感嘆の声が続いた。空は急速に暗くなり、月は真円となり、黄色い輝きを強める。湖面への照り返しを楽しむ天体ショーは午後7時ごろまで続いた。 土浦市内から友達3人で来たという佐藤邦江さんは「80代になって、この先何回、十五夜が見られるか分からないから、毎年どっかで見ようねって、場所を探してきている。今夜は場所もお月様も最高だった」と喜んだ。

《食とエトセトラ》9 今年もいざ、おせち料理づくり

【コラム・吉田礼子】10代のころより母とおせち料理を作る時間は至宝のような時間であった。縁あって1977年に宮城県で結婚生活が始まったが、盆と暮れには茨城県の主人の実家に帰省した。暮れには茨城のレンコンを使ったおせち料理を教えてもらう。ユズをたっぷり入れたレンコンの酢バスは宮城のお友達にも大好評。きんぴらと言えばゴボウとニンジンが定番と思っていたのに、縦に1センチ角の拍子切りにしたレンコンのきんぴら、レンコンの丸煮などは産地ならではのお料理と驚きの連続。 コンブ巻きは東北ではニシンと決まっていたのに、茨城では焼きワカサギを巻く。良いだしが出てこちらもおいしい。所変われば品変わる。一つの料理が気候、風土、歴史によって様々に作られることを実感した。私の実家の十八番(おはこ)料理も加わって、栗きんとん、のっぺい、…。義父が活躍する餅つきは、29日は避けて28日につくものと教わって、家族総動員で正月の準備をする。 13日過ぎごろからおせちの材料をお店に相談したり、予約注文したりする。日持ちの良いものは2週間ぐらい前から作るが、25日ごろから集中して作る。正月は歳神様がいらっしゃるので、煮炊きをすると神様が落ち着けないから、年末にあらかじめ用意しておくとのこと。 定番の料理には意味がある 子供のころは、お寺の除夜の鐘を百八つ数えて1年が終わる。その後、父のすることを真似て二礼二拍手、一礼し、新年のご挨拶をしてお神酒を歳の順にいただく。子供は飲む真似だけといわれたハレの日の中でも、お正月は別格。 餅は特に大切な食べ物。まずは神様に供え、下げていただく。生もの、四足ものは避けると祖母が話していた。おせち料理の定番には意味がある。お重詰めにするのは良きことが幾重にも重なるように、黒豆は真っ黒になるまで元気に働けるように、田作りは豊作を祈願して、カズノコは子孫繁栄の象徴として―と。 さらに、だて巻は反物に見立てて反物がたくさん買えるように、また巻物に見立て学業が向上するように、養老エビは腰が曲がるほど長寿に、栗きんとんはお金がたくさん入るように、かまぼこは初日の出を表す―と。昨今は、何日もかけておせち料理を作ることは難しい時代ではあるが、数品でも十八番料理を家族と作って食べていただきたい。(料理教室主宰)

《食とエトセトラ》9 今年もいざ、おせち料理づくり

【コラム・吉田礼子】10代のころより母とおせち料理を作る時間は至宝のような時間であった。縁あって1977年に宮城県で結婚生活が始まったが、盆と暮れには茨城県の主人の実家に帰省した。暮れには茨城のレンコンを使ったおせち料理を教えてもらう。ユズをたっぷり入れたレンコンの酢バスは宮城のお友達にも大好評。きんぴらと言えばゴボウとニンジンが定番と思っていたのに、縦に1センチ角の拍子切りにしたレンコンのきんぴら、レンコンの丸煮などは産地ならではのお料理と驚きの連続。 コンブ巻きは東北ではニシンと決まっていたのに、茨城では焼きワカサギを巻く。良いだしが出てこちらもおいしい。所変われば品変わる。一つの料理が気候、風土、歴史によって様々に作られることを実感した。私の実家の十八番(おはこ)料理も加わって、栗きんとん、のっぺい、…。義父が活躍する餅つきは、29日は避けて28日につくものと教わって、家族総動員で正月の準備をする。 13日過ぎごろからおせちの材料をお店に相談したり、予約注文したりする。日持ちの良いものは2週間ぐらい前から作るが、25日ごろから集中して作る。正月は歳神様がいらっしゃるので、煮炊きをすると神様が落ち着けないから、年末にあらかじめ用意しておくとのこと。 定番の料理には意味がある 子供のころは、お寺の除夜の鐘を百八つ数えて1年が終わる。その後、父のすることを真似て二礼二拍手、一礼し、新年のご挨拶をしてお神酒を歳の順にいただく。子供は飲む真似だけといわれたハレの日の中でも、お正月は別格。 餅は特に大切な食べ物。まずは神様に供え、下げていただく。生もの、四足ものは避けると祖母が話していた。おせち料理の定番には意味がある。お重詰めにするのは良きことが幾重にも重なるように、黒豆は真っ黒になるまで元気に働けるように、田作りは豊作を祈願して、カズノコは子孫繁栄の象徴として―と。 さらに、だて巻は反物に見立てて反物がたくさん買えるように、また巻物に見立て学業が向上するように、養老エビは腰が曲がるほど長寿に、栗きんとんはお金がたくさん入るように、かまぼこは初日の出を表す―と。昨今は、何日もかけておせち料理を作ることは難しい時代ではあるが、数品でも十八番料理を家族と作って食べていただきたい。(料理教室主宰)

《土着通信部》43 2021年どうする?  GoTo初詣

【コラム・相澤冬樹】年の初めの例(ためし)とて-とはいうものの、コロナ禍の2021年、初詣は例年通りとはいかず、様変わりしそうだ。県内の主な神社に聞くと、大みそかから元旦の終夜参拝を取りやめる例は確認できなかったが、「密」を避けるため「分散参拝」を呼び掛けるなど、「新しい生活様式」に準じた参拝方法を提案している。 常陸国一之宮の鹿島神宮(鹿島市)では、「初めて参拝した日が初詣」という考え方や、正月三が日にこだわらず節分までは初詣だとの理解を求めている。楼門参入口にサーマルカメラを導入して体温を測り、37.5度以上の人には境内の外から本殿を向いて拝む「遙拝(ようはい)」にとどめてもらう。マスクをつけない人も参拝を遠慮してもらうなどの対応だ。 同神宮では遠隔初祈祷を案内している。ホームページを介した郵送祈祷に加え、代参祈祷の参拝方式を取り入れる。昭和初期まで存在した参拝者の世話をする「御師(おし)」を復活させ、ネットを通じて代参する様子の動画を依頼者に見てもらう。同神宮によれば、神道の本義から外れることなく、インターネットという現代の技術を用いて新しい生活様式の選択肢を提案したそうだ。 あんばさま総本宮、大杉神社(稲敷市)は、分散参拝に取り組むのは今回が初めてではないという。厄年・八方除(よけ)の厄払いで知られており、立春や旧正月(2月12日)も新しい年の始まりと扱うことから、従前3月までを初詣とみなしてきた。 「新年は、節分の豆まき行事を中止にした以外は例年どおり神事を行う」(市川久仁守宮司)としながらも、手洗い場に次亜塩素酸水の噴霧装置を設けたり、お守りの授与にICタグを用いた会計方式を取り入れるなど新機軸も打ち出している。 筑波山神社(つくば市)は、「一月中のお参りが初詣となるので、混雑を避けてお参りください」と呼び掛けている。ご祈祷は例年拝殿に300人ほどを招き入れたが、新年は「密」を避けるため昇殿は代表者1人に限り、1回約50人で執り行うことにした。7日までの祈祷は予約制。控室の入室前に、体温計測、手指の消毒、マスク着用などの決まりを設けている。 筑波山では緊急事態宣言が出された4月、5月の大型連休中には、神社周辺のつくば市営駐車場(4カ所470台)が一斉閉鎖となったが、大みそかの夜間を含め新年は供用となる。筑波山観光鉄道のケーブルカー、ロープウエイによる初日の出早朝運行も午前4時30分始発で行われる。 土浦市の八坂神社でも大みそかからの初詣は、手洗いやマスク装着の励行などを呼びかけるほかは例年通りの催行。境内には出店も立つが、「境内では食べずにお持ち帰りになるよう」求めるということだ。(ブロガー)

《土着通信部》43 2021年どうする?  GoTo初詣

【コラム・相澤冬樹】年の初めの例(ためし)とて-とはいうものの、コロナ禍の2021年、初詣は例年通りとはいかず、様変わりしそうだ。県内の主な神社に聞くと、大みそかから元旦の終夜参拝を取りやめる例は確認できなかったが、「密」を避けるため「分散参拝」を呼び掛けるなど、「新しい生活様式」に準じた参拝方法を提案している。 常陸国一之宮の鹿島神宮(鹿島市)では、「初めて参拝した日が初詣」という考え方や、正月三が日にこだわらず節分までは初詣だとの理解を求めている。楼門参入口にサーマルカメラを導入して体温を測り、37.5度以上の人には境内の外から本殿を向いて拝む「遙拝(ようはい)」にとどめてもらう。マスクをつけない人も参拝を遠慮してもらうなどの対応だ。 同神宮では遠隔初祈祷を案内している。ホームページを介した郵送祈祷に加え、代参祈祷の参拝方式を取り入れる。昭和初期まで存在した参拝者の世話をする「御師(おし)」を復活させ、ネットを通じて代参する様子の動画を依頼者に見てもらう。同神宮によれば、神道の本義から外れることなく、インターネットという現代の技術を用いて新しい生活様式の選択肢を提案したそうだ。 あんばさま総本宮、大杉神社(稲敷市)は、分散参拝に取り組むのは今回が初めてではないという。厄年・八方除(よけ)の厄払いで知られており、立春や旧正月(2月12日)も新しい年の始まりと扱うことから、従前3月までを初詣とみなしてきた。 「新年は、節分の豆まき行事を中止にした以外は例年どおり神事を行う」(市川久仁守宮司)としながらも、手洗い場に次亜塩素酸水の噴霧装置を設けたり、お守りの授与にICタグを用いた会計方式を取り入れるなど新機軸も打ち出している。 筑波山神社(つくば市)は、「一月中のお参りが初詣となるので、混雑を避けてお参りください」と呼び掛けている。ご祈祷は例年拝殿に300人ほどを招き入れたが、新年は「密」を避けるため昇殿は代表者1人に限り、1回約50人で執り行うことにした。7日までの祈祷は予約制。控室の入室前に、体温計測、手指の消毒、マスク着用などの決まりを設けている。 筑波山では緊急事態宣言が出された4月、5月の大型連休中には、神社周辺のつくば市営駐車場(4カ所470台)が一斉閉鎖となったが、大みそかの夜間を含め新年は供用となる。筑波山観光鉄道のケーブルカー、ロープウエイによる初日の出早朝運行も午前4時30分始発で行われる。 土浦市の八坂神社でも大みそかからの初詣は、手洗いやマスク装着の励行などを呼びかけるほかは例年通りの催行。境内には出店も立つが、「境内では食べずにお持ち帰りになるよう」求めるということだ。(ブロガー)

新型コロナ対策ステージ3に強化 土浦・桜町でPCR集中検査へ

新型コロナウイルスの県内の新規陽性者数が前の週の2.5倍に増えたとして県は11日、対策指針を同日から、感染が拡大している状態のステージ3に引き上げたと発表した。県南を中心に感染が拡大している。 さらに土浦市では、桜町の接待を伴う飲食店でクラスターが発生したとして、PCR集中検査を実施する。 11日確認された県内の新規感染者数は、4月1日の18人を上回り、過去最高の20人となった。市町村別では土浦市が7人、取手市が4人など。前の週(10月29-11月4日)は29人だったのに比べ、11月5-11日は75人と大幅に増えた。 ステージ3に引き上げても、外出自粛要請や休業要請などは実施しないが、県は、追跡アプリ「アマビエちゃん」の利用促進のほか、年末年始休暇の分散取得、クリスマスや大みそか、初日の出など主催者のいない催しで大人数が集まる季節行事の感染防止対策の徹底などを改めて呼び掛けた。 一方、クラスターが発生した土浦市桜町の飲食店は、同1丁目のパブHEAT(ヒート)とパブHEATⅡの2店で、11日までに2店の従業員や利用者10人程度の陽性者を確認した。 県は、市中感染につながる恐れがあるとして、地域への感染拡大を防ぐため無料のPCR集中検査を実施する。対象者は桜町1丁目と2丁目にある飲食店従業員と、10月26日から11月10日の間に同地区の飲食店の利用客。 検査希望者はコールセンター(電話029-830-3355)に電話することが必要。申し込みは11日から20日までの午前9時から午後5時。検査日時や検査場所は電話の際、伝える。

本庁経験生かし多方面で改革 筑波山神社 岩佐弘史宮司

【鈴木萬里子】2015年に筑波山神社(つくば市筑波)宮司となった岩佐弘史さん(54)が多方面の改革に取り組んでいる。神社本庁出向先の「神社新報」記者時代に、全国各地の神社を取材し、そこで得た経験から数々のアイディアを実践している。 同神社は元旦祭に始まり、春と秋の例大祭(御座替祭)など行事が多い。毎年2月10、11日は2日間にわたって節分にあたる年越祭(としこしさい)が催される。 まず取り組んだのが正月の境内の混雑緩和だ。拝殿正面の柱間に白布をかけた大賽銭(さいせん)箱を設けた。次に参拝者が歩く参道の石畳を拡げ、動線を確保した。通常の賽銭箱の約5倍となり、並ばずに参拝できる。祈祷は、名前での呼び出しから色別のプレートを渡しての放送案内で、従来に比べてよりスピーディになった。 車の渋滞対策も課題の一つだ。神社境内には1時間無料の駐車場が100台分ある。筑波山山頂は関東で一番、日の出が早い。そのため山頂で初日の出を拝む登山者が多く、元旦は未明から境内駐車場がいっぱいになる。ゴールデンウイークから紅葉までのシーズン中の週末も同様だ。登山者は長時間駐車するため車の入れ替えが出来ないことが渋滞の一因となってしまうという。 岩佐さんは「渋滞は車社会の弊害。境内を整備して駐車スペースを更に確保したい。利便性を考えスマホで渋滞状況が見えるようにもしたい」と次なる改革を目指している。 地元沼田の区長を長く務め同神社責任総代の渡邊一雄さんは「神社の行事がある日は朝8時に渋滞が始まり筑波山麓まで車列が出来る。山道なので拡幅するのは難しい。現在、歩行者の安全を図るため側溝にふたをする工事をしていて7~8割完成している。新しい道を他に作るしかないのではないか」と話し、岩佐宮司と共に新たな改革を模索している。

激しい渋滞、解消策は? 筑波山神社初詣にぎわう

【鈴木萬里子】つくば市筑波の筑波山神社は正月三が日、大勢の初詣客でにぎわいをみせた。例年約20万人が参拝に訪れ、人出は笠間市の笠間稲荷神社、鹿嶋市の鹿島神宮に次ぎ県内3番目の多さだ。車の渋滞が激しく、車列が長く伸びることでも知られる。何とかならないだろうか。 今年も元旦のみ筑波山ケーブルカー・ロープウェーが早朝運航し、山頂から初日の出を拝もうと、多くの参拝客が押し寄せた。特に女体山山頂から見る日の出の美しさ、神々しさの人気が高い。夜半過ぎの3時頃から暗闇の中を登山する人々も多かったという。 神社境内は破魔矢・鏑矢(かぶらや)、熊手などの縁起物を買う参拝客で混雑した。拝殿前のさい銭箱は昨年まで3つだったが、今年は2つ増やして5つ設置し参拝場所を広くした。拝殿前の混雑がかなり解消され、静かに手を合わせる人々の姿が見られた。拝殿では祈とうを受ける人の長い列ができていた。 土浦市の緒方仁恵さんは東京に嫁いだ娘の田中千恵さん一家ら6人で初詣に訪れた。「久しぶりに参拝に来ました。やはり筑波山神社は立派ですね。でも夫は渋滞でまだ駐車出来ないので車の中です」と少し不安気に話した。 市営駐車場は第1~第4まで計450台が駐車可能だ。そのほか神社付近には民営の駐車場も多い。だが三が日で20万人近くが参拝するので到底間に合わない。特に神社近くの民営駐車場は朝7時にはいっぱいになった。駐車できず参拝を断念する人もいるという。「駐車場に入るのに2時間も待った」とこぼす人もいた。 境内でお守りを選んでいた横浜から訪れた佐藤和夫さん(58)恵美子さん(57)夫妻は「以前から来たいと思っていた筑波山神社に参拝出来て今年は良い年になりそう。来る時すごい渋滞だったけど、今度は帰りの車が渋滞するのかしら」と不安気な面持ちで帰路についた。 正月三が日だけではなく11月の七五三参りも渋滞の激しさは知られ、「朝家を出て参拝し帰宅すると夕方」という話もよく耳にする。麓の広い場所を駐車場にして、バスでピストン輸送するなどの対策を講じてはいかがだろうか。

Most Popular