ご飯ではなく塩抜きした白菜漬けでサーモンや卵、ソーセージなどを巻いた筑波学院大学考案の「白菜のり巻き」(同大提供)

【鈴木宏子】日本一の白菜産地、八千代町の活性化に取り組む筑波学院大学(つくば市吾妻)学生による初めての成果発表会が22日、同大学で開かれた。①SNSを活用し白菜のり巻きデザインコンテストを開催する②キャンプ場がある八千代グリーンビレッジでセグウェイ体験ツアーを開く③使わなくなった施設などに日本語学校を設立する―の三つの提案が出された。

昨年、同大と連携協定を締結した町商工会地域活性化推進委員会(高塚幹夫委員長)のメンバーらを招いて開いた。昨年12月、同委員会の案内で八千代町を見学した3、4年の学生と留学生10人が、3グループに分かれて提案した。

白菜のり巻きは、ご飯ではなく塩抜きした白菜漬けを使って、生サーモンやソーセージ、卵などをのりで巻き、花びらや子どもの笑顔などの形をつくる太巻きずし。白菜のしゃきしゃきした歯ごたえが特徴だ。

若い人の間で、ツイッターやインスタグラムなどのSNSに写真を投稿して見栄えを競う「インスタ映え」が人気なことから、若者に八千代町の白菜をもっと知ってもらう方法として、町ホームページのSNSでコンテストを開催し、地元高校生などに審査してもらったらどうかと提案した。

参加した同町まちづくり推進課の馬場俊明参事は「昨年10月、町のホームページでインスタグラムが始まったのでさっそくコンテストをやりたい」と即座に応じ、メンバーからは「白菜の産地に住んでいるが白菜のり巻きを食べたのは初めて」「酒のつまみにしてもおいしい」などの感想も出た。

提案した経営情報学部3年の志賀瑞歩さん(21)は「かわいい形にしたいと思った。まさか本当にコンテストを開いてくれるとはびっくり。若い人たちがツイッターなどで白菜のり巻きを目にしてくれるようになればうれしい」と話していた。

セグウェイ体験ツアーの提案に対しては、今年11月開催の「八千代の秋まつり」に同大が出店しセグウェイ体験ツアーを開催する、日本語学校については、手始めに町民が同大留学生をホームステイで受け入れるなどの方向が示された。

高塚委員長は「我々では考えつかないアイデアを提案していただいた。(白菜の加工・販売まで手掛ける)6次産業化できれば雇用の場も広がるので、提案をベースに進めていきたい」と話し「日本語学校の提案は、留学生が八千代町で日本の技術を学び、帰国して会社を起こしたとき、技術を教えた八千代町の企業が海外で活躍する機会にもなるのでは」と可能性の広がりに期待を寄せていた。