土曜日, 5月 15, 2021
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優秀ビジネスプランに3社 中小企業の競争力強化支援 県

【山崎実】県が2019年度からスタートさせた「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」の優秀ビジネスプランに、▽関東鉄道グループのソフトウエア開発会社、関東情報サービス(土浦市文京町、塚﨑俊一社長)▽自家発電装置の製造・販売会社、東京電機(つくば市桜、塩谷智彦社長)▽ゴム成型・精密機械部品製造会社、ハリガイ工業(常総市大生郷町、小室勉社長)の3社が選定された。 同事業は、県内中小企業の競争力強化を図るため、県が、IOT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などのノウハウ修得から、ビジネスプランの構築、次世代技術を活用したビジネスの創出・展開まで、一貫した支援を実施し、ビジネスプランの事業化に必要な経費(上限500万円)を補助する。 関東情報サービスのビジネスプランは、画像認識とAIを活用した道路路面診断。路面の穴や段差など道路の老朽化を画像認識とAIで自動判定する。道路巡回監視のコスト削減や早期発見による事故防止、作業現場の負担軽減や省力化ができる。 東京電機は、IOT活用の遠隔操作が可能なゴムクローラー付き移動電源車の開発。災害時などに孤立した地域へ速やかに電源を供給し、電源復旧までの時間と費用が削減できる。 ハリガイ工業は、ゴムと炭素繊維を複合化した高強度、高弾性、耐衝撃性などの特性をもつ新素材の開発。土木や防災分野への応用が期待できる。 県はこれら優秀プランについて、引き続き今年度も事業化に向けた支援を行っていく。同時に「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」を継続して実施し、新ビジネス創出のワンストップ支援、ビジネスプラン実証支援などに1億2800万円を当初予算で措置している。

海外展開にチャレンジする中小企業、農業者を支援 県

【山崎実】県は、海外でのビジネスにチャレンジする中小企業や農業者を支援するいばらきグローバルビジネス推進事業をスタートさせる。5月中に参加企業、団体などで構成する推進協議会を発足させる予定だ。 経済のグローバル化に対応し、県産品の輸出促進を図る今年度の県の新規事業だ。シンガポールや、経済発展を続けるベトナムの海外市場を対象に、現地でのビジネス需要開拓、中小企業商品の売り込み作戦を官民一体で行う。 事業の参加企業、団体は、今年秋にシンガポールで行われるレストランなどの飲食店やスーパー、小売店のバイヤーが参加する現地販路開拓のための個別商談会、11月にベトナムのホーチミンで県が用意する展示ブースで商品PRや個別商談を行うことができる。 現在、県は参加企業、団体を募集している。対象は県内に本社か事業所があり、海外市場展開に意欲のあることが条件。対象商品は自社の加工食品、飲料、酒類などで、賞味期限が6カ月以上あるもの(1年以上が望ましい)としている。 募集数は30品目で、1企業、団体当たり最大3品目程度。応募が多い場合は、県が調整、選定する。採択された企業、団体は、現地の専門スタッフによる商談先発掘の支援、商品サンプルの輸出費用負担支援が受けられるほか、シンガポール、ベトナムから現地バイヤーを県内に招へいして実施する商談会にも優先的に参加できる。 5月の推進協議会設立で本格スタートになるが、県は事業内容の説明会を行う一方、広く参加企業、団体の募集を行っている。募集締め切りは4月26日(金)。事業に関する詳しい問い合わせは県営業戦略部グローバル戦略チーム(電話029-301-3529)。

地域企業へ 大学生・留学生の就労を支援 NPOが設立フォーラム 筑波学院大

地方の人手不足が懸念される中、大学生や留学生が地域企業に就労するよう支援しようと、NPO法人「タウン アクティビティ コモンズ」(土浦市、久保田優代表)の設立フォーラムが5日、つくば市吾妻、筑波学院大学で開かれた。 同NPOは、日本人学生が地域企業で長期のインターンシップ(職業体験)を経験することを通して、地域で就労し企業に定着することを支援する。さらに東南アジアからの外国人や留学生が日本で就労するための高等教育を受け、地域企業に就労することなどを目指し、10月末、NPOとして設立・認可された。筑波大職員として長年、学生の就労支援に取り組んできたキャリアカウンセラーの久保田代表が培ってきた人脈などを生かして活動する。 今後の具体的な取り組みについて久保田代表は、来年2月に経営者セミナーなどを開催して地域の経営者同士のネットワークをコーディネートし、5月と10月ごろを目標に、企業のインターンシップ情報などを学生に紹介する就労応援イベント「ジョブフェス」を、筑波学院大学で開催する計画などを明らかにした。ほかに地域の高校などを訪問してセミナーなども開催する予定という。 設立フォーラムでは、筑波大名誉教授でJ2水戸ホーリーホック顧問の萩原武久さんが「人材教育とクラブ運営」と題して基調講演した。プロスポーツ選手の人材教育について「求める人材は情熱、誠意、創意がある人。やるべきときに、やるべき場所にいて、やるべきことを瞬時にやるのがプロスポーツ選手。企業もスポーツも求められる人間力は同じ」などと話した。 続いて「大学教育とNPO活動への期待」をテーマに講演した筑波学院大学の大島愼子学長は「企業から学生をみると、職業意識などの基礎が教育されてない学生はインターンシップを行っても成果が上がらないと言われることがある」と話し「インターンシップの前に学生の職業意識を醸成することが必要。筑波学院大が行っている、つくば市をキャンパスに社会に触れるプログラムや地域デザインセンターでの企業と協力した活動などは、インターンシップの基礎になっている」などと述べた。

地元企業の人材確保へ NPO設立し留学生やUターン学生の就職支援

【鈴木宏子】少子高齢化が進み、地方の中小企業で人材不足への懸念が深刻になる中、筑波学院大学(つくば市吾妻)と県内企業、就職支援をするキャリアカウンセラーなどが連携して、県内企業の人材確保に取り組むNPO法人の設立準備を進めている。 NPO「タウン・アクティビティ・コモンズ(TAC)」(土浦市)で、東南アジアからの留学生を対象に、大学で学びながら県内企業で就労体験する機会を作ったり、県出身の学生に県内企業にUターン就職するための就職体験プログラムを提供したり、地元で活躍する意識を育てるなどの事業を計画している。 筑波大学(つくば市天王台)職員として長年、学生の就職支援に取り組んできたキャリアカウンセラーの久保田優さんが理事長、筑波学院大の大島慎子学長が副理事長を務める予定だ。 久保田さんが長年築いてきた人脈を生かして、シンガポール、マレーシア、インドネシアなど東南アジアの大学生を対象に、県内企業と共に現地で留学説明会などを開催する計画だ。留学生には奨学金を得ながら筑波学院大で学び、県内企業で半年から1年間インターンシップを体験してもらった上で、県内企業への就職を支援する。 日本人学生は、都内などの大学で学ぶ県出身者を対象に、県内にUターン就職してもらうためのインターンシッププログラムを提供する方針だ。ほかに学生のキャリア形成のための授業プログラムを開講したり、企業の人事担当者向けにセミナーを開催したり、高校生や高校教員向けにキャリア形成の学習支援などを企画している。 21日、筑波学院大学で同NPOの設立総会が開かれ、今後の事業計画などを決めた。秋には設立の見込み。 久保田さんは「大学と連携して地域で活躍できる人材を育て、地域企業に定着を図りたい」と話し、大島学長は「留学生はここ最近、日本で就職したいという意向に変わっており、教育方法も変化している。県内に定着できるようになれば」と語っている。

届かない家庭とどうつながるか コロナ禍の子ども支援㊦

学用品や給食費の一部を援助する「就学援助」を受けるなど、経済的困難を抱えるつくば市の小中学生は約1400人(2019年度時点)。このうち、小学4年生以上は青い羽根学習会で無料の学習支援などを受けることができる。しかし実際に学習会に通っている子どもは今年1月時点で約2割の278人(一部、高校生も含む)だけだ。 つくば市は年に3回、学習会の対象世帯に郵送や各学校を通して案内を送っているが、なかなか学習会の利用につながらない。経済的な困難を抱えているのに支援に結びつかない子どもにどう支援を届けるかが課題となっている。 「歩いて通える範囲にない」 市民団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)では、昨年8月から今年3月までに計4回、経済的に困難を抱える子育て家庭を対象に食品や学用品の無料配布会を開催した。最初の2回は、市内の公営住宅1800軒にチラシを配布し、支援が必要な家庭に幅広く配布会の情報が届くようにした。公営住宅に入っている子育て家庭は少なく、地道な作業だったが、配布されたチラシを見た10数軒の家庭が1回目の配布会につながった。配布会に来た家庭には、青い羽根学習会や子ども食堂の案内をしたが、「歩いて通える範囲にない」「(低学年のため)青い羽根学習会の対象になっていない」という声も聞かれた。 今年3月の配布会では、SNSなどでの呼び掛けとともに、スーパーの店頭にポスターを掲示し、80世帯まで対応できるように準備していたが、実際に配布を希望したのは69世帯。「支援を必要とする人の中には、情報を集めたり、支援につながったりする力が弱い人もいる。彼らにつながれるような方法を模索する必要がある」と、同支援ネット代表の山内さん(49)は話す。 今年度も数カ月おきに配布会を開催する予定で、必要な家庭に情報が届くよう、公営住宅へのチラシ配布や、企業等に協力を求めながら、様々な場所にポスターを掲示したい考えだ。「食料配布会に来る家庭は、教育が貧困の連鎖を止めるために重要であることを認識し、子どもが勉強することを支えてあげたいという意欲のある家庭。その陰には、もっと大変な家庭もあるのではないか」と山内さんは心配する。

10年目も被災企業に影 第2期復興・創生期間へ

信用調査機関、帝国データバンクは、東日本大震災発生直後の2011年3月から21年2月末まで10年間の倒産動向調査結果をまとめた。 震災被害が、直接または間接的な要因となった倒産は、10年間で県全体で122件発生し、負債総額は累計で478億4100万円となった。復旧・復興が進む中、8年目と9年目に各2件、10年目になっても1件の倒産が発生するなど、大震災と原発事故が現在でも企業経営に影を落としていることが分かった。 震災倒産のうち、累計件数で最も多かったのは「小売業」の26件、次いで「建設業」「製造業」「サービス業」が各21件、「卸売業」が18件と続いている。「小売業」の約半数(12件)は飲食店関係。 この傾向を同バンクは「震災による設備損壊や(原発事故による)風評被害で客足の落ち込みが長引き、借入金の返済猶予など資金繰り支援を受けながらも、売上回復や収益環境の改善につながらず倒産に至ったものと考えられる」と分析している。 今後の取り組みについては、政府は3月末に終了する「復興・創生期間」を引き継ぎ、第2期「復興・創生期間」を2026年3月まで定めるが、被災企業でも今後は本来の自主経営を求められることになる。 ただ現在は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営環境が激変している。これらの要因を背景に同バンクは「業界によっては震災前の水準まで回復しないことも想定され、11年目以降も震災に起因した『息切れ型倒産』のリスクがくすぶり続けるのでは」と予測している。(山崎実)

コロナ禍の生活困難者支援団体を応援 市民基金が9団体に助成

【山崎実】茨城のための市民コミュニティ基金「いばらき未来基金」(水戸市、事務局・茨城NPOセンター・コモンズ内)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活困難な県民を支える活動を応援する「誰かのために募金」を創設した。 これまで集まった寄付約260万円(協力44人・団体)を原資に、つくば市の居住支援法人LANSなど9団体(総額200万円)に助成することを決め、15日水戸市内で助成金贈呈式を行った。 いばらき未来基金は、地域のつながりを育む市民活動と、それらを応援する市民や企業などをつなぐ市民コミュニティ基金で、NPO、労働組合、農協、生協、大学などで構成する運営委員が連携し、コモンズ内に事務局を設置した。 2012年から運営を始め、「誰かのために基金」は未来基金活動内の基金の一つ。 助成金は県内各地で支援活動を行う団体などに贈るもので、「多くの県民からの寄付が地域で役立てられ、団体同士のつながりをつくり、活動を多くの県民に知ってもらいたい」と期待している。 助成団体と活動内容は次の通り。

夏休みの子育て家庭に食品寄付を 8月1日受け付け つくば子ども支援ネット

【川端舞】学校給食がなくなる夏休み中の家庭の経済的負担を少なくしようと、つくば市の子育て支援団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)が、夏休みがスタートする8月1日と2日、余っている食品の寄付を受け付ける「フードドライブ」と、寄付された食品を経済的困難を抱える家庭に無料で配布する「フードパントリー」実施する。 同会によると、新型コロナウイルスの影響で経済的に困難を抱える家庭が増加している。夏休み中は学校給食がなくなり、子育て家庭の食費や光熱費の負担が増え、経済的困難を抱える家庭はさらに厳しい状況に追い込まれることから実施する。 つながっていない家庭にも 同会は、市内の子ども食堂や無料の学習支援団体などをつなげ、寄付された食品や文具の分配などを行っている。子ども食堂や学習支援団体も日頃から、食事提供など経済的な支援をしており、支援団体につながっている家庭はさまざまな支援の情報も手に入りやすい。一方、支援団体につながっていない家庭は、支援を受ける力「受援力」が弱いことが多い。この状況を改善しようと同会は、企業や家庭から寄付された食品や文具などを、市内の支援団体に分配すると共に、経済的に困難な状況にあるのに支援団体につながっていない家庭にも直接、届けようとしている。当初は来年度に本格的な活動を開始する予定で、市内の子ども食堂「竹園土曜ひろば」の副代表である山内ゆかりさん(48)を中心に準備を進めていたが、新型コロナウイルスの影響で経済的に困難を抱える家庭が増加したため、活動の拡大を早めた。 「助けて」と言える場がある

県内企業の8割がマイナスの影響 新型コロナで

【山崎実】帝国データバンクが5月に実施した新型コロナウイルス感染症に対する県内企業の意識調査によると、全体の8割弱、79%が「マイナスの影響がある」と答えていることが分かった。 調査は5月18日から31日に県内企業368社を対象に行われ、有効回答は181社(回答率49.2%)だった。 まず新型コロナウイルス感染症による自社業績への影響については「すでにマイナスの影響がある」(56.9%=過去最高)、「今後マイナスの影響がある」(22.1%)を合わせ、全体の79%が「業績にマイナス」と回答した。 業界別ではサービス業が87.5%と最も高く、次いで製造業83.6%、卸売業79.5%、建設業73%、運輸・倉庫業71.4%、小売業57.1%などの順。 企業からは「売り上げの回復が遅れた場合、資金繰りが懸念される」(サービス業)など先行きを不安視する声が多く挙がっている。 一方「プラスの影響がある」と回答したのは小売業14.3%、卸売業12.8%、製造業1.8%など。いずれも食料品に関わる小売、卸売、製造関連で、外出自粛による家庭内消費、いわゆる「巣ごもり消費」の拡大が追い風になり、食料品業種でプラスの影響が出ている。

障害者の居場所を守るために 就労支援事業所の今

【川端舞】新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出自粛を呼び掛けた「ステイホーム週間」が始まった。日中の障害者の居場所はどうなっているのか。県内3カ所の「ひまわり学園」で就労支援を行っている特定非営利法人「艫(とも)づな会」の理事長、大久保安雄さんに話を聞いた。 日常を守っていく ひまわり学園つくば(つくば市上横場)は、一般企業等への就労を希望する障害者に、就労に必要な知識及び能力向上のための訓練をする就労移行支援と、一般企業等での就労が困難な障害者に、働く場を提供する就労継続支援B型を提供している。普段は40人の利用者が平日午前9時から午後4時まで通い、金属部品のバリ取りやサッシ部品の組立、調理作業などを行っている。 就労支援事業所が閉じてしまうと、障害者はほとんど自宅にいることになり、介助する家族の負担が増えるとともに、本人の身体機能の低下も危惧される。こうした不安も考慮し、学園では、利用者や家族に対する情報提供や、利用者・職員の健康管理を徹底しながら、通常通り開所している。それでも新型コロナ感染拡大の影響で、普段企業などから受注している仕事は減っているそうだ。 通所できない利用者への継続支援

県内企業の半数以上「マイナスの影響」 新型コロナで帝国データバンク

【山崎実】民間調査機関、帝国データバンク水戸支店が実施した新型コロナウイルス感染症に対する県内企業の意識調査によると、半数以上の55.3%が「マイナスの影響がある」と回答し、かなり深刻な事態にあることが浮き彫りになった。 調査対象は県内企業359社で、有効回答企業数は150社(回答率41.8%)だった。調査は2月14~29日に実施した。 調査結果をみると、「すでにマイナスの影響がある」が24%、「今後マイナスの影響がある」が31.3%で、合わせると55.3%がマイナスの影響に伴う危機感をもっている。 特に、「マイナスの影響がある」と見込む企業が日を追うごとに顕著に増加しており、国の新型コロナウイルス感染症対策基本方針決定(2月25日)前の2月14日から24日までは47.9%だったが、25日以降は一気に増え、83.9%にまで上昇した。 業界別では「金融」が最も高く、続いて「小売」「製造」が6割台、「卸売」「建設」「運輸・倉庫」が5割台と続く。「小売」「農林水産」では、企業の33.3%にすでにマイナスの影響が出ていた。 同水戸支店は、中国からの輸出入が滞り、幅広い業種に影響が及び始め、「小売」は商品の未入荷や消費マインドの低下などによる悪影響が見込まれ、県内企業はリスクに対するBCP(事業継続計画)の必要に迫られている。 企業には、正確な情報に基づく冷静な対応、政府には情報提供と企業の事業継続に有効な具体的支援策の実行が求められる提言している。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

産学官プラス金融で創業支援 つくばに18団体結集しスタート

【相澤冬樹】約150の研究機関が集積する地の利を生かし、産学官プラス金融の連携で、つくば発の起業をより積極的に支援しようという枠組が26日、つくば市に誕生した。「つくばスタートアップ・エコシステム・コンソーシアム」で、県と市、筑波大学、産総研、物・材機構、農研機構など研究機関、民間の投資家や金融機関など合わせて18団体が参画して設立理事会を開いた。 社会実証の推進へ コンソーシアムは共同事業体。つくばに集積した研究・事業資源を生かして、創業機会の創出や地域経済の持続的発展につなげるのが狙い。新しいアイデアや技術に基づく創業・起業を有機的に支える環境(エコシステム)の形成を促すため、産学官金の連携により事業の創出支援、スタートアップ企業への実証フィールドの提供など社会実証の推進に取り組むとしている。 会員にはTXアントレプレナーパートナーズ(千葉県柏市)、ベンチャーカフェ東京(東京)などベンチャー企業の支援組織が顔を連ねている。常陽銀行、筑波銀行の地元地銀両行も参画した。 設立理事会では、会長に大井川和彦知事と五十嵐立青市長を選び、筑波大、産総研、物・材機構、農研機構の担当者を理事に選任した。今後、理事会は年1回程度の開催となるが、連携事業等は全体運営会議で決定、複数の部会を置いて個別活動に取り組む。具体的な活動の展開は新年度からになる見込みだ。 冒頭、あいさつに立った五十嵐市長は「いわゆる潜在的起業希望期にある事業者に手を差し伸べる施策が従来なかった。その支援のため、これだけの顔ぶれが1カ所にそろう場所はつくばしかない。手厚い戦略で取り組みたい。そろそろ実証実験は卒業し、社会実装にもっていきたい」と意欲をみせた。

【つくば市長会見】起業支援拠点「スタートアップパーク」20日オープン

【鈴木宏子】つくば市、五十嵐立青市長の定例会見が4日、同市役所で開かれた。起業を総合的に支援する「つくばスタートアップパーク」を、同市吾妻2丁目、市産業振興センター1階に20日オープンすると発表した。 起業したい人などが気軽に集まって交流するスペースを備え、起業に関する相談や、経理や特許などに関するセミナーなどを開催して、起業を総合的に支援する。 市スタートアップ推進室によると、同パークは面積約740平方メートルで、共有事務所のコワーキングペース(46席、約200平方メートル)、だれでも出入りできる交流スペース(約140平方メートル)のほか、会議室やセミナールーム、シャワールーム、ロッカーなどを備える。カフェもあり、コーヒーや軽食を提供する。 施設の運営は、都内などでレンタルオフィスやコワーキングスペースを運営するツクリエ(東京都千代田区、鈴木英樹社長)に委託する。今年度の委託料は約2800万円(6月末から来年3月までの9カ月間)。 同市は、起業を支援する拠点づくりに向け、2018年度に設計、19年度に改修工事などを実施してきた。設計・工事などの事業費は計約1億3400万円。産業振興センター2階は貸しオフィスで、アニメ制作会社やIT企業など4社が引き続き入居する。 つくば駅周辺3カ所目 一方つくば駅周辺には、つくばセンタービル内にコワーキングスペース「アップツクバ」(吾妻1丁目、2018年10月開設)、ダイワロイネットホテルつくばビル内に「リージャスつくばビジネスセンター」(吾妻1丁目、19年3月開設)があるなど、民間が運営するコワーキングスペースが相次いでオープンしている。 同駅周辺で3カ所目となることについて市は、筑波大近くに立地するため大学生などをターゲットにするという。毛塚幹人副市長は「民業を圧迫しないよう、一時利用料金を民間より安め、定期利用を高めに設定した」と説明する。 同スタートアップパークは9月20日から30日までが内覧期間。10月1日から利用を開始する。利用料金と利用時間は、コワーキングスペースの一時利用が1時間300円(利用時間は午前11時~午後9時)、定期利用は1席1カ月1万8000円(24時間365日利用可)など。交流スペースは無料で午前10時~午後9時まで利用できる。定休日は年末年始のみ。 社会実装支援に5社を採択 市長会見ではほかに、革新的な技術やアイデアを全国から募集し、つくばでの実証実験を市が支援する2019年度の「つくばSociety(ソサエティ)5.0社会実装トライアル支援事業」に5社を採択したと発表した。 ▽ドローン運航のため空に道をつくる上空利用権売買サービスを開発する「トルビズオン」(福岡県)▽異国で医療を受ける外国人向けにスマートフォンで多言語対応の医療通訳サービスを展開する筑波大発ベンチャー「Ambii(アンビー)」(つくば市)▽声を掛けると情報検察や家電の操作を行うスマートスピーカーを使った高齢者の見守りサービスを開発する「iRuuza」(イルーザ)」(東京都)▽人や物を載せて自動で動く移動ロボットを開発する「Doog(ドーグ」(つくば市)▽難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者が体を動かさず意識するだけでコミュニケーションをとる技術を応用して、年齢や体の障害の有無に関係なく脳だけで戦う新競技「bスポーツ」のつくば開催を目指す産業技術総合研究所(つくば市)―の5社・法人。 一次審査を通過した11件を対象に、データ改ざんなど不正ができないとされるブロックチェーン(分散型台帳技術)や、マイナンバーカード、顔認証技術を活用したインターネット投票などを実施して選んだ。 会見ではほかに、市内2カ所で9月に開催する子育て世代を対象に未来構想キャラバンと、28日から10月8日開催の茨城国体のつくば市開催8競技の案内などがあった。 ➡つくば市長会見の過去記事はこちら

廃校で障害者生活支援ロボコン つくば市旧菅間小で来年から10年連続

【鈴木宏子】つくば市立秀峰筑波義務教育学校(同市北条)の開校などに伴って廃校となった筑波地区の小中学校跡地10校の利活用で、旧菅間小学校(同市中菅間)を、障害者生活支援ロボットコンテストの事業拠点にしたいという要望がジャパンイノベーションチャレンジ実行委員会(東京都目黒区、上村龍文委員長)からあり、同市が受け入れる方向で協議を進めている。 市科学技術振興課によると同コンテストは、同小体育館内に住宅模型を設置し、障害者が介助者の支援なしで自立した生活を送るための生活支援ロボットの開発技術を競う。ロボットには、起床から就寝までの日常生活で、例えば「夜中にトイレに行くのを支援する」「入浴を支援する」「宅配便の受け取りを支援する」など10程度の課題を設定し、達成されるまで毎年競技を続ける。 コンテストを実施することで技術開発や製品化の加速を目指すのが狙い。コンテスト自体は数日間の開催で、年1~2回程度開く。すべての課題が達成されるまで10年間程度かかると想定し、達成まで毎年連続してコンテストを開催する。賞金は同実行委が総額1億円を用意し、国内外から参加者を募る。20チーム程度の参加を想定しているという。 同実行委の上村委員長は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するIT企業、トラストバンク(東京都目黒区)の元取締役で、現在は同実行委の委員長として2016年から毎年、北海道上士幌町の町有林でドローンを活用した山の遭難救助ロボットコンテストを開催している。 旧菅間小の体育館と校舎の一部はコンテストの準備期間などを含めて年60日間程度、使用する。体育館の一部にはコンテストが終了するまでの約10年間、住宅模型を常設する。市は同実行委に年約300万円程度で同小の土地建物を貸与する。 昨年12月、同実行委から廃校をコンテストの事業拠点として活用したいという打診があり、市と協議を進めてきた。今後は、9月下旬に市開発審査会に諮る。承認されれば、10月以降、会場設置工事に着手する。第1回コンテストの開催は来年9月ごろを目指しているという。 同校は、選挙の投票所や指定避難所となっており、引き続き投票所や避難所として利用する。校庭の一部には消防団の詰所が設置される予定。 教職員研修会の要望も 旧山口小 ほかに旧山口小(同市山口)校舎を、教職員の資質向上に関する講習会や研修会で利活用したいという要望が21世紀教育会(同市大曽根)からあるという。同校舎は耐震基準を満たしてないことから、市は課題や貸し出し基準などを整理し検討、調整するとしている。 ➡つくば市の廃校利活用に関する過去記事はこちら

つくば市が投資会社ビヨンドネクストと協定 研究者の創業支援を加速

【鈴木宏子】新産業の創出支援に取り組むつくば市は19日、投資会社ビヨンドネクストベンチャーズ(Beyond Next Ventures、東京都中央区、伊藤毅社長)と連携協定を締結した。 同社は150億円弱の投資資金を運用し、創業間もない技術系の企業などを支援している注目のベンチャーキャピタル。今年3月、インターネット上に、大学や研究機関の研究者が、経営人材を探し、共同創業チームをつくるマッチングサイトを立ち上げた。経営者候補となる人材を約1500人抱えることから、研究成果や技術を持つ、つくばの研究機関や大学の研究者などに登録してもらって創業チーム作りを支援する。 同社が自治体と連携協定を締結するのは初めて。伊藤社長(42)は「初めて自治体と協定を締結し大変光栄。5年前に創業した会社だが、つくばは、前職(大手投資会社ジャフコ)時代に支援したサイバーダインの本社があって、個人的に思い入れがある。経営人材の支援で1件でも多く成果を残したい」と意気込みを語った。今後、つくばの研究者と経営人材とのマッチングを、年間1、2件は実現したいとする。 五十嵐市長は「この協定の意味は非常に大きい。どれだけすばらしい技術があっても経営できる人がいないと次のステージに行けない。我々が掲げるスタートアップが実際のものになるようお力をいただきたい」などと話した。

学生がイベント運営や学習支援をサポート 筑波学院大と美浦村が連携協定

【鈴木宏子】筑波学院大学(つくば市吾妻)は11日、美浦村と連携協力協定を締結した。連携協力活動として、学生が地域に出て社会活動をする同大のオフキャンパスプログラム(OCP)の一環で、同大学生が美浦村でイベント運営や子供の学習支援活動をサポートする。 同大が自治体と連携協力協定を締結したのは、つくば市、阿見町に続いて3カ所目。 同大の学生は、美浦村の地域団体や企業などと活動することを通して、社会に積極的に貢献できる「社会力」を高めることができるという。同大の武田直樹OCP推進委員長は「母国で教員になることを目指している留学生もいるので、夏休みに開かれる子供の学習支援活動『みほちゃん広場』を学生と手伝ったり、陸平貝塚の陸平縄文ムラまつりなどの運営に関わりたい」と話した。 中島栄村長は「人口減少問題を抱え、村外から注目される自治体をつくっていかなくてはならない。14年間も活動を続けてきたOCPの経験を村にどのように生かせるか、学生は1年生のときから美浦村に来て、2、3年生になって、若い人の柔軟な発想で、村のイメージをつくっていただければうれしい」と話した。望月義人学長は「美浦村はJRA(日本中央競馬会)トレーニングセンターや、最先端のIT企業、日本テキサスインスツルメンツが立地し、大変資源が豊かで学生が活躍する場にも恵まれている。大学には留学生も多いので留学生の目からも村に提案できる。実体験を通してウィンウィンの関係を続けていければ」と述べた。 今年度はほかに、同村子ども・子育て会議に同大の教員が委員として参加する。今後さらに、同大地域デザインコースの学生が同村をフィールドに、文化資源や魅力を発掘する調査、研究をするなどの展開も検討している。

《留学生インタビュー》2 子どもたち100人が100キロを歩く旅 日本語学びつつ支援

学生が学外で活動して社会貢献する社会参加型教育プログラム(オフ・キャンパス・プログラム)で、中国遼寧省瀋陽市出身の張婧博(チョウセイハク)さんは「つくば路100キロ徒歩の旅」に運営スタッフとして参加。県内の小学4~6年生が夏休みに5日間で100キロを歩き抜く体験型学習事業を共にした。主催は「第1回常総100キロ徒歩の旅」を実施した常総青年会議所(現茨城南青年会議所)のOBなどを中心に構成する運営協議会で、行政や教育委員会からの後援、地域の企業、団体からの協賛で運営、昨年までに12回を重ねている。 経営情報学部ビジネスデザイン学科4年 張婧博さん ―「つくば路100キロ徒歩の旅」の学生スタッフに挑戦しようとしたきっかけは? もともと旅行や散歩が好きでした。スタッフ募集のチラシを見たときに、学生スタッフや社会人、そして子どもたちと5日間を共に過ごすので、より日本文化が理解できるのではないかと思ったからです。 ―具体的な活動は? マネジメント室の後方支援として休憩地の運営を行いました。100人もいるので公園のトイレは使えません。子どもが到着する前に、先回りして簡易トイレを設置、終えたら片付けをしました。弁当、飲み物の配布では、事前にアレルギーの有無を確認して準備していましたが、間違えて配布しないようにと、そこは集中して的確に行いました。また、本番の前には危険な場所を確認するためにコースを確認したり、車を止めるための駐車場の申請をしたりしました ―活動の中で印象に残っていることはありますか? 子どもたちがお互いに励まし合いながら歩く姿にとても感動しました。私たち学生スタッフが大変な時に気にかけてくれる子どもたちもいました。日本語があまり上手ではなかったのですが、社会人スタッフが側で丁寧に教えてくれたので、日本語上達のきっかけにもなりました。 ―活動していて学んだことを教えてください。 学生スタッフの仕事は役割分担がしっかりしているので、自分のチームの中で協力し合いながら仕事を行うことの大切さを学びました。また、時間を守るなど社会人としてのマナーも学ぶことができました。かつての私のように日本語がわからなくて苦労している外国人も多いと思うので、今後はそういった方々に優しく手を差し伸べられたらなと思っています。 ―自然な日本語を身に付ける上でいい経験になったようですね。将来はどう考えていますか? 通訳や日本語教師、国際協力に関する仕事がしたいと思っています。そのために大学院に進学して学びを深めていきたいです。今年もつくば路100キロ徒歩の旅(第13回)のスタッフを務めます。 ―つくばに来て3年、住み心地はいかがですか? 中国で4年制大学を卒業後、1年就職しました。そして祖母が住んでいるつくばに来て、留学生向けの筑波学院大国際別科に入りました。つくばは緑豊かで空気がきれいですね。最近は日本の神社を巡るのが好きで、筑波山神社や千葉県の大戸神社に行きました。歴史を感じたりお守りを買ったり楽しんでいます。 (聞き手・岡本穂高) ➡「つくば路100キロ徒歩の旅」運営団体のページはこちら ➡筑波学院大学の関連記事はこちら

事業化を技術、金融双方から支援 サイバーダインと筑波銀行が包括連携協定

【相澤冬樹】ロボットスーツ「HAL(ハル)」開発を手がけるサイバーダイン(つくば市、山海嘉之社長)と筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は28日、つくば市をはじめとする地域のベンチャー企業の事業立ち上げを支援するための包括連携協定に調印した。同日付で、支援第1号への共同出資も発表した。 協定は、つくば市など両社が関わる地域において、スタートアップ企業に対する経営、技術、金融面での事業支援を行う枠組み。両社はこれまでに、それぞれCEJ(サイバニクス・エクセレンス・ジャパン)ファンド、つくば地域活性化ファンドを設けて、新産業創出への支援を行ってきたが、今回は双方が互いの得意分野の経営資源を持ち寄り、社会課題の解決や地域の発展方策で連携することに特色がある。 調印式で、山海社長が「つくばの研究室にとどまっているモノや情報を、人の手を介して社会に実装する仕組みを作っていきたい」と抱負を述べると、藤川頭取は「直接金融で企業の創造の機運を支援してきた当行の姿勢とサイバーダインのベクトルは完全に一致する」と応じた。 支援第1号はNIMS発ベンチャー 協定締結後、支援第1号として、物質・材料研究機構(NIMS)発ベンチャーであるマテリアルイノベーションつくば(つくば市、松村宗順CEO)への出資も発表された。NIMS先進低次元ナノ材料グループ(グループリーダー・唐捷同社CTO)の研究成果であるグラフェンを利用した蓄電デバイスの事業化を推進する。製品の超小型化・超軽量化を実現して、新たな市場の獲得をめざすもので、2年をメドに量産体制を構築する。 金額は明らかにされていないが、筑波銀行は地域活性化ファンドからの出資、サイバーダインはCEJを使わず、独自の出資で賄う。山海社長は「超小型化しての市場開拓は有望だが、一気の量産化には思い切りがいる。次の一歩を踏み出す支援という今回の枠組みにぴったりの案件だった」と語っている。

県が地域けん引する中小企業を育成 13日、つくば国際会議場で6社がプレゼン

【山崎実】県内の各地域で中核企業を目指す中小企業の経営者が、自社の経営戦略や事業構想などについて発表する「経営戦略プレゼンテーション」が、13日午後1時からつくば市竹園、つくば国際会議場で開かれる。県が昨年度から進めている「いばらきブランド中核企業育成促進」事業の一環として初めて行われる。 地域経済をけん引する中小企業の育成を目的に、地域への貢献性や成長意欲の高い中小企業に対し、経営戦略の策定、実現、研究開発、販路拡大などの取り組みを支援する。公認会計士など専門家チームが、公募方式で支援企業を選定している。 選定基準となるのは、地域経済への貢献度と成長意欲の高さのほか、売上高が概ね5~20億円程度の企業。昨年度はエジソン(つくば市)▽ヒバラコーポレーション(東海村)▽ヨシダ(水戸市)―の3社が選ばれた。今年度は9社の応募があり最終的に、ポテトかいつか(かすみがうら市)▽相鐵(日立市)▽岡田鈑金(小美玉市)―の3社が選ばれた。支援企業には、経営戦略実現に向けた研究開発や販路開拓などに1000万円(上限)の補助が行われる。 経営者自ら戦略を披露、地域ぐるみで活性化へ プレゼンテーションでは第1部で今年度、第2部で昨年度選ばれた企業計6社の代表者らが自社の取り組みを発表する。 今年度選ばれた「ポテトかいつか」は焼き芋に特化した販売戦略で注目を集めている地域の中核企業だ。焼き芋の原料として、オリジナルブランド芋「紅天使」を全国販売するほか、土浦、つくば市、千葉県流山市などで焼き芋専門店事業を展開。さらに通販事業にも取り組み、その取扱量は年間約1万6000㌧、県産品の約9.1%に上り、業界のリーディングカンパニーを目指すとしている。 「相鐵」は、県外などの製造メーカーから発注図面を丸ごと受注して、図面をばらし、自社や地域内企業などで仕事を分担するビジネスモデル(図面丸ごと受注)を開始。製造業のけん引役として成長が期待されている企業だ。「岡田鈑金」も精密鈑金を核としたDEM(生産受注企業)として、世界の製造業を支える企業に成長する事業を展開している。 プレゼンテーションの開催について県産業政策課は「地域の中核企業を目指す中小企業の経営者自らが、自社の事業構想や経営戦略を披露することで、他の企業の刺激になり、地域ぐるみの活性化につながれば」と期待している。 ➡地域企業支援に関する記事はこちら ➡茨城県に関する記事はこちら

女性が輝く「3つ星」企業に認定 一誠商事

【橋立多美】不動産会社、一誠商事(つくば市竹園)が、2018年度女性が輝く優良企業認定制度で、最も評価の高い「3つ星」に認定され、11月22日、特に優良な企業として県から表彰された。 同制度は、働く女性を応援する県内企業の取り組みを支援し、女性の活躍を推進しようと県が16年度に創設した。「女性活躍推進」「ワーク・ライフ・バランス推進」「子育て支援」の3分野でバランスよく取り組んでいる企業を優良企業として認定する。県が定めた評価や加点項目の合計が各分野で8点以上が「3つ星」、7点以上が「2つ星」、5点以上が「1つ星」に認定される。今年度の「3つ星」は一誠商事1社のみ。 同社は社員264人中、女性社員は129人。このうち女性役職者は41人に上り、女性社員の3割が職場のリーダーとして働いている。産休・育児休業制度が整い、現在、育児休業中の社員は男性1人を含む8人。これまで延べ25人が制度を活用して育児休業を取得しているという。 五十嵐徹社長は「05年に開業したつくばエクスプレス(TX)を機に県内11店舗に広げ、社員の増員が必須になった。人手不足が懸念され既婚の女性社員が子育てしながら働き、キャリアアップできる企業へとかじを切った結果」と話す。 同社は、国が定めた出産後1年間の育児休業期間をもう1年延長する独自の制度を設け、さらに復帰後子どもが小学3年までは育児時短勤務が可能という。時短勤務は五十嵐社長が自らの子育てを通じて、就学後学童保育に入所できるとは限らないこと、小3までは病気になりがちなことからの取り組みだという。 同社に勤務して14年、第2子を出産して職場復帰したばかりの吉澤静さん(36)は「新人だった頃は寿退社する人がいたが、今は育児休業を取るのが当たり前になり、復帰後は元の部署に戻り同僚たちの助けもある。何より男女対等の職場で、家事と育児が両立できる」という。 社訓に「会社の成長発展によって、社員と家族の将来の生活向上と安定を目指す」を掲げる同社。五十嵐社長は「これまで以上に『女性の活躍推進』と『仕事と家庭の両立支援』に努めていく。今回の認定によって、女子学生が安心して就職できる企業と把握してもらえると幸い」と話した。

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サヨナラ勝ち アストロプラネッツ、東地区2位に浮上

プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは14日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で神奈川フューチャードリームスと対戦し、4-3でサヨナラ勝ちを収めた。これで茨城は7勝7敗1分、栃木ゴールデンブレーブスをかわし東地区2位に浮上。期待の新外国人ラモン・カブレラも初ヒットを記録した。 神奈川 000002001 3茨城  000003001x 4 茨城はこの試合、土浦出身の野木和馬投手が加入後初となる先発出場。5回までを2安打2四球の好投で試合を作り、「少ない球数で抑え、攻撃につなげるピッチングを心掛けた。1、2回とも先頭打者を出してしまったが後続を断ち、野球はリカバリーができるスポーツであることを体現できた」と胸を張った。ジョニー・セリス監督も「いま一番安定している投手。コントロールがいいし気持ちも強い」と評価、今後も先発で使う意向だ。 先発で5回を好投した野木(同) 野木は初の先発とあって5回でマウンドを降りたが、6回表、2人目の久能雄汰が神奈川に先制を許した。先頭を四球で出し、三塁打と犠牲フライで2失点。しかし茨城はその裏すかさず逆転に成功。先頭の妹尾克哉の中前打で口火を切り、2四死球で無死満塁とすると、安田寿明の中前打でまずは1点。そして山中堯之の中越え二塁打で2点を加えた。これで山中は初のMVP受賞。試合後のお立ち台では「勝ちたい一心でバットを振った。これからさらに勝ち続けるので応援よろしくお願いします」とファンにアピールした。

「コップ半分の水」の捉え方 《続・気軽にSOS》85

【コラム・浅井和幸】ここにコップがあります。そのコップには水が半分入っています。このコップを見て、「コップに水が半分しか入っていない」とネガティブに考えることはいけないことで、「コップに水が半分も入っている」とポジティブに考えることがよいことだと教えられる場面があります。 世間では、ポジティブが良いことで、ネガティブが悪いことだと教わります。さて、コップに水が半分「も」入っていると考えるのがよいのか、半分「しか」入っていないと考えるのがよいのか。それぞれが勝手に好きなように考えればよいと思いますよ。 ですが、浅井はどのように考えるのか?と聞かれたら、「コップに水が半分入っているのだなと考える」と答えます。いやいや、それをネガティブに考えるのか、ポジティブに考えるのか?という質問に答えなければいけないとなると、どんな大きさのどのようなコップに、どれぐらいの水が入っていようが、ポジティブでもなければ、ネガティブでもないよと捉えます。 大切なのは、このコップと水のある背景、シチュエーションです。コップに水が入っていることが良いことか、悪いことか? そして、「も」と捉えることと「しか」と捉えることのどちらがよいことかは、別の条件がなければ判断できません。 ポジティブ思考とネガティブ思考 例えば、コップ半分の水で、十分にのどの渇きが潤せるのであれば、それは「コップに水が半分も入っている」というポジティブな意味にとらえられます。

描いて木の魅力を引き出す 上渕翔さん展覧会「木に描く」

つくば市在住の画家、上渕翔さんの展覧会「木に描く」が水戸市備前町の常陽史料館で開催中だ。板や丸太などさまざまな木に、ウッドバーニングやアクリル絵の具、金箔などで描いた58点の作品を展示しており、白いキャンバスを離れて自由なアプローチを目指した、この10年間の集大成と言える内容になっている。 上渕さんは熊本県出身。筑波大学で油絵を学び、卒業後ウッドバーニングを始めた。電熱ペンを使って木を焦がし描く技法で、木と絵の一体感が強く出るという。「木自体の色や存在感が好きで、それを見て何を描くか考えるのが面白い。例えば木目が風のそよぎにも、降り注ぐ雨にも、水の流れにもなる。木の力を借りて作品が生まれていて、同じものは2つとない」 制作中の上渕さん。電熱ペンから細い煙が立ち上る 生活に入り込めるアートを作りたいという思いもあった。絵を買って部屋に飾るのは、特に若い人にはハードルが高い。より手にしやすいよう小さな升や桐箱などに絵付けした作品を発表し、そこから桐下駄、羽子板、曲げわっぱなど日本の伝統的な木製品にも目が向いていった。 製材所で見付けた古材や、骨董市で出合った建具などからも「描けそう」とインスピレーションを得て、その素材ならではの雰囲気や存在感が生かせる画題や手法を選んでいる。

「つくばセンター」に見る満映の影 《映画探偵団》43

【コラム・冠木新市】「広々とした大野原の中に、魔術の如(ごと)く聳(そび)え立つ、豪華な建築—寛城子(かんじょうし)を見た直後なので、狐(きつね)につままれたやうだ。宮殿の如く、銀行の如し」(徳川夢声)。 岩下志麻主演『極道の妻たち』 つくばセンターを象徴する映画は『仮面ライダー』シリーズだとずっと思い込んできた。しかし最近では、同じ東映の『極道の妻たち』シリーズではないかと揺れ動いている。この映画はセンタービル誕生3年後の1986年に公開され大ヒット 。ビデオも売れ、テレビ放映の視聴率も高く、関係者を仰天させた。 日下部五朗プロデューサー、高田宏治脚本、五社英雄監督―このトリオと、題名から受ける印象で誰もがヤクザ映画と信じていた。ところが、任侠・実録ヤクザ映画ブームはすでに終わっている。 岩下志麻主演でその後10年以上続くこのシリーズは、対立組織との抗争で性根の定まらない男性を支える、女性を描いた作品との理解が深まる。つまり純粋な女性映画だったのである。 東映映画史を振り返ってみよう。