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【つくば市長会見】給食の地産地消を推進 納入業者拡大など検討
2019年12月17日
【鈴木宏子】つくば市、五十嵐立青市長の12月定例会見が17日、同市役所で開かれた。地場産物を学校給食に積極的に活用する「市学校給食地産地消推進ガイドライン」を12月に策定したほか、第2次市鳥獣被害防止計画案の策定、第5次市きれいなまちづくり行動計画案の策定などについて報告があった。 冷凍、カット野菜など加工品開発も 給食地産地消推進ガイドラインは、策定により、地場産物を安定的に供給できる体制をつくることなどを基本方針とする。 地場産物はこれまで主に地元のJAつくば市、JAつくば市谷田部が納入してきた。納入品目が少ない月は地場産物がほぼ使用できない状態があるなどから、農業法人や地域の生産組合とも納入の可能性を協議する。さらに冷凍・冷蔵貯蔵やカット野菜など加工品開発を積極的に行い地場産物を通年安定して納入できるようにする。 地場産物の利用拡大に向けては月に1回「つくば地産地消の日」を設け地場産物を多く使用した献立を提供する。 2018年度の学校給食の地場産物納入率は、使用品目換算でつくば市産が16.1%、県産が38.7%。ガイドラインの取り組み期間は今年度から5年間で、中間年度の2021年度に目標値を設定する。 イノシシ捕獲3年で3.7倍 第2次市鳥獣被害防止計画案は、来年度から3カ年の計画で、被害防止対策鳥獣にイノシシのほか新たにカラスを加える。これまで1頭約1万円のイノシシ捕獲奨励金を出すなどの対策により、2016年度の捕獲頭数は133頭、17年度は284頭、18年度は500頭と3年間で3.7倍に増えたという。(19年6月30日付、7月1日付) 第2次計画により、イノシシは旧筑波町全域で銃器やわなによる捕獲に引き続き取り組むほか、カラスは11月から2月に鳥獣保護区域を除く市内全域で銃器による捕獲に取り組む。 同計画案は9日から来年1月6日までパブリックコメントを実施し、来年2月ごろ策定予定だ。 ほかに、ポイ捨て対策、放置自転車対策などを定める第5次市きれいなまちづくり行動計画では、新たに空き缶・印刷物散乱防止事業、花と緑の啓発事業などを新規事業として加える。同行動計画は来年度から5年間。9日から来年1月6日までパブリックコメントを実施し来年4月ごろ策定予定。 ➡つくば市長会見の過去記事はこちら
【つくば市長会見】スマートシティ倫理4原則を制定 全国初
2019年10月10日
【鈴木宏子】つくば市、五十嵐立青市長の定例会見が10日、同市役所で開かれた。情報通信技術などの新技術を活用した持続可能なまち「スマートシティ」化を進めるにあたって、市が守るべき倫理原則を制定したと発表した。先端技術は市民のためにあるということを示す内容で、同市によると制定は全国初という。 同市は、マイナンバーカードを用いたインターネット投票の実証実験など、すでにAI(人工知能)やビッグデータを活用した社会実装実験に取り組んでいる。さらに、新技術やデータを活用して地域課題を解決する国交省のスマートシティモデル事業に選定され、今後市内で顔認証技術を用いた実証実験が展開される。日本を代表する研究学園都市として同市では今後も、最先端の科学技術を社会に生かすスマートシティ化が進むとみられている。 一方、AIやビッグデータを活用したまちづくりに対しては、個人データの保護やシステムの安全性・透明性の確保に対して、市民などから不安や懸念があることから、懸念をやわらげ、さらに倫理的課題に対して継続的に議論し合意形成を図っていこうと制定した。 制定された「つくばスマートシティ倫理原則」は①自律の尊重(市民に複数の選択肢が提供される。透明性が担保され市民が仕組みを理解した上で意思決定できる)②無危害(市民は身体的、精神的、経済的な危害にさらされない)③善行(社会、市民に恩恵がもたらされる、恩恵は常にやむを得ない損失を上回る)④正義(全ての市民は年齢、性別、経済的事情などによらず公平に扱われる。市民間の格差が広がらない)の4つ。 生命倫理における4原則を参考に策定したという。4原則は、スマートシティの分野で今後、市が事業に取り組むか否かを判断する基準にする。すでに取り組みがスタートしている国交省の「つくばスマートシティ協議会」などに対しては、メンバーの県、筑波大、民間企業などに市の倫理原則を示し理解を求める。 併せてスマートシティ化を進めるための専門組織「スマートシティ戦略室」を庁内に設置し、市としてどの分野を優先して取り組むかなどを検討していくとしている。 会見ではほかにイベントなどの案内があった。 ➡つくば市長会見の過去記事はこちら
【つくば市長会見】起業支援拠点「スタートアップパーク」20日オープン
2019年9月5日
【鈴木宏子】つくば市、五十嵐立青市長の定例会見が4日、同市役所で開かれた。起業を総合的に支援する「つくばスタートアップパーク」を、同市吾妻2丁目、市産業振興センター1階に20日オープンすると発表した。 起業したい人などが気軽に集まって交流するスペースを備え、起業に関する相談や、経理や特許などに関するセミナーなどを開催して、起業を総合的に支援する。 市スタートアップ推進室によると、同パークは面積約740平方メートルで、共有事務所のコワーキングペース(46席、約200平方メートル)、だれでも出入りできる交流スペース(約140平方メートル)のほか、会議室やセミナールーム、シャワールーム、ロッカーなどを備える。カフェもあり、コーヒーや軽食を提供する。 施設の運営は、都内などでレンタルオフィスやコワーキングスペースを運営するツクリエ(東京都千代田区、鈴木英樹社長)に委託する。今年度の委託料は約2800万円(6月末から来年3月までの9カ月間)。 同市は、起業を支援する拠点づくりに向け、2018年度に設計、19年度に改修工事などを実施してきた。設計・工事などの事業費は計約1億3400万円。産業振興センター2階は貸しオフィスで、アニメ制作会社やIT企業など4社が引き続き入居する。 つくば駅周辺3カ所目 一方つくば駅周辺には、つくばセンタービル内にコワーキングスペース「アップツクバ」(吾妻1丁目、2018年10月開設)、ダイワロイネットホテルつくばビル内に「リージャスつくばビジネスセンター」(吾妻1丁目、19年3月開設)があるなど、民間が運営するコワーキングスペースが相次いでオープンしている。 同駅周辺で3カ所目となることについて市は、筑波大近くに立地するため大学生などをターゲットにするという。毛塚幹人副市長は「民業を圧迫しないよう、一時利用料金を民間より安め、定期利用を高めに設定した」と説明する。 同スタートアップパークは9月20日から30日までが内覧期間。10月1日から利用を開始する。利用料金と利用時間は、コワーキングスペースの一時利用が1時間300円(利用時間は午前11時~午後9時)、定期利用は1席1カ月1万8000円(24時間365日利用可)など。交流スペースは無料で午前10時~午後9時まで利用できる。定休日は年末年始のみ。 社会実装支援に5社を採択 市長会見ではほかに、革新的な技術やアイデアを全国から募集し、つくばでの実証実験を市が支援する2019年度の「つくばSociety(ソサエティ)5.0社会実装トライアル支援事業」に5社を採択したと発表した。 ▽ドローン運航のため空に道をつくる上空利用権売買サービスを開発する「トルビズオン」(福岡県)▽異国で医療を受ける外国人向けにスマートフォンで多言語対応の医療通訳サービスを展開する筑波大発ベンチャー「Ambii(アンビー)」(つくば市)▽声を掛けると情報検察や家電の操作を行うスマートスピーカーを使った高齢者の見守りサービスを開発する「iRuuza」(イルーザ)」(東京都)▽人や物を載せて自動で動く移動ロボットを開発する「Doog(ドーグ」(つくば市)▽難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者が体を動かさず意識するだけでコミュニケーションをとる技術を応用して、年齢や体の障害の有無に関係なく脳だけで戦う新競技「bスポーツ」のつくば開催を目指す産業技術総合研究所(つくば市)―の5社・法人。 一次審査を通過した11件を対象に、データ改ざんなど不正ができないとされるブロックチェーン(分散型台帳技術)や、マイナンバーカード、顔認証技術を活用したインターネット投票などを実施して選んだ。 会見ではほかに、市内2カ所で9月に開催する子育て世代を対象に未来構想キャラバンと、28日から10月8日開催の茨城国体のつくば市開催8競技の案内などがあった。 ➡つくば市長会見の過去記事はこちら
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