木曜日, 4月 18, 2024
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オープンキャンパス始まる 筑波学院大

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オープンキャンパスのキャンパスツアーで、高校生に大学内の施設を案内する学生(中央奥)=つくば市吾妻の筑波学院大学

【崎山勝功】大学進学を目指す高校生や保護者が、志望大学を見学する「オープンキャンパス」が各大学で行われる中、筑波学院大学(つくば市吾妻)の2018年度オープンキャンパスが13日から始まった。

この日は同大生が「キャンパスツアー」の案内を行い、高校生や保護者らを3グループに分けて引率し、教室や図書館などの施設を案内した。このほか、ゲームのプログラムを実際に作る体験授業や、学生食堂のフランス料理店でランチの試食なども行われた。

案内に当たった同大経営情報学部情報デザインコース2年の鈴木優樹さん(19)=水戸市出身=は「コースで縛られず自分の好きな授業が取れる、自分の好きな勉強ができることをアピールしたい」と、同大の魅力を訴えた。志望校選びに悩む高校生に向けてさらに「オープンキャンパスに行かないと分からないことがあるので、大学を実際に見て『この大学なら自分に合う、自分のやりたい勉強ができる』というのを見てもらいたい」と助言した。

同大入試広報グループによると、同大では前身の短大時代も含めて約20年以上前から学生が高校生らを案内しているという。同グループは「先輩と実際に話すことによって(入学して)2年後、3年後をイメージしてもらえれば」と話し、高校生の志望校選びの一助になればと期待を寄せる。

同グループによると、近年は「大学に入って何ができるか、何をやりたいか」に重きを置いて進路指導をしている高校が増えているという。「自分のやりたかった勉強ができない」「環境になじめない」などの理由で退学する事例が起きていることが背景にあるという。

オープンキャンパス来訪者のピークを迎えるのは7、8月ごろ。同大では6月24日、7月22日、8月5・26日、10月27・28日、来年3月24日にも開催する。

大学生の補助を受けながら体験授業「ゲームを創ろう」でゲームのプログラミングに挑戦する高校生ら=同

《学生インタビュー》10 交わす挨拶に喜び セグウェイで見守り活動

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見守り活動では挨拶を返してくれた人が多かったのがうれしかったという黒羽京平さん

地域社会に出て活動する筑波学院大学の社会参加型教育プログラム「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」で、黒羽京平さんは、つくば市科学技術振興課と同大が協働で行うセグウェイプロジェクトに参加した。昨年6月から12月にかけて、立ち乗り電動二輪車「セグウェイ」を使った児童の見守り活動、まつりつくばやJICA(国際協力機構)で行った試乗会などに携わり、地域の人たちと交流した。

経営情報学部ビジネスデザイン学科3年 黒羽京平さん
茨城県立筑波高校出身

―セグウェイプロジェクトに参加した理由を教えてください。

オープンキャンパスでセグウェイ試乗会があり、楽しさに魅了されたことです。社会人になったらなかなか乗る機会がないと思い参加を決めました。また子どもが好きなので、子どもたちと触れ合えるのもよいと思いました。

―活動はどのようなものですか?

児童の見守り活動では、吾妻小学校の下校時間に合わせ、セグウェイに乗ってつくばセンター地区をパトロールしました。通学路なのに自転車に乗りながら両手を離したり、携帯を操作したりしている人がいて、小学生にぶつかるのではないかとひやひやしました。セグウェイに乗りたがる子どもも多く、免許が必要なので乗せてあげられませんでしたが、興味を持って将来乗ってくれたらいいなと思いました。つくばの人は挨拶すると返してくれる人が多く、意外でしたがうれしかったです。この見守り活動が一番好きでした。

ゼグウエイに乗って小学生の見守り活動をする黒羽京平さん(左)

まつりつくば会場での試乗会では、参加者に乗り方の説明をした後、実際に体験してもらいました。セグウェイは体を前に倒すと進み、真っ直ぐにすると止まります。アクセルもブレーキもありません。重心を移動するだけなので操作は簡単です。しかし緊張すると体に力が入ってしまい、うまく運転できません。たくさんの人にセグウェイを体験してもらい、楽しさや面白さを伝えることができました。

JICA筑波での活動では、来日している研修員に英語で乗り方を説明しました。英語が得意ではないので、用意された英文で説明しました。スマイル、リラックスを強調してジェスチャーをまじえながら説明すると、みなさん分かってくれて楽しかったです。

―活動を終えて気づいた点を教えてください。

見守り活動では、危険な場所や物を探すためにも、一つのことに集中しすぎず周りを見渡しながら行動をしなくてはならないと思いました。また活動全体を通して、物事に積極的に取り組むことを学びました。

―ではOCPを行っている筑波学院大学に進学した動機を教えてください。

進学で迷っていた時に高校の先生から勧められてオープンキャンパスに参加しました。高校からは一人だけだったのではじめは心細く感じましたが、温かい雰囲気が決め手となりました。

筑波学院大は規模が小さいので、先生との距離が近いのがよいと思います。また留学生も多く、交流を通じて違う文化を知ることができるのも楽しいです。新しいことになかなか一歩を踏み出す勇気のなかった自分が、入学してから変わりました。

―ご自身が変わった点はどのようなところですか。

バトミントンサークルで2年間部長をしています。1年目は新入部員が5~6人しか入らず、部長として責任を感じていました。その反省から工夫して誘ったら、今年は40人もの新入部員が入りました。引っ込み思案の性格でしたが、OCP活動などを通じて積極的に人と関わるようになれたと思います。

今は「新入生で1人でいる人を絶対になくしたい!」と思い、大学にある2台のゼグウエイを使って、試乗会などイベントを企画したいです。学生間で親睦を図り、一人でいる人をなくし、みんなに仲良くなってほしいと思っています。

(インタビュアー:鈴木萬里子)

つくばFC選手、筑波学院大生に来場呼び掛け 19日、ホーム戦無料招待

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1年生にホームゲームの来場を呼び掛けるつくばFCレディースの選手たち=つくば市吾妻、筑波学院大学

【崎山勝功】女子サッカー3部のチャレンジリーグで戦う「つくばFCレディース」のホーム戦が、19日午後1時、本拠地のセキショウチャレンジスタジアム(つくば市山木)で行われ、ノルディーア北海道(北海道)と2度目の対戦を迎える。ホームゲームに来てもらおうと同チームの選手らが7日、筑波学院大学(同市吾妻)の1、2年生に向けてPR活動を行った。

同FCは19日、同大の学生と教職員を無料招待する。授業の空き時間に教室を訪れた同チームDFの藤井志保選手は「大学を卒業してからつくばFCに就職して、働きながら活動している」と自己紹介し、チームの活動紹介や19日のホームゲームへの観戦呼び掛けを行った。

この日の呼び掛けで同FCを初めて知ったという学生も多く、チームのパンフレットや特別招待のチラシなどを手に、選手たちの話に耳を傾けていた。

DFの菅原明香選手は「1人でも2人でも来てくれたらうれしい。ぜひ応援してもらえれば」と話していた。

同チームの今季の成績は1勝3敗1分けで現在5位と厳しい状況。対戦相手のノルディーア北海道とは4月29日の試合で0―3で敗れており、同チームとしては挽回したい一戦だ。

同FCと同大は、2015年6月につくば市を交えて「スポーツのまちつくば」に関する協定書を締結。16年4月に同大に人工芝のサッカーグラウンド「Tフィールド」を整備し、地域スポーツの振興拠点となっている。また、同FCは同大コミュニティカレッジ内にスポーツ系の講座を開講するなど連携を深めている。

《学生インタビュー》9 目標は地方公務員、Xマスイベント準備で積極的姿勢学ぶ

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OCPでは「積極的に動くことの大切さを学んだ」という大島さん

地域社会に出て活動する筑波学院大学の社会参加型教育プログラム「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」で昨年12月、つくば市市民活動センターが開催した「1本からのクリスマス」のミニイベントの準備に携わった大島拓也さん。資材準備を周囲の人と協力して行うことを通じて、自ら積極的に動くことの大切さを学んだという。

経営情報学部ビジネスデザイン学科3年 大島拓也さん
茨城県立下妻第二高等学校出身

―「1本からのクリスマス」は、どんな催しですか。

つくばセンター広場に高さ3.5mのシンボルツリーを設置し、その周りに地域住民の皆さんが時間をかけて作ったミニツリーを並べたイルミネーションを楽しむ、というものです。23日のミニイベントでは、サンタクロースに扮した市民がお菓子を配ったり、近所の教会から招いた聖歌隊の歌を楽しんだりしました。

―イベントの準備はいつ頃からはじめましたか。

開催の3ヵ月以上前からです。市民活動センターの方と協力して行いました。私が担当したのは、開催場所のつくばセンター広場付近の壁にネットを設置し、そこに電飾を張り巡らせることです。ほかにも、ミニツリーの組み立てや、飾りに使うラミネートの作成作業、イベント当日の音響補助などを行いました。特に印象に残っているのがパンフレットの挿絵を描く作業です。自分でデザインを考えて形にしたものが、掲載されて多くの人の目に触れたことはうれしかったです。

イベントに向けて作業をする大島さん達

―活動を通じてどんなことを学びましたか。

「何かをするときは、人から指示を待つだけではだめ」ということに気づきました。今回のOCP活動で特に大変だったのが、必要となる資材の準備です。そんな時、まずは「自分が今、何をすべきか」を考え、市民活動センターの方や大学の友人と協力することで、作業時間を無駄にせずに済みました。「先を見据えて行動する力」や「協調性」は、以前より高まったと感じています。

―OCP活動以外で、大学ではどんな授業が印象に残っていますか。

グラフィック・CG 系の授業です。イラストレーターやインデザイン、フォトショップなど、最新のデザイン系ソフトを使えるので、最先端の技術取得が可能です。今回の活動ではイベント用パンフレットの挿絵を担当しましたが、こうした授業があったから作業がスムーズにできました。

―今後の目標を教えてください。

今、地方公務員試験合格に向けて勉強を始めています。OCP活動を通して、普段なかなか知り合うことのできない年配の方とも交流ができました。孫を見守るような気持ちで温かく、イベント開催までの長い期間、自分たちを支えてくださり本当に感謝しています。こうした方との交流を通して「自分から積極的に動くこと」の大切さを知ることができました。地方公務員試験に合格し、採用されたときには是非実践していきたいです。

(インタビュアー:柿内典子)

やきそばパーティーで交流 筑波学院大 学生食堂グルマン提案

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アニメキャラクターのコスプレをする学生も混ざり、大盛況だった「やきそばパーティ」=筑波学院大学中庭

【鈴木萬里子】筑波学院大学(つくば市吾妻)の中庭で26日放課後、「やきそばパーティー」が開かれた。学生約100人が参加し、焼きそばやフランクフルトを食べておしゃべりしながら、コスプレ体験やカラオケなどを楽しんだ。

学生食堂を運営するフランス料理店「カフェ・ド・グルマン」オーナーの内田十九二さん(70)が「学生から学校のイベントが少ないとの声を聞いていたので、先輩、後輩が仲良くなれるコミュニケーションツールの一つとして、皆に楽しんでほしい」と提案し、やきそば、フランクフルトなどの材料をすべて用意した。

内田さんの提案を聞き、野田美波子講師(39)が、指導する映像ゼミの学生らに声を掛け、ゼミの学生9人が中心となって運営した。大学職員の三浦正克さん、松崎茂樹さんらが、シェフと一緒に焼きそばを焼いて無料で振る舞った。

同ゼミの大久保駿さん(21)は「焼きそばをただ食べるだけでは面白くないので、コスプレ、カラオケ、ダンス、ゲームの四つの企画を考えた。70人も集まれば良いと思っていたが100人も来てくれてうれしかった。準備が大変だったが、今は達成感でいっぱい」と話していた。

コスプレでカラオケを歌う女子学生=同

参加した学生は、早速アニメキャラクターのコスプレを体験し、場を盛り上げていた。カラオケでは新入生、鎌田希さんが歌ったヒット曲に大きな拍手が起こった。アニメソングを歌う学生も多かった。

会場の中庭は、つくば駅と同大や筑波大を結ぶペデストリアンデッキ(歩行者自転車専用道路)沿いにある。内田さんは「学院大の中を通る道はとても良い雰囲気。つくばで楽しいことはこの通りにある、と言われるような人と人とが交流する場所にしていきたい」と話していた。

実行委員の学生たち。前列右端が野田先生、同中央が大久保さん、後列中央がグルマンオーナーの内田さん

シャッターがアート作品に 筑波学院大 学生食堂グルマン

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シャッターに絵を描く学生たち=筑波学院大学内のカフェ・ド・グルマン

【崎山勝功】筑波学院大学(つくば市吾妻)の学生食堂「カフェ・ド・グルマン」内にある食器返却口のシャッターに、カラフルなアート作品が描かれた。同大地域デザインセンターの活動の一環として、野田美波子講師(39)と学生ボランティア3人が描いた。

グルマンの内田十九二店長(70)によると「学食として無味乾燥だったので、雰囲気を明るくしたい」と始めたという。

デザイン案は昨年12月から学生らが考え、今年1月に5つの案の中から決定した。まずシャッターの汚れを落とし、3日間掛けて完成した。

縦1.2m、横2.4mのシャッターに、黄緑、水色、黄色、桃色と4色のラインが引かれ、その上に野菜、魚、肉、食器が描かれている。

制作に当たった同大メディアデザインコース3年の蒲生実紅さん(20)は「下書きの絵をプロジェクターからシャッターに投影しながら描いたが、制作中は自分の影で投影が消えてしまい難しかった」、滝澤果奈さん(20)は「シャッターがボコボコだったので描くのが大変だった」とそれぞれ苦労を語った。これまで大きな絵を描いたことが無かったという石川七海さん(20)は「技術も腕力も必要だと実感した。今後は体力を付けていきたい」と述べた。

野田講師は「会場が華やいだと思う」と話していた。

完成したシャッターアート=同

タジキスタンの文化と食を堪能 筑波学院大で記念コンサート

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歌手と奏者が自国の伝統音楽を聴衆に届けた(左からアクナザロワさん、1人おいてジュラエフさん、ホシモフさん)=つくば市吾妻、筑波学院大学

【橋立多美】中央アジアに位置するタジキスタン共和国の「文化の日記念コンサート」が7日、筑波学院大学(つくば市吾妻)で開催され、来日した同国の歌手と伝統弦楽器ドゥタール奏者の澄んだ音色に約100人の聴衆が聴き入った。駐日タジキスタン共和国大使館主催。同大学とつくば市国際交流協会が後援した。

今月5日、東京赤坂の区民センターでも同様のコンサートが開催された。さらに多くの人にタジキスタンの文化を広め、在日タジキスタン人と交流することを目的に同市での公演となった。

同国で活躍している男性歌手フィルダウス・ホシモフさんと、女性歌手マディナ・アクナザロワさんが自国の伝統音楽を歌いあげた。軽快なリズムを刻む打楽器をバックにした歌が多く、舞台に上がって踊る人も。中央アジアの舞踊を学んでいる日本女性グループ、グリスタンがタジク人の民族衣装で華麗な踊りを披露する場面もあって、会場はタジキスタン一色となった。

次いで伝統楽器ドゥタールの演奏家シロジディン・ジュラエフさんが登場。中央アジアで最も優れた演奏家として広く知られ、余韻の残る美しい音色に会場が静まり返った。ドゥタールは木製の洋ナシ形の胴と長い棹(さお)に2本の弦が張られた弦楽器で重さは2㎏弱。三味線に似た音色を響かせたり「さくらさくら」が演奏されるなど、巧みな技を披露した。

コンサート後は、学生食堂でタジキスタンの日常食のパンとサラダ、プロフ(ピラフ)が振る舞われた。プロフは米と野菜、羊肉を炊いたもの。紙皿に取り分けたパンやプロフに次々に手が伸びていた。

先月、つくば駅前のBiViつくばで開かれた茶話会「世界お茶のみ話」(同国際交流協会主催)に参加し、タジキスタンに興味を持ったという70代の男性は「ドゥタールの演奏が素晴らしかった。機会があればまた聴きたい」。60代の女性は「民族衣装に引かれました。温かな雰囲気のコンサートで来て良かった」と話した。

タジキスタンのパンを食べようと行列ができた=同

《留学生エッセー》10 同じ名字は結婚できない!

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ネパールのTシャツを着たプラカスさん

経営情報学部経営情報学科4年 ダカル オム プラカス

ネパール出身のダカル オム プラカスです。2000年に高校を卒業後、働きながら留学費用を貯めて13年に来日しました。高校の教科書で「日本は技術力が高い。日本人はまじめで一生懸命働く」と学び、ぜひ日本で勉強したいと思ったからです。来日後、2年間日本語学校で勉強しましたが、当時はほとんど日本語が出来ず、病気になった時など大変でした。でも今は日本の生活を楽しんでいます。

ネパールは北海道の1.8倍しかない小さな国ですが、文化、言語、祭りがたくさんあります。人口の約80%を占めるヒンズー教徒には現在も身分制度(カースト制度)があり、その違いにより文化や風習も大きく異なります。私が育った文化を基に、ネパールを紹介したいと思います。

■生まれた時間が名前に

日本人は結婚する時に相手の名字を気にしません。でもネパールでは同じ名字の男女は結婚できないので、知り合った時から名字を気にします。

ネパールの一般的なあいさつは、目上の人には両手を合わせて「ナマステ」「ナマスカル」と言います。友達とは右手で握手します。両親や祖父母に対して、男性は自分の頭を相手の足の上にのせてあいさつします。女性はこの様なあいさつを自分の夫にだけしかしません。

日本人は病院で赤ちゃんが生まれた時、両親が自分で名前を考えて付けます。ネパールでは赤ちゃんが生まれて11日目に名前を決めます。パンチャンカレンダーというカレンダーを見て、生まれた時間の文字を選んで名前にします。離乳食も生後6カ月目からと決まっています。

ネパールの葬儀は日本と大きく違います。死んだ人の体を川の近くに持って行って燃やし、爪など体の小さい部分(アッツ)だけ残し、それ以外の灰は川に流します。アッツは川の上流の霊的な場所に持って行き、そこから流します。葬儀の時、日本では黒服を着ますが、ネパールは決まっていません。両親が死んだ場合は、子供はその日から13日間、白い服を着ます。そして亡くなった人の子供たちが父親の写真が飾ってある部屋で寝起きし、ほかの家族と別に暮らします。毎日、川に行って体を清め、食事を全て自分で作って食べます。魚、肉、卵、などは食べるのを禁止されています。塩も11日まで食べられません。

日本語学校でスピーチコンテストに参加したプラカスさん

■私立小学校は英語で勉強

ネパールの学校は午前10時から午後4時までで、休みは金曜日半日と土曜日です。銀行、官公庁なども同じです。

小学校から私立と国立があります。私立はネパール語の授業以外は全科目英語で勉強し、学校の中では英語しか話せません。例外としてネパール語の先生とはネパール語で話すことができます。私立の生徒の中には、役場に出すネパール語の書類を提出できない人もいます。一方、国立の学校では英語の授業以外は全部ネパール語で勉強します。

ネパールの食事はカレー(炒めた野菜など)、ダール(豆のスープ)とライスを一緒に手で混ぜて食べるのが一般的です。最近はスプーンを使う人が増えていて、私もスプーンで食べます。

冷たい飲み物を好む日本人と違い、ネパールの人は夏でも暖かいものを飲みます。お茶のほかに水牛ミルクがよく飲まれています。

■祖国に貢献したい

日本に住んで「日本は技術力が高く、日本人は一生懸命に働く」ことを実感しました。まずは日本で就職したいと思っています。ネパールに帰っても、日本で勉強した技術を生かす仕事が今のネパールにはないからです。でも将来は、日本で勉強したことをもっと深く身につけてネパールに戻り、ネパールの発展に貢献したいと思っています。

新入生、スクエアダンスで親交深める 筑波学院大

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はにかみながらダンスをする新入生=つくば市吾妻の筑波学院大学体育館

【谷島英里子】筑波学院大学(つくば市吾妻)で6日、新入生向けのオリエンテーションが開かれ、4組8人で軽快な音楽にのせて踊るスクエアダンスで親交を深めた。

新入生同士が積極的に交流し親睦を深めてもらおうと4年前から開催している。日本スクエアダンス協会と筑波スクエアダンスクラブが指導した。

軽快なウエスタン音楽にのせて踊る米国発祥のフォークダンスの一つ。4組のカップルが正方形を作り、指揮者(コーラー)の指示に従って一斉に手や足の動きを変える。

新入生たちはグループに分かれてカップルになり、手をつなぎながらお辞儀をしたり、横並びで歩いたりとダンスを楽しんだ。

参加したモンゴル出身の留学生、ミャガマル・ダワーさん(18)は「初めての経験だったので少し難しかったけれど、皆と仲良くできたことがうれしく、楽しかった」と話していた。

スクエアダンスで親交を深める新入生たち=同

「自立した考えや意見発信を」 筑波学院大で入学式

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入学式で宣誓する新入生代表の鈴木琉菜さん(中央)=つくば市吾妻の筑波学院大学

【崎山勝功】筑波学院大学(つくば市吾妻)の2018年度入学式が5日行われ、新入生ら計232人が新生活の第一歩をスタートさせた。大島慎子学長は「グローバル化した社会では世界に通じるコミュニケーション能力が必要になる」などとして「自立した考えや意見を発信してほしい」と呼び掛けた。

入学式で大島学長は「皆さんは高校時代は生徒と呼ばれていましたが、本日からは学生と呼ばれます。学生はより積極的に『学修』に取り組むという意味がありますから、皆さんは漫然と授業を受けるのではなく、目的意識を持って大学生活を過ごしていただきたい」などと式辞を述べた。

新入生代表として宣誓した鈴木琉菜さん(18)=かすみがうら市出身=は「互いに競い合い、助け合いながら成長していきたい」と、学業に励むことを誓った。

式典後、新入生たちは中庭で集合写真を撮り、クラスに分かれて懇親会を行った。

英語の専門学校を卒業後、同大に3年生として編入学した山口祐希さん(20)は「2年間英語を勉強して、ほかのことも勉強してから就職したいと思った。将来的には広告関係の仕事をしたい」と夢を語った。

ベトナムからの留学生、ファン・ティ・ミィリンさん(23)は「大学を卒業したら日本で就職したい。将来は自分のホテルやレストランをベトナムで開業したい」と、起業への意欲を見せた。

大学の中庭で教職員らと集合写真を撮影する新入生たち=同

《学生インタビュー》8 就活経験、映画に生かす

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自らの就活体験も反映させた映画作品で「第5回 つくっぺ」観客賞を受賞した渡辺夢さん

経営情報学部経営情報学科(2018年卒業)渡辺 夢さん

来年卒業予定の大学生を対象にした会社説明会が3月解禁され、就活シーズンも本番を迎えた。街ゆくスーツ姿の学生たちは何を思うのか。2月に開かれた「第5回つくばショートムービーコンペティション つくっぺ」で、就活に追い詰められた大学生を主人公にした短編映画「シュウカツセイ」で観客賞を受賞した渡辺夢さん(22)に、作品の狙いや自身の就活についての思いを聞いた。

 

―受賞時は筑波学院大学4年生でした。

はい。映画の構想を練り始めたのは4年生になってから。ちょうど自分の就活に重なっていました。就活しながら就活のシナリオを書くのは、奇妙な感じでもありました。

―なぜ就活をテーマにしたのですか。

学生最後の作品なので、学生に1番関わりの深いテーマにしたいと思いました。学生生活最後の総仕上げが就活と思い、取り上げました。

―映画では主人公が怪しい求人への応募をきっかけに、非現実的な世界に飲み込まれていきます。就活は学生にとって得体の知れない世界ですか。

そう見えました。自分を取り繕わなければならなかったり、周りと競争したり。私自身も思うように就活が進んだわけではなく、愚痴を吐き出すようにシナリオを書いたところもあります。幸い無事に就職が決まってよかったですが。

―ところどころぐっとリアリティを感じるシーンがありました。自分の実体験ですか。

はい。企業面接や合同説明会で埋まっていくスケジュールや周りの友人がどんどん内定をもらうことへの焦りなどは、自分の体験を取り入れています。さらにインターネットで見た就活生の悩みを相談するサイトには、親や先生など周りからのプレッシャーに苦しみ、就活が上手くいかない悩みが溢れていました。そのような声も反映させています。

―結末は考えさせられました。

主人公にとっては幸せ、でも観客からすると幸せか不幸か微妙というあいまいなところを目指しました。ハッピーエンドの方が好まれると思いましたが、私自身は暗い話のほうが好き。とはいえ、真っ暗では救いがないので、先生の助言もあり、少し白を入れました。

「つくっぺ」でノミネートされた他の作品は楽しい、明るい作品が多かったので、観客賞に選ばれたことは驚きました。起承転結があって分かりやすさを心がけたことが評価されたと思いますが、ハッピーエンドでなくても受賞できたことは、励みになりました。

―映画の撮影で得たものは。

映像作品は1人では作れません。素材撮りや編集する人、演じてくれるキャストが集まって一つのコンテンツを作るので、人と人のつながりが大事であることを改めて認識しました。あとは独りよがりでシナリオを書いても偏ってしまいます。先生や後輩からもらったアドバイスはとても参考になりました。コミュニケーションの大切さを学んだことは、就活でも役立ちました。

―今就活している人にアドバイスはありますか。

就活に追い詰められる学生の映画を撮って何ですが、周りからのプレッシャーに焦ってもよいことはありません。もし就活の過程でちょっと心が折れてしまったら、少し離れて楽しいことをしてリフレッシュしてほしい。自分に合うところがきっと見つかると希望を持って臨んでほしいです。

(インタビュアー:大志万容子)

渡辺さんの受賞作品はこちら

「霞ケ浦に外国人観光客呼び込みたい」留学生が真剣に考えた その答えは―

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乗船客を乗せてカヌーを操船するハシータさん㊧

【橋立多美】インド洋に浮かぶ島、スリランカ生まれのリヤナアラッチゲ ハシタ ガラシャーン サマラヴィクラマさん(26)は、筑波学院大学(つくば市吾妻)に在籍する留学生。名前が長いのはスリランカでは常識で自称「ハシータ」。ほりの深い顔だちで笑顔が優しい。来春卒業後は、日本製の車や母国の紅茶などを交易する会社を設立したいと学業に励んでいる。

同大学は、学外活動を通して社会に貢献する意欲を育むOCP(オフ・キャンパス・プログラム)を実践している。2年生のハシータさんは霞ケ浦の玄関口にあるヨットハーバー、ラクスマリーナ(土浦市川口)で、年4回開催されている「誰でも楽しもう霞ケ浦」の運営に関わった。年齢や経験、障害の有無を問わず水上体験ができる催しで、セイラビリティー土浦(代表・秋元昭臣ラクスマリーナ専務)が主催している。

カヌーやヨット、ゴムボートなどのマリンスポーツの操船を覚えてから会場の設営、乗船の介添えなどを行った。乗船客とはゼスチャーを交えて交流し、出会った人からの「ありがとう」は今も忘れられないという。

OCP活動は、3年生になると地域への貢献を意識した企画立案と実現に取り組む。翌年ハシータさんは霞ケ浦のマリンスポーツに外国人参加者を増やすため、「誰でも楽しもう霞ケ浦」の一環として「外国人を対象としたバリアフリーヨット活動」を企画。年4回(5月の子どもの日、7月の海の日、8月の土浦キララ祭り、10月の体育の日)のイベントに毎回外国人20人の参加を目標にした。

いつもイベントの1週間前にSNSで友人ら1600人に参加を呼びかけた。このうち土浦近辺に住んでいる外国人は約80人で閲覧者160人が「いいね!」ボタンを押してくれた。しかし8月のイベントまで参加者はいなかった。最後の10月は目標に到達したいと、アルバイト先のコンビニにポスターを貼ったり声掛けをして手応えがあったが、悪天候でこの日も外国人参加者はゼロ。「ショックだった」と振り返る。

ハシータさんは外国人ゼロの理由を考えてみた。忙しい、興味がないといった返答もあったが、多かったのが「安全じゃない」と「アクセスが悪い」だった。

ラクスマリーナでは、乗船者はライフジャケットの着用と保険加入が必須で、複数のスタッフが常時監視している。「安全面の情報をきちんと伝えるべきだった。広報の難しさを実感しました」と話す。「アクセスが悪い」については「歩いて案内できる良い場所」と捉える。JR土浦駅から徒歩15分の道すがら土浦のまちを案内できると柔軟な考えだ。

ハシータさんが意外に感じたのは日本の友人の「霞ケ浦の水は汚いから近づきたくない」だった。1970年代のひどい悪臭を伴うアオコ発生が、地元に霞ケ浦イコール汚いのイメージを根付かせた。現在は水質が改善している。ハシータさんは「霞ケ浦はマリンスポーツを身近に楽しめる好適地。(水質は)気にならない」と話した。

昨年の痛い経験にめげず、ハシータさんは5月5日の子どもの日に「外国人を対象としたバリアフリーヨット活動」を開催する。目標は30人。外国人の視点に立ち、地域のアミューズメント施設の広報に知恵を絞っている。

ラクスマリーナでOCP活動をするハシータさん(左端)

※来日後の暮らしをつづったハシータさんのエッセーが、17日付けで筑波学院大学の留学生エッセー9に掲載されています。

《留学生エッセー》9 スキル磨いて起業家に

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入学式の時に満開の桜花の下で=つくば市吾妻

経営情報学部経営情報学科3年
リヤナアラッチゲ ハシタ ガラシャーン サマラヴィクラマ

5年前、最愛の母を亡くして無気力になっていた私を心配した叔父に旅行に誘われて、スリランカから日本に来ました。叔父は母の弟で、筑波大学留学生センターで日本語の指導を受けた後、筑波大学で民俗学を学んで通訳になりました。叔父にキャンパスを案内されながら、中学生の頃から考えていた日本とスリランカを結ぶ貿易会社設立を思い出しました。自分も叔父のように日本語を習得して大学に進み、貿易会社を起業したいと強く思い、帰国せずに筑波学院大学国際別科に入学しました。

ゴルフ場の草刈りやレストランの洗い場などでアルバイトをしましたが、話す人のいない辛さと寂しさから何度も「帰りたい」と思いました。気弱だった私を成長させてくれたのは、国際別科担当で経営情報学科准教授の金久保紀子先生でした。亡き母は幼稚園の先生で「子どもはみんな自分の子」と等しく園児を可愛がりました。その母に似た金久保先生に出会ったことで落ち着きを取り戻し、日本に馴れることができました。

■地域や弱者のために活動

2015年春、筑波学院大学に入学。ITを活用するプロを目指す「情報デザイン」コースをメーンに、経営学や流通など起業に必要な知識を取得できる科目を履修しています。勉強とアルバイトで忙しい毎日ですが充実しています。17年に結婚したスリランカ人の妻は、私の夢が実現するよう応援してくれます。

1歳年上の妻と挙式=スリランカの実家

筑波学院大学には学生が地域社会に貢献する科目があり、霞ケ浦にあるヨットハーバー・ラクスマリーナで高齢者や障害を持った人もマリンスポーツを楽しむイベントを体験しました。「できるだけ手助けを」と、高齢者施設に通う母を見ていたことでボランティアに興味があり、乗船の介助をしたりして心を通わせることができました。スリランカは17年5月に発生した豪雨による水害で多くの人が財産や家を失いました。日本で不要になった物を船便で送る「桜スリランカ支援団体」のボランティア活動にも参加しました。

■両国に有益な貿易を

卒業後は日本の貿易会社に2年程勤めて、経営現場の知識を得るつもりです。そして日本とスリランカ両国に役立つ貿易会社を日本で設立する計画です。輸出するのはスリランカで最も人気のある日本車と電気製品、農業や建設機械。輸入するのは食品や紅茶、薬用ハーブ、宝石や美術品などを考えています。

デニムの幅広い魅力、動画で伝える 筑波学院大 関根彩さんが優秀賞

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「受賞は大きな自信につながった」と話す関根彩さん=つくば市吾妻の筑波学院大学

【大志万容子】デニムの魅力を伝える動画やイラストなどの作品を全国から募集した「第1回備中備後デニムコンテスト」(備中備後ジャパンデニムプロジェクト主催)の動画部門でこのほど、筑波学院大学経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の関根彩さん(19)の作品が優秀賞に選ばれた。

作品タイトルは「デニムはジーンズだけじゃない!」。デニムでできたバッグやアクセサリー、スニーカーなどを身につけた学生が軽やかな音楽とともに登場、身の回りでデニム製品が親しまれていることを表現する。同プロジェクトからは「デニムのさまざまなアイテムをテンポよく動画化し、デニム活用の幅広さや魅力がたっぷり伝わる作品」と評された。

「デニムがテーマと聞いて真っ先に思い浮かんだのがズボン。だからあえてズボン以外の小物に焦点を当てたら面白いと思った」と関根さん。昨年末に同大構内や近くの公園で行った撮影では、デニム小物をあくまで主役にすえ、人物が目立ちすぎないよう工夫したところがポイントだという。

「初挑戦したコンテストで受賞できたのは大きな自信になった。今後もチャレンジしていきたい」と関根さんは意欲を見せる。

コンテストは、福山市などでつくる同プロジェクトが初めて主催。写真、動画、イラスト、ロゴ部門であわせて1055点の応募があり、1月に審査。10点が受賞した。

関根さんの受賞作品はこちら

「時代切り拓く使命感を」 筑波学院大で卒業式

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学長を前に、卒業生を代表して答辞を述べる経営情報学部経営情報学科4年の飯島直幸さん(筑波学院大学提供)

筑波学院大学(つくば市吾妻)で12日、卒業式があり、経営情報学部経営情報学科の87人と国際別科の留学生24人の計111人が同大を巣立った。大島慎子学長は「新しい時代を切り拓くエネルギーと使命感をもち、一回りも二回りも大きく成長してください」などと祝福の言葉を送った。

大島学長は「皆さんの日常は選択の連続。正しい選択には状況判断力が必要で、判断力を磨くには多様な経験が必要。常に好奇心と向上心をもって周囲を観察し、多くの人と交流し活動してほしい」と語り、「皆さんは、本学であふれる情報を選び、優先順位を付け、知識を応用する力を付けたので、自信をもって前に進んでください」などと激励した。

さらに現代のグローバル化時代に求められている人材について触れ「自分と異なる社会的背景を持つ世界の人々の優れた面を学び、率直に意見を交換してください。誰が正しいではなく、何が正しいかと考え、何が正義かという視点で判断してください」などと話した。

卒業生を代表して答辞を述べた飯島直幸さんは、学園祭実行委員会での体験や、地域の企業やNPOで働いた経験を振り返り「いつでも、どんなときでも、仲間と共に在ったかけがえのない時間だった。大学で学んだことを胸に社会人としての第一歩を踏み出したい」などと述べた。

式典の後、卒業アルバムの撮影や卒業祝賀パーティが行われ、卒業生らは別れを惜しんだ。

《留学生エッセー》8 にぎやかなべトナムのお正月が恋しい

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アルバイトをした魚店でマグロの解体を手伝ったテさん

経営情報学部経営情報学科3年生 ルン テ ティン

私はベトナムの首都ハノイの北西部フート省から来たルン テ ティンです。小さい頃から日本の漫画、アニメなどが好きで良く見ていたので、日本の文化に興味を持ちました。日本は世界の経済大国ですが、ベトナムの経済はまだまだです。私は経済をもっと勉強したいと思い日本に留学しました。

2013年に来日し、両親が銀行から借りてくれた留学費用を返すため、勉強しながらアルバイトにも励みました。今、大学の授業料や生活費は全部アルバイトで出しています。勉強とアルバイトで大変ですが、5年間で両親にお金を完済できてうれしかったです。

■家族総出で祝う

ところで私は来日してからお正月に帰ったのは1回だけです。毎回帰りたいのですが、費用がかかるので我慢しています。ベトナムのお正月はテットといって、日本のお正月とは違います。今回は、テットについて紹介します。

日本と異なりベトナムは旧暦でお正月を祝います。旧暦の12月22日から3週間近く会社、学校、商店が休みになり、街も人も新年を迎える準備で忙しいです。年末は市場も正月用品を売るのでにぎわっています。

各家庭では、家族全員で大掃除をしたり、買い物をしたり、正月料理を作ったりします。飼っている牛や豚を解体したり、正月用に育てた野菜を使ったりして料理をつくります。

仏壇には、祖先へのお供え物のマムグークア(5種類以上の果物)を準備します。北部では桃の花(ホアダオ)とバインチュン、南部は黄色い梅の花(ホアマイ)とバインテットが必ずあり、他には果物のムットがあります。バインチュン、バインテットは、どちらも豚肉の塊(かたまり)、米、多量のグリーンピースをつぶしたものをバナナの葉に似た葉で包み大鍋で12時間ゆでる正月料理です。ゆでている間、家族が鍋を囲んでお酒を飲んだり、おしゃべりをしたりするのがベトナムのテットの光景です。

ベトナムのお正月料理。中央右の四角い料理がバインチュン

またテットでは兄弟、いとこ、孫など家族みんなが集まって、親戚の家にもお祝いに行きます。子どもには健康や早く成長することを、お年寄りには健康、長命などを、大人には健康、冨、幸運などをそれぞれ祝います。ベトナムにもお年玉があり、赤や金色の専用の袋にお金を入れ、子どもだけではなくお年寄りにも渡します。

ベトナムのテットと比べると、日本のお正月は静かで、私には寂しく感じます。お店も通常通りに開いているので、お正月らしい雰囲気がありません。家族みんなでにぎやかに新年を祝うベトナムのテットが恋しいです。

■料理で日越のかけ橋に

テットでベトナムの正月料理についても紹介しましたが、実は私は料理を作ることも食べることも大好きです。今は居酒屋のキッチンで料理を作るアルバイトをしています。

大学卒業後は日本の飲食関係の会社に就職して会社経営を学びたいです。その後、ベトナムに戻り、飲食店を開いて、日本料理をベトナムに広めるのが私の夢です。

《学生インタビュー》7 人を引き込む職員の力に感銘 エキスポセンターで解説

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(左から)鈴木光介さん、松川優馬さん、中山優作さん=筑波学院大学のキャンパスにて

筑波学院大学には社会参加型の教育プログラムOCP(オフ・キャンパス・プログラム)があり、地域と連携しながら社会力豊かな人材の育成を図っている。情報システムコースの中山優作さん、ビジネスマネジメントコースの鈴木光介さんと松川優馬さんの3人は2年生の夏休みに7回ほど、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)の科学体験コーナー「おもしろサイエンスゾーン」で実験や解説を通して来場者に科学のおもしろさを伝える活動を行った。

経営情報学部経営情報学科3年
中山優作さん
鈴木光介さん
松川優馬さん
3人とも県立水海道二高出身

 

―3人は同じ高校の出身ですが筑波学院大学に進学した決め手は何ですか。

中山 進路について迷っていましたが、学校説明会で多様な進路が選択できると知り、良いと思いました。

鈴木 授業の一環で地域の人と連携を深められるのは他の大学では見られないと思いました。

松川 最初はコンピュータ関係の仕事に就きたいと思って入学しましたが、2年生の時に経営経済学をやりたいと思うようになりました。進路変更の選択肢が多いこの学校にして良かったです。

―OCPでつくばエキスポセンターを選んだ理由は。

中山 化学と物理が好きですが、卒業後は営業職に就きたいと思っています。お客さんに説明する訓練になると思いました。

鈴木 守谷の実家から電車通学なのでエキスポセンターは通いやすく接客の練習にもなると思いました。

松川 1年生の時のは、OCPでスーパーでの食育活動にかかわりましたが、コミュニケーションがうまく取れずに終わりました。今回コミュニケーション能力を深めたいと思い決めました。

―実際にやってみていかがでしたか。

鈴木 ぶっつけ本番でした。子どもにどうやって興味を持ってもらえるように説明すればよいのか不安でした。

松川 まず子どもと目線を同じにすることから始めました。

中山 動きのあるおもちゃに食いついてくる子どもに、もっと興味をもってもらえるよう手助け出来るのが良かったです。おとなも興味深く見てくれて子どもに接するのと違う面白さがありました。

物理や科学をベースにしたオモチャを説明する松川優馬さん=つくばエキスポセンター

―工夫したことがあれば教えて下さい。

中山 分からないことはエキスポセンターの職員に聞いて自分なりに勉強しました。話し方、身振り手振りなど見せ方を工夫しました。

鈴木 話し方一つ変えるだけで子どもの興味の現れ方が違います。おとなには原理を詳しく説明しましたが、子どもにはロマンある話し方を心がけました。子どもは見たものに興味を示すので、まず実験を見せてから説明するようにしました。相手の気持ちになることが大切だと学びました。

松川 職員に説明を聞いて、自分が理解した上で来場者に接しました。難しい言葉を使わず子どもに伝わりやすい言葉で説明することを心がけました。途中で興味がなくなってしまった子どもには実験をやらせてあげるなど工夫しました。

―印象的だったことは何ですか。

松川 自作のロボットを動かして子どもに見せていたスタッフに驚きました。こんなすごい教え方をする人と出会えたのもこの活動の良いところだと思いました。

中山 エキスポセンターの職員やボランティアとの関わり合いが楽しかったです。特に元営業職だった人の子どもとの接し方や人を引き込む力に感銘を受けました。

―この活動を通して良かったことは何ですか、またそれが将来にどう役立つと思いますか。

鈴木 子どもたちが実験に驚いて自分の説明をまじめに聞いてくれてうれしかったです。自分もアドリブが言えて言葉が次から次に出てきました。相手が大人でも子どもでも、その人の目線に立って考えることが大切だと思いました、将来に役立てたいです。

中山 もともと対人スキルがある方だと思いますが、この活動を通じてより磨かれたと思います。将来もっとの伸ばしていきたいと思います。

松川 子どもが説明を理解してくれ「ありがとう」と言ってもらえたことがうれしかった。この活動を通して表現力を伸ばしていきたいと思いました。将来は金融機関で働きたいので説明するスキルやコミュニケーション能力を伸ばしていきたいです。

(インタビュアー:鈴木萬里子)

 

 

最優秀賞は「執着」描く つくば短編映画祭

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中村義洋監督㊨からグランプリの賞を受ける小川貴之さん㊧

【鈴木宏子】つくば短編映画祭「第5回つくばショートムービーコンペティション つくっぺ」の最終審査が24日、つくば市吾妻、筑波学院大学で催された。応募総数122作品の中から11作品が上映され、映画監督を目指す東京・杉並区の小川貴之さん(39)の「つれない男」がグランプリに輝いた。

つくばからの文化の発信と才能の発掘を目指し、市、筑波学院大、つくば文化振興財団が共催している。

昨年9月から作品を募集し、北海道から九州までの高校1年生から70歳まで計122本の応募があった。「奇跡のリンゴ」などで知られる中村義洋監督が特別審査員を務める。

「つれない男」は、妻に内緒で釣りに行き、ただひたすら釣る男を描いた奇妙な作品。「一つのことに執着を持ち周りが見えなくなる主人公を描いた。初めて栄誉ある賞をいただきうれしい」と小川さん。中村義洋監督は「力があって的確、役者もよかった」などと評した。

ほかに、会場となった同大経営情報学部メディアデザインコース4年、渡辺夢さん(22)の「シュウカツセイ」が観客賞を受賞した。内定が決まらない大学生が、怪しい求人に応募したのをきっかけにキツネのお面をかぶった面接官の面接を受けることになる姿を描いた。渡辺さんは「選んでいただいてびっくりした」と話した。

審査員を務めた五十嵐立青つくば市長は「つくばの文化と芸術のレベルをアップさせるのにとてもプラスになっている」と話し、同大の大島慎子学長は「技術的にも内容も機知に富んで、年々向上している。違う機会に街で上映してつくばの活性化のお役に立てれば」と語っていた。

最終審査ノミネートされた11作品の制作者と審査員ら

《留学生エッセー》7 日本で暮らした5年間 一生変えるほどの経験

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県国際交流協会の親善大使のツアーでひたち海浜公園を訪れたコウさん

経営情報学部経営情報学科3年生
コウ レツジュン(向 列順)

私は中国・湖南省出身のコウ・レツジュン(向列順)です。日本に来て5年目になります。この5年間で、来日するまでは想像もできなかった、自分の一生を変えるほどの楽しいことや苦しいことを経験しました。

■辛さで来日を実感

来日した最初の日のことを今でも鮮明に覚えています。友達と5人で来日しました。山のような荷物と、不安はあるけれどもワクワクした気持ちで、空港に迎えに来てくれる水戸の日本語学校の先生を探していました。水戸に行く車の中で先生は一生懸命話しかけてくれましたが、私達は日本語が話せず黙ったままでした。

アパートに着いて荷物を整理しました。体は日本にあるのに心はまだ飛行機に乗っているようで、どうやって落ち着かせて良いか分かりませんでした。

その後、先生と食事に行きました。私たちは注文することが出来ないので先生と同じ物を選びました。量は多いし、サラダなど生ものは食べ慣れていません。日本ではご飯を残してはいけないと聞いていたので、我慢して食べたのですが本当に辛い経験でした。でもこの辛さこそ日本に来たことだと実感しました。

■アニメで日本語勉強

5年間で一番感謝したいのは、一緒に日本に来た友達です。留学生は言葉が通じず食べ物も合わないなど、日本の生活習慣に慣れなくて心の病気になりやすいと聞きます。でも私は友達と一緒だったのであまりつらくはありませんでした。

共に来日した仲間と遊びに行った大洗海岸。仲間と一緒だったので留学生活もあまり辛くなかった

けれど何事も一利一害です。私は日本語学校での2年間、ずっと友達と中国語で話していました。そのため日本語の文章は読めるけれど全然話せるようになりませんでした。

言葉に自信を持てるようになったのは日本語学校から筑波学院大学に入学した1年生の夏休みです。アニメを見て日本語を勉強する方法が良いと聞いていたので、私も試してみました。最初は字幕を見てしまっていましたが、そのアニメの160話くらいから字幕がなくなり、字幕なしで見るしかなくなっていました。それで日本語を聞く力が格段に良くなったと思います。

それ以来私は簡単なアニメを探し、1度目は中国語字幕を見る、2度目は日本語字幕で見て分からない単語は辞書で調べる、3度目以降は字幕なしで見て聞く力を鍛えました。日本語能力はだいぶ上達したと思います。

留学生にとって言葉は一番基礎的なものです。3年生の後期にたくさんの授業の単位を落とした私は深くそう思います。2年生で専攻したメディアデザインコースは課題が多く難しいため、留学生は私一人でした。メディアデザインは様々なソフトウェアを使います。それらのソフトは辞書に載ってないカタカナ用語が多く意味が分かりませんでした。さらにソフトをうまく扱うには美術のセンスや創造力も必要となるため、授業についていけませんでした。今は中国のネット授業を見て勉強しているので、卒業までには追いつけると思います。

■日本はチャンスが多い

苦しいことはありましたが、留学を後悔していません。学院大の4年間、県国際交流協会の親善大使として自衛隊員と一緒に防災訓練をしたり、中学生に中国文化を紹介したり、バスツアーで寺院や水族館を観光しました。つくばマラソンでボランティアをしたり、知的障がい児の世話を体験しました。筑波学院大学などが主催した国際的なプログラミング対抗コンテストで学生スタッフとして活動しました。

私は日本の暮らしやすい環境、特に田舎が好きです。春にはどこでも桜が咲き、夏はヤマモモが赤くなり、秋は栗の実がなり、冬には梅の花がほころびます。中国の田舎に比べると空気も良いし、交通も買い物もとても便利です。

卒業後も日本で就職したいと思っています。日本はチャンスが多いと思うからです。中国は近年著しく成長しています。日本にいる中国人留学生として、有意義なことをして、有意義な人間になりたいと思います。

《留学生エッセー》6 こんなに違う、日本とベトナム

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「日本とベトナムの生活には多くの違いがある」というナムさん

経営情報学部経営情報学科3年生
グェン グック ナム

ベトナムから来たナムと申します。故郷はフンイェン省というところです。2013年4月に来日し、現在、筑波学院大学の3年生です。

初めて日本に来た時は、日本語はもちろん、日本の生活についても分からないことが多くて困りました。日本とベトナムは、同じアジアの国ですが、生活習慣や文化についてはたくさんの違いがあります。

日本の生活は、便利で、親切な人が多く、おいしい料理がたくさんあります。その一方で、物価が高く、生活費がかかります。今回は、私が気がついた日本とベトナムの違いを紹介します。

■ベトナムはコーヒー50円

日本では牛丼屋や回転寿司店で食べると1人500円ぐらいかかりますが、ベトナムではカジュアルな店では150円から食事ができます。またベトナムには喫茶店が多くあり50円ぐらいでコーヒーが飲めますが、日本の喫茶店ではそんなに安い値段で飲むことはできません。日本は喫茶店の代わりに自動販売機がたくさんあり、多くの人が利用しています。

■日本の大学生はよくバイトをする

ベトナムの大学生はあまりアルバイトをしません。する場合も家庭教師などに限られます。一方、日本の大学生はよくバイトをします。また業種も家庭教師だけでなく飲食店などでも働いています。私も日本では生活費をまかなうために週4回、回転寿司店でバイトをしています。バイトのメリットは社会経験をつめることです。私もバイトを通じて成長しました。一方、デメリットは勉強時間が少なくなってしまうことです。試験のときはとくに大変なのが悩みです。

■自転車は右?左?

日本の交通は左側通行ですが、ベトナムでは右側通行です、最初に日本で自転車に乗った時は、どちら側へ行くか迷いました。日本では電車を使っている人が多く、さらに日本の電車の時間はいつも正確です。一方、ベトナムでは電車がないので、ほとんどの人が移動には車やバイクを使っています。しかし大きい車とバイクが一緒に走るので、バイクが巻き込まれるといった交通事故もよく起きています。

ベトナムは日本と違って右側通行。道路には大きい車とバイクが混在するので交通事故も多い(イメージ写真)

■入学式は9月

日本の教育制度は小学校6年、中学校3年、高等学校3年、大学4年ですが、ベトナムでは小学校5年、中学校4年、高等学校3年、大学4年と少し違います。また日本の入学式は4月、卒業式は3月ですが、ベトナムでは9月に入学式(建国の父・ホーチミンが独立宣言をした9月2日の直後)、6月に卒業式を行います。

■日本の家族関係は冷たい?

ベトナム人は家族の絆が強いです。日本人からは強すぎるようにみえるかもしれません。20歳になったら親元を離れますが、休日のたびに実家に帰ります。結婚したら親と一緒に住むか、近くに住んでしょっちゅう様子を見に行きます。年をとった親も孫の世話をするので、寂しくありません。

それに比べると、日本人の家族の関係は冷たいように見えます。アルバイト先で一緒だったあるおばあさんは一人暮らしでしたが、子どもや孫はあまり来ないと話していました。私はかわいそうに思いました。ベトナムは老人ホームも高いので、家族で助け合い、親の面倒をみるという考えが一般的です。

国によって文化や人の考え方は違います。私は大学の研究テーマで、最近ベトナム人留学生の犯罪が増えているという問題を取り上げています。せっかく勉強しに日本に来たのに、社会になじめず、バイトばかりで勉強にもついていけなくなり、大学を中退して犯罪に走ってしまうのです。

私は将来日本でベトナム人留学生や実習生をサポートする仕事につきたいです。彼らに日本とベトナムの生活習慣や文化の違いを教え、悩みの相談にのることで、日本で勉強や仕事がスムーズにできるように支えたいです。