《宍塚の里山》7 里山の冬の鳥②

里山のオシドリ=2016年10月

【コラム・及川ひろみ】宍塚大池ではおよそ1000羽のカモが冬を過ごします。1月10日に行った環境省のカモ調査では、マガモ797羽、コガモ66羽、ハシビロガモ43羽、オカヨシガモ65羽など、8種合計985羽を確認しました。

宍塚大池では、これまでアカハジロなど珍しいカモも含め、日本の淡水性のカモのほとんどの種類を確認しました。池の周囲の水草が茂る近くには、オシドリや珍しいトモエガモがみられることがあります。この冬もたびたびオシドリがやって来ました。オシドリはなにしろ派手なカモで、遠くからでも目立ち、オオタカに襲われるところを何度も見ています。

オオタカはほかのカモもよく襲いますが、特にオシドリに関してはしつこく追い回すように見えます。その度に無事でよかったと、ほっとするのもつかの間、再度襲うのは、オシドリが目立つからなのでしょうか。

池の調査活動のためにボートで池にこぎ出すと、カモがカッツカッツカッツと乾いた羽音を立てて一斉に飛び立ちます。そんな時、どこからともなくオオタカが現れ、飛び立ったカモを襲うのが見られます。時には1羽のオオタカがカモを追う後を、もう1羽現れカモを追う、あたかも連係プレーで仕留めようとしているかのように見えます。

しかし、タカは必死にカモを追うものの、狩りに成功した場面に出合ったことはありません。とは言え、池の周りにタカに襲われたカモの羽が散らばっているのが見られることがあります。コガモやハシビロガモなど、比較的小型のカモが多く、大型のマガモが狩られた跡は1度しか見たことがありません。

散らばった羽を見ると、羽の羽軸の鋭い先が残り、オオタカが羽をむしり取ったことが分かります。ネコや犬など、動物に襲われた場合はこのように羽をむしることがないので見分けることができます。そんな時、細く、長い羽(翼)に混ざって、美しく緑に輝く羽、ダウンのような柔らかな羽が大量に見られます。ただし、鳥インフルエンザの危険性があるので、羽をじかに持つことは避けましょう。

羽を広げると180㎝もある大型のタカ、ミサゴは魚を捕らえるタカですが、これも大池で見ることができます。ミサゴが長い翼を広げ、カモの集団の中に飛び込んでも、カモは平然としています。ミサゴはカモを襲わないことを知っているのです。オオタカを見て逃げ惑うのとは大違いです。

またある時、ハヤブサに追われたコガモが、日頃潜ることがないのに池に潜り、逃げおおせた場面に出合ったこともあります。狩りの工夫、逃げる様子、動物の行動観察は楽しいものです。宍塚大池で様々なカモが見られるのは4月初めごろまでです。(宍塚の自然と歴史の会理事長)