【谷島英里子】関東甲信地方が梅雨明けした29日、つくば駅前のつくばクレオスクエアMOG1階にあるプラザ・パフォーマンス・ギャラリーは、涼感たっぷりの大型タペストリーで彩られた。筑波学院大学とつくば都市交通センターが主催する「空間デザインコンペティション」の授賞式が行われ、市民投票などで選ばれた優秀作品のタペストリー展示が始まった。

コンペは同大学メディアデザインコース3年生がデザイン教育の実践的な取り組みのため、2015年から行われ、つくばセンター地区のにぎわいにつなげている。今回も初めに学生の21作品がパネルで展示され、一般市民が投票。その後審査員らが優秀賞を、鈴木栞那さんの「カラフルアイス」とリ・ハクさんの「雲」に決めた。

「カラフルアイス」は、イチゴやレモンなどのフルーツアイスをみずみずしく色鮮やかにデザイン。特に子どもに楽しんでもらおうと、アイスの棒に「あたり」「はずれ」の仕掛けをした。

最優秀を受賞したリ・ハクさん作「雲」

「雲」は、目を閉じて草原で風を感じる少女を描き、少女が着るスカートと青空の雲を合わせた。作者は「少女が涼しそうに感じている顔の表情をじっくりと見てほしい」という。

プラザ・パフォーマンス・ギャラリーの吹き抜け空間には、テーブルといすが設置され、ゆっくり鑑賞することができる。会期は9月30日まで、前半(鈴木栞那さん)と後半(リ・ハクさん)に分けて1作品ずつ展示される。

審査員長を務めたつくば都市交通センターの茂木貴志理事長は「つくばの夏の始まりにふさわしい作品で、とても涼やか。多くの人に立ち寄ってほしい」と話していた。