土曜日, 3月 30, 2024
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地元企業の人材確保へ NPO設立し留学生やUターン学生の就職支援

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21日開かれたタウン・アクティビティ・コモンズのNPO設立総会=つくば市吾妻、筑波学院大学

【鈴木宏子】少子高齢化が進み、地方の中小企業で人材不足への懸念が深刻になる中、筑波学院大学(つくば市吾妻)と県内企業、就職支援をするキャリアカウンセラーなどが連携して、県内企業の人材確保に取り組むNPO法人の設立準備を進めている。

NPO「タウン・アクティビティ・コモンズ(TAC)」(土浦市)で、東南アジアからの留学生を対象に、大学で学びながら県内企業で就労体験する機会を作ったり、県出身の学生に県内企業にUターン就職するための就職体験プログラムを提供したり、地元で活躍する意識を育てるなどの事業を計画している。

筑波大学(つくば市天王台)職員として長年、学生の就職支援に取り組んできたキャリアカウンセラーの久保田優さんが理事長、筑波学院大の大島慎子学長が副理事長を務める予定だ。

久保田さんが長年築いてきた人脈を生かして、シンガポール、マレーシア、インドネシアなど東南アジアの大学生を対象に、県内企業と共に現地で留学説明会などを開催する計画だ。留学生には奨学金を得ながら筑波学院大で学び、県内企業で半年から1年間インターンシップを体験してもらった上で、県内企業への就職を支援する。

日本人学生は、都内などの大学で学ぶ県出身者を対象に、県内にUターン就職してもらうためのインターンシッププログラムを提供する方針だ。ほかに学生のキャリア形成のための授業プログラムを開講したり、企業の人事担当者向けにセミナーを開催したり、高校生や高校教員向けにキャリア形成の学習支援などを企画している。

21日、筑波学院大学で同NPOの設立総会が開かれ、今後の事業計画などを決めた。秋には設立の見込み。

久保田さんは「大学と連携して地域で活躍できる人材を育て、地域企業に定着を図りたい」と話し、大島学長は「留学生はここ最近、日本で就職したいという意向に変わっており、教育方法も変化している。県内に定着できるようになれば」と語っている。

筑波学院大生が街をデザイン 涼やかなタペストリー展

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滝澤果奈さん作「そよ風」=つくばクレオスクエアMOG1階「プラザ・パフォーマンス・ギャラリー」

【谷島英里子】つくば駅前のつくばクレオスクエアMOG1階にある「プラザ・パフォーマンス・ギャラリー」で、筑波学院大学とつくば都市交通センターが主催する「空間デザインコンペティション」のタペストリー展が開かれている。夏の暑さを忘れさせる「涼しさ」がテーマで、市民投票で選ばれた優秀賞2作品が壁面を飾っている。

同大学はグラフィックデザイン制作、映像コンテンツ制作などクリエイティブな自己表現力を高めるデザイン教育の一環として、2015年からデザインコンペを行っている。コンペはパネル展示20作品から一般市民が投票。票数は全体で160票あり、メディアデザインコース3年藤崎栞夏(かんな)さんの「ナイトサファリ」、同年滝澤果奈さんの「そよ風」が優秀賞に決まり、タペストリーとなって展示された。

ナイトサファリはジャングルの熱帯夜をイメージして2頭のヒョウをピンクと青で描き迫力をつけた。そよ風は窓から入るそよ風を再現し、夏は木々の緑、花のピンクや黄色を取り入れシンプルに仕上げたという。

プラザ・パフォーマンス・ギャラリーの吹き抜け空間には、テーブルといすが設置され、ゆっくりと鑑賞することができる。9月7日まで。

コンペを担当した同大学経営情報学部ビジネスデザイン学科、准教授の髙嶋啓さんは「学生は作品が人の目や手に触れるとステップアップにつながる。多くの人に見ていただけたら」と話していた。

藤崎栞夏(かんな)さん作「ナイトサファリ」=同(筑波学院大提供)

筑波学院大とサンスイグループが協定 連携して教育・人材育成へ

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包括連携協定を締結した筑波学院大学の大島愼子学長㊨とサンスイグループの東郷治久代表=つくば市吾妻

【橋立多美】筑波学院大学(つくば市吾妻、大島愼子学長)と、ホテルや日本語学校を経営するサンスイグループ(同市小野崎、東郷治久代表)が3日、連携して教育や人材育成に取り組む包括連携協定を締結した。同大で調印式が催され、大島学長と東郷代表が協定書に調印した。

サンスイグループが今春、市内に日本語学校「日本つくば国際語学院」を開校し、留学生に日本語教育を開始したことがきっかけ。

大島学長は「国際語学院と本学国際別科の留学生同士の交流や交流イベント、カリキュラムについて共同開発も検討している」と述べた。同大には、進学や就職を目指す留学生が学ぶ国際別科がある。また、文科省の方針に沿ったプログラムで日本語教員を養成している。

東郷代表は「10カ国から来日した国際語学院第1期生たちの多くは自国で4年制大学を卒業した成績優秀な生徒たちで、多くが2年後は大学進学を希望している。連携協定は彼らが新しい道を模索する一歩になる」とした上で「留学生は今後も増加すると予想され、学院大で養成された日本語教員を紹介してもらうことも視野に入れている」と語った。

同大は、つくば市をキャンパスにした社会力育成プログラム(OCP)を実践している。ホテルや料亭、レジャー施設「つくばわんわんランド」など、多角的に事業を展開している同グループと連携したことで、OCP活動を拡大し、長期のインターンシップの可能性を検討したいとしている。

また、同グループの料亭「つくば山水亭」が、同大で後期に開講する講座「ホスピタリティ実務」に協力する。料亭のおもてなしを教えるという。

夏休みは高校生に開放 集中できる!筑波学院大図書館

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広々とした筑波学院大学附属図書館2階の閲覧コーナー=つくば市吾妻

【橋立多美】つくば駅から徒歩7分の筑波学院大学(つくば市吾妻)が、夏休み期間中の8月末まで、高校生に附属図書館を開放している。地域に根差した大学として、自主学習や受験勉強に役立ててほしいとの配慮からだ。

1、2階に238席ある閲覧席で勉強できる。予約不要で、入館時に入館票に必要事項を記載する。館内には約7万5000冊の図書やDVDなどの視聴覚資料がある。高校生に貸し出しは行わないが館内で閲覧できる。昼食は学食を利用でき、図書館受付でサービス券をもらうと同大生と同じ価格(ランチ各種450円など)で食事できる。お弁当持参の場合、本館1階学生ラウンジで食事をとることが可能だ。

市内中心部から自転車で来た土浦一高3年の男子生徒は「静かで勉強に集中できる。夏休み中は利用したい」と話した。

同館を利用できる日時は次の通り。▽1~3日=午前9時~午後6時▽4日=午前9時~午後3時▽6~9日=午前9時~午後6時▽10日=午前9時~午後5時▽20日~24日、27日~31日=午前9時~午後5時。日曜とお盆など(11~19日)は休館。問い合わせは同大附属図書館(電話029・858・4820)

筑波学院大学附属図書館

つくば、土浦市の公共図書館でも学習スペースが用意されている。

【つくば市立中央図書館】書庫の並ぶ1階窓側に32席の閲覧席があり、混雑緩和のため午前と午後、入れ替え制で利用できる。利用日当日、中央カウンターで申し込む。また図書館2階の集会室を学習室(30席)として開放している。自由に入退室でき、申込不要▽学習室の利用は休館日を除く午前9時~午後5時、8月31日まで▽同図書館の開館時間は午前9時半~午後7時、月曜休館。つくば市吾妻2丁目。問い合わせは電話029・856・4311。

【土浦市立図書館】4階まなびのフロアに学習室(95席)がある。同室入り口の座席利用受付システム端末で利用申請が必要。学習室の他にも各階に多くの閲覧席が設置され、目的に応じて利用できる▽開館時間は平日は午前10時~午後8時、土日祝日は午前10時~午後6時、月曜休館。土浦市大和町1丁目。問い合わせは電話029・823・4646。

【ひと】日本語教師目指す70歳の大学3年生 目標は留学生支援

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真剣な表情で授業を受ける井出尾司さん=つくば市吾妻、筑波学院大学

【橋立多美】「留学生は自分の鏡」と話す人がいる。筑波学院大学経営情報学部3年の井手尾司さん(70)だ。食品などの表示機器メーカー(本社東京都板橋区)に40年勤務し、営業成績が認められて常務取締役に上り詰めた。3年前の2016年5月に退社したが、会社の了解を得て同年春に同大に入学を果たし、会社に在籍したまま大学生となった。

退職して一休みすることなく大学生になったのは、「大学に入り直して日本語を勉強し、日本語教師になって社会に恩返しをしよう」の一念だった。住まいは職住近接の板橋から大学のあるつくばに移した。ゴルフが趣味で茨城を度々訪れ、つくばはTX開業で都心にも近い。第二の人生のステージをつくばにしたことに迷いはなかった。

意欲的に生き方を選びとり、順風満帆だった井出尾さんは入学間もなく気力を失いかけた。大学との連絡はメールでスマホ使用が当たり前だったからだ。仕事で全国を飛び回ったが、取引先とのアポ取りや切符の手配まで全て部下がやり、井出尾さんはスマホのメール機能を使えなかった。「役職気分をぬぐえず、使いこなせないスマホに戸惑って孤立感を味わい、サクサクとスマホを使う孫世代とのキャップに悩んだ」という。

ある時、学友が「簡単だよ」とメールを設定して使い方を指南してくれた。この日を境に悩みは解消され、「KVA祭」(学園祭)に協力しようと地元商店に広告費のお願いに出かけた。学生は一度断られたら諦めるが、長年培った営業力を発揮して快諾を得た。その実績が評価され、実行委イベント係になって学生たちに溶け込んだ。

同大学の日本語教員養成プログラムは文化庁の方針に沿った428時間の必修授業。3年生の現在は、国際別科の金久保紀子教授が担当するコミュニティカレッジ講座で実践的な指導を学んでいる。今春はインドネシアのジョグジャカルタ第一高等学校で日本語の授業を行い、経験を積んだ。同校で会った生徒たちは自国をなんとかしたいという熱意にあふれ、授業中にスマホをいじる姿は皆無だった。「インドネシアでの研修で心を洗われた」と井出尾さんは回想する。

金久保紀子教授は「日本語を母語としない家族が日本で健やかに過ごすためには日本語の力が必要で、海外から職を求めてやってくる人は今後も増える見通し。そのため、日本語の学習を支援する人材の確保はどこでも重要な課題。日本語を長く使っているから教えられる訳ではなく、意欲的に日本語教育に取り組む井出尾さんのようなシニアにどんどん挑戦していただきたい」。

同大国際別科では約200人の留学生が日本語を学んでいる。井出尾さんは彼らとの付き合いが多くなった。そして多くの留学生が日本に在住して「母国との橋渡し役になりたい」と考えていることが分かった。

「晴れて日本語教師になったら、日本で働く彼らを応援するビジネス日本語の教室を持ちたい。孤立感を味わった僕にとって留学生は自分を写す鏡で、苦しさが分かると思っている。だから力になりたい」。営業畑一筋だった井出尾さんが導きだした進むべき道だ。

キャンパス内で最も好きな場所だという体育館前の木陰に立つ=同

生演奏でランチ楽しむ 筑波学院大 仏料理店

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演奏中の3人。食べるのも忘れて聴き入る来場者=筑波学院大学内カフェ・ド・グルマン

【鈴木萬里子】筑波学院大学(つくば市吾妻)の学生食堂を運営するフランス料理店「カフェ・ド・グルマン」で13日、食事代だけで楽しめるランチタイム・コンサートが開かれた。

同店は一般客も利用できる。コンサート開催を知った市民が詰めかけ、正午と1時の2ステージとも客席60席が満席となった。来場者は美しい音色とおいしい料理に酔いしれた。

出演は、地元出身の演奏家3人が今年結成したトリオ「アンサンブル・リオ」。ギタリストの稗田隼人さん(26)を中心に、バイオリンとビオラ奏者の高辻瑤子さん(22)、フルート奏者の森千織さん(22)で構成されている。

演奏はロッシーニ作曲オペラ「セビリアの理髪師」から始まった。オペラ用の楽曲を稗田さんがギター・バイオリン、フルート用に編曲した。2曲目は稗田さんのオリジナル曲「旅」で、サンバの軽快なリズムと旋律が心地よい曲。稗田さんは「旅に出たくなる曲をと思い作曲した」と話した。2ステージで計11曲を演奏し、会場から盛んな拍手が送られた。

同市の40代の女性2人は「感動した。食事を忘れて聴き入ってしまった」「ぜいたくな時間を過ごせた」と話した。高校2年の孫を連れた70代の女性は「トリオに合わせた編曲が良い。オリジナルの曲が多いのも珍しい。ギター、バイオリン、フルートの組み合わせは珍しいが上手くいっていると思う」と話していた。

稗田さんは「食事を取りながら音楽を聴くのはぜいたくな時間だと思う。こういう時間を提供することを続けていきたい」と話した。森さんは「いつもは舞台での演奏だが、今回は楽しい雰囲気で演奏できて良かった」と話していた。

オーナーシェフの内田十九二さんは「プロの演奏は初めて。退出自由で気楽に聞いてほしいと企画した。つくばの中心地は寂しくなる一方だが、楽しい企画が増えて人が集う街になってほしい」と話していた。

演奏が終わって。左から森千織さん、稗田隼人さん、高辻瑤子さんの3人=同

インターンシップの実例 つくばの筑波学院大で研究会

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パネルセッションの様子。左からカスミの川村昴弘さん、いばらきコープの黒岩賀津子さん、関彰商事の岡本俊一さん、金久保紀子教授、大島愼子学長=つくば市吾妻の筑波学院大学

【橋立多美】「地方都市の産業活性化とインターンシップ」をテーマにした、日本インターンシップ学会東日本支部の2018年度第1回研究会が8日、つくば市吾妻の筑波学院大学で開催された。

同支部は関東・中部・東北地区に在住する会員有志を中心に研究活動を展開している。同大の大島愼子学長が副支部長を努めている。参加者約30人の多くがインターンシップを実践している教育現場の教員で、活発な質疑応答が行われた。

古閑博美支部長のあいさつに続き、「留学生のインターンシップへの取り組み」と題して同大国際別科長の金久保紀子教授が基調講演を行った。

金久保教授は、留学生数は増える一方で近年は東南アジアからの留学生が多く、中でもベトナム出身者が突出しているとした上で、留学生は自国には戻らず、日本での将来を楽観的に考えている。しかし大半が18歳で出国しているため社会的経験と日本語力が不足しているなどと報告した。

一方、同大の社会参加型教育プログラム「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」で生活者としての力をつけた留学生の例を挙げた。OCP活動を通して地域社会に出る意識を醸成し、インターンシップにつなげたいと述べた。

受け入れ事例と採用

続いてインターンシップの受け入れ事例として、生活協同組合「いばらきコープ」とスーパー「カスミ」の取り組みが報告された。いばらきコープは店舗や移動店舗、宅配業務を体験。カスミはマーケット調査や売り場の組み立て、実際に販売するなど流通業を体験するインターンシップを展開している。

休憩後はパネルセッション「地域活性化におけるインターンシップの役割」が開かれた。パネラーとして登場した関彰商事の岡本俊一人事部長は「昨年1週間、当社でインターンシップを経験したベトナム留学生を2人採用した。公的な日本語能力試験に合格しても、イコール会話力ではないことが分かった」と話した。

参加者からインターンシップ体験と採用について質問があった。いばらきコープ採用教育担当の黒岩賀津子さんは「年間60人ほどを受け入れ、数人が入社している。入社してもらえなくても働く社員を見てもらい、将来の組合員候補」と話した。カスミ労務・採用担当の川村昴弘さんは「毎年200人を受け入れ、入社は1割の20人。会社は社会的責任を果たし、学生にはカスミに関心を持ってもらえる」と語った。

研究会の司会を務めた大島学長が「インターンシップは受入れ企業の認知度の向上につながることが分かった。地域企業への理解は産業活性化の一助になる」と総括した。

基調講演中の国際別科長の金久保紀子教授=同

留学生が中学生と交流会 筑波学院大

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タブレット端末を使って出身国の説明をするインドネシアからの留学生(中央)=龍ケ崎市城ノ内の市立城ノ内中学校

【崎山勝功】筑波学院大学(つくば市吾妻)の留学生37人が5日、龍ケ崎市立城ノ内中学校(佐藤恭司校長、全校生徒651人)を訪れ、3年生205人と交流会を行った。

留学生の出身国は中国、フィリピン、ベトナム、韓国、インドネシアなど11カ国。6人前後のグループに分かれて3年生6クラスを訪問した。1人の留学生を生徒5~6人が囲んで対話をする形式で行われた。留学生たちはパソコンやスマートフォンなどを利用して出身国の風景写真や動画を見せたり、生徒たちの質問に答えるなどし、互いに相手への理解を深めていった。

同中の連田美鈴さんは「いろんな事を学ぶことができた。外国の食べ物とか文化とか流行を聞いた」、高橋和真さんは「新しく知ることがたくさんあった。留学生から見た日本や、物の見方の違いが分かって良かった」と感想を話した。

留学生のアイムベコヴ・ニヤズさん(35)=カザフスタン出身=は「とても面白かった。思いがけない質問をされ、自分自身や自分の国をよく分かるようになった」と振り返った。生徒からはカザフスタンの有名な人、有名な場所、食べものなどに関する質問が多かったという。

交流会は今年で8年目。同市内で国際交流を行う市民団体「国際交流センターin龍ケ崎」の提案で始まった。同センター事務局の赤嶺愛子さん(71)は「子どもたちが外国人に対して物おじすることなく話せるようになってきている」と効果を語る。同中の古島正教頭は「国際理解教育の一環として続けていきたい」と話している。

ベトナムからの留学生(中央)の話を聞く中学生たち=同

学生ら夏のイベント企画 筑波学院大で七夕祭り

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写真部ブースの間違い探しやパズルに夢中になる学生ら=筑波学院大学体育館

【鈴木萬里子】筑波学院大学(つくば市吾妻)で5日夕方「七夕祭り」が開かれた。クラブやサークルなどが体育館1、2階に射的、パズル、駄菓子すくいなど9つのブースを出した。6つ以上のブースを回ると豪華賞品が当たるスタンプラリーも催された。

学生団体「学友会」(寺門達輝会長)と、15団体で構成するクラブ・サークル連合会(田村拓也会長)が主催した。前年度末に行われた学生生活アンケートで「学生のイベントが少ない」という声が出たことから、「まだ無い夏の学生イベントを作ろう」と学生4人が企画し、4月中旬から各クラブやサークルに参加募集をするなど準備を進めてきた。

映像研究同好会のキャラクター「みかんマン」を、7分間の映像の中でいくつ見つけられるかを競うユニークなブースもあった。

3日来日し、同大で約1週間、短期研修をしている台湾・中華大学の学生も七夕祭りに参加した。射的に挑戦した鄭心慈さんは「台湾の夜市でも射的はあるが、今回初めてやった。とても面白かった」と話し、最高得点300点の的を撃ち落として笑顔だった。

祭りが最高潮に達した頃、同大で学生食堂を運営するフランス料理店「グルマン」(内田十九二オーナー)から唐揚げとピザ100人分の差し入れがあり、学生らはたくさんあった皿をすぐに平らげた。

スタンプラリー抽選会ではディズニーペアチケット、腹筋ベルト、ロボット掃除機、多機能アロマ、扇風機などの豪華な景品が出され、会場は大盛り上がりだった。

参加者の投票で決まる一番楽しめた団体にはジャグリングサークル Farce(ファルス)が選ばれた。

イベントの中心となって活動した学友会の寺門会長は「準備が大変だったので、実現出来て良かった」と振り返り、連合会の田村会長は「メンバーの4人はほかにもいろいろな役を抱えているのに、この企画にも熱心に参加してくれた」と、仲間への感謝を述べた。

学生食堂「グルマン」差し入れの唐揚げとピザを味わう学生=同

日本語学ぶ台湾の大学生 筑波学院大で短期研修

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短期研修で来日した中華大の学生を紹介する同行者の王盈文助教授(左端)=4日、筑波学院大学の「日本語リテラシー」の授業で

【鈴木萬里子】台湾の中華大学で日本語を専攻する学生13人が3日来日し、筑波学院大学(つくば市吾妻)で同大の学生と一緒に授業を受けたり、華道や茶道を体験するなど、10日まで約1週間の短期研修をしている。

大学間の協定に基づき海外の大学でも単位を取得できる国際交流プログラムで、中華大とは相互に学生が行き来し7日間前後の短期研修を実施している。台湾のほか中国、韓国、オーストラリア、インドネシアの6大学と協定を締結している。

13人は、つくばに到着した3日夕方、学院大の学生団体、学友会が主催した歓迎会で出迎えを受けた。中華大2年の江彦慧さんは「初めての人とたくさん話すことが出来て楽しい歓迎会だった。日本の文化と美しい景色が好きなので、日本語をもっと勉強して将来は日本で仕事をしたい」と話した。

2日目の4日午前は、学院大1年生と一緒に「日本語リテラシー」の授業を受講し、張喜茹さん、張媛卿さんの2人が映像を上映しながら日本語で中華大を紹介した。

その後グループに分かれて日本人学生の輪に加わり、学院大生の質問に答えた。3年の頼鵬羽さんは「両国の違いは、日本は交通ルールをしっかり守るが台湾は守らない人が多い。つくばで驚いたのは夜が暗いこと、怖いと思った」と流ちょうな日本で答えていた。

瀟安延さんと陳品妤さんは台湾の観光名所をスマートフォンを使って紹介した。日本との違いについて問われると「敬語はあまり使わない。先生には普段より少し丁寧な言葉で話す」との答えに、日本人学生らから驚きの声が上がった。

学院大1年の坂下達哉さんは「違う国の人と話せて楽しかった。みんな日本語が上手でびっくりした」と驚いた様子。駒田有紀さんは「前から台湾に旅行したいと思っていたので、中華大生の話を聞いて是非行ってみたくなった」と話した。

同行している中華大の王盈文助教授は「研修で交流したのがきっかけでプライベートでも台湾と日本を行き来している学生もいる。学院大の学生には日本語で話し掛けてもらいたい。中華大の学生と友達になってほしい」と呼び掛けていた。

中華大の学生らは9日まで、大島槇子学長の特別授業を受けたり、学院大生の案内で近隣のつくばエキスポセンターやJAXA筑波宇宙センターを見学して10日帰国する。ほかに学院大学生の案内で、東京・浅草で浴衣を体験したり、秋葉原のメイドカフェや六本木ヒルズを訪れる体験なども用意されているという。

グループに分かれ日本語で話し合う筑波学院大と中華大の学生ら=同

 

ワインの真実探る 講義と試飲で堪能 筑波学院大

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ドイツのワイン醸造学のテキストに基づき講義をする能勢壬紀子さん=つくば市吾妻の筑波学院大学附属図書館

【鈴木萬里子】ワイン特区に認定されたつくば市で6月30日、「ワインの真実を探る—天才ワイン醸造家から学ぶワインの味」と題したワイン講座が開かれた。筑波学院大学(同市吾妻)の社会人講座の一つで、同大図書館を会場に、受講者は講義と試飲でワインの奥深さを堪能した。

講師は都内で輸入商社やレストランを経営する能勢壬紀子(みきこ)さん。能勢さんは20年前からドイツに通い、ワイン生産者と深い信頼関係を築いてきた。ドイツワインの真の価値を日本に伝えるワインセミナーの開催や講演活動に活発に取り組んでいる。同大のワイン講座は2014年に初めて開かれ今年度が3回目。全2回の講座で、30日は13人が受講した。

講義はドイツで唯一、醸造学を教えているガイゼンハイム大学のテキストを使って進められた。品質の良いワインの作り方、ドイツワインの代表的品種、ドイツの冷涼な気候からくる酸味と糖度の特徴、土壌と気候による味の違いなどを、能勢さんが図などを使って詳しく説明した。

講義の後、ワインの試飲が行われ、ドイツでトップクラスの醸造家2人のワインが提供された。受講者は、国際的コンクールで2018最優秀生産者となったホルスト・ザウワー醸造所の白ワインと、五ツ星トップ評価を獲得したダウテル醸造所の赤ワインを、一般的なワインと比較しながら試飲し、トップクラスの繊細な味との違いを感じていた。

夫婦で受講した同大卒業生で市内に住む橋本絵理子さん(42)は「この講座がきっかけでワインが好きになった。ワインは価格ではないということも分かった。母校のおかげ」と笑顔に。市内の60代女性は「図書館はワインと雰囲気が合って良い。試飲と聞いていたが量が多いのにびっくり、でもうれしい」と話していた。

能勢さんは「ドイツワインの輸入に携わり、現地のワイナリーを訪れ日本人に合うワインをセレクトしている。この講座では20年取材して知ったことを伝えられる。ワイン業者がいると本当の話は出来ないが、ここでは突っ込んだ話が出来てうれしい」と話した。

◆同講座は全2回。次回は7月21日(土)午後3時~4時30分。数人であれば次回のみの参加も可(受講料は半額の1500円)。詳しくは同大ホームページ(https://www.tsukuba-g.ac.jp/action/coc/)問い合わせは(電話029-858-6341)。

試飲用のワイン。同大にあるフランス料理店「グルマン」のキッシュとパンが添えられた=同

《留学生エッセー》12 日本の大工道具を海外に広めたい

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初めて見た大カンナに驚くアグンさん=龍ケ崎市の関根商店

国際別科※ アグン アリフ ウィボウォ

インドネシア中部ジャワ州出身の アグン アリフ ウィボウォです。インドネシア芸術大学美術学部在籍中に日本人留学生と知り合い、卒業後の2013年に来日し、結婚しました。現在、36歳です。当時は、「はい」と「ありがとうございます」しか話せませんでしたが、少しずつ日本の生活にも慣れて、日本語も話せるようになりました。現在、龍ケ崎市に住んでいます。

インドネシアは、小さいものも含めると1万以上の島々から成る島国です。多民族国家なので、国民は宗教の自由が保障され、地域ごとにそれぞれの文化や言語を持っています。公用語として使われるインドネシア語のほか、地域の言語は500以上もあると言われています。そして、美しい自然や豊富な資源にも恵まれています。

■地域活動通して日本を知る

日本では地域活動に積極的に参加することを心がけています。7月に3日間かけて行われる地元の八坂神社祇園祭には2014年から毎年参加しています。大学で芸術を学んだので日本の文化にとても興味があります。祭りでは地域の人と同じ法被(はっぴ)や褌(ふんどし)をつけます。褌を最初に見た時には驚きましたが、みんなと一緒だと抵抗なくつけられました。日本のお祭りはみんなが集まって、ワイワイとやるのが面白いし楽しいです。

地域の消防団にも入団しています。特に心に残っているのは、消防の技術を競う大会に出場したことです。きびしい訓練もありましたが、仲間達との絆も深まりました。日ごろから防災意識を持って準備をすることは、とても大切なことだと学びました。

地域活動に参加することは、私自身の日本語の勉強にとても役立ちました。日本の文化や歴史を知ることも出来ました。日本に限らずどこにいても、地域の住民が協力し合うことや伝統を受け継ぐことは素晴らしいと思います。

昨年の八坂神社祇園祭で法被を着たアグンさん

■日本の木工技術に驚く

インドネシアの大学ではホテルや家に飾るレリーフなどの木彫刻を制作していたので、木に関する仕事に興味を持っていました。日本に来て驚いたことは、木造建築の高度な技術です。美しさだけではなく、地震の多い国の建築物として、細部まで良く考えて作られていることも知りました。高度な技術を支えるための、優れた大工道具もたくさんあります。どの道具をどこに、どうやって使っているのでしょうか。知れば知るほど新しい疑問が出てきて、もっと深く学びたくなりました。

■大工道具に興味わく

私は妻の実家が経営する木工・電動工具のお店を手伝っています。店には大工のお客さんが多く訪れるので、私も友達になりました。今、大工さん達から大工道具の使い方などを習い始めています。大工さん特有の言葉が難しくて苦労していますが、とても興味ある分野なので面白いです。

私も作品を作りながら、地域に根差した店作りをして店を大きくしたいです。日本の大工道具は品質が良いし、長持ちするため海外で人気が高いです。将来はインターネット販売をやって、日本の技術の高い大工道具を海外にも広げていきたいと思っています。

 

※国際別科:外国人が中級から上級の日本語を集中的に学ぶための筑波学院大学の特別な1年間のプログラム

《留学生エッセー》11 文化のニュアンス、理解すること大事

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つくば市の梅園公園で、梅を楽しむニヤズさん

国際別科※ アイムベゴヴ ニヤズ

ニヤズと申します。名前がちょっと難しいから、他の人たちから「二さん」と呼ばれています。35歳です。半年前、妻が筑波大学に入学したので、家族とカザフスタンから来日して、つくば市で暮らしています。以前、会計会社で10年間、ITサービスデスク長の仕事をしていました。その前、カザフスタンの日本センターで働いていた時、日本に興味があったので、日本語を2年間勉強しました。10年後の今、それがすごく役に立ったと思います。

でも、日本に来て、文化と日本語をもっと学ぶと、日本語能力がまだ低いことを実感します。日本に来たばかりのときに経験した言葉や文化の問題について紹介します。

■「園長」?「延長」?

私は娘を保育園に預けています。あるとき、ディレクター(責任者)さんに相談したいと思いました。職員の人からディレクターは日本語で「えんちょう」と聞きました。そのすぐ後、つくば市立中央図書館に行って本を返そうとしたら、そこの職員から「えんちょうしますか?」と聞かれました。

「どうしてまたディレクターさんの話が出るのだろう?」と不思議に思い、「いいえ、えんちょうさんはいりません。本だけ返します」と答えました。その後、バス乗り場でスマホの辞書を調べて初めて、保育園の「園長」と本の貸出の「延長」の違いがわかりました。

つくば市の赤塚公園の稲荷神社に家族と遊びに行き、子どもを撮影する妻を撮影。

■「見送りの文化」にびっくり

ほかには文化の話もあります。ある日、家族と「キュート」の店に行き、サプリメントを買ってお金を払いました。店員さんが商品を袋に入れたので、袋をもらおうと妻が手を出しました。すると、袋を差し出しそうとした店員さんは急に気が変わったように、私達の袋を手に出口の方に走り出したのです!それを見た妻と私は呆然。「やばい!店員さんが私たちのサプリを持って逃げている!」という思いが一瞬頭をかすめました。

しかし店員さんは出口の前で私達を待ち、袋を渡してくれたのです。妻と私は安心しました。これも、店員が買ったものを出口まで運んで、見送ってくれる日本の文化と知りました。

■技術だけでなく態度も大切

現在、私は日本の運転免許をもらうために、自動車教習所に通っています。はじめは1カ月で免許が取れると思いましたが、3カ月かかってしまっています。理由は、日本の運転免許をとるための試験は大変難しいからです。

教習所の先生が教えるのは、運転技術だけではなく、試験を受けるときの態度もです。例えば、試験を受ける前と後には挨拶をしなければなりません。私はおそらくそれが分かっていなかったので、仮免許をとるのに4回もかかってしまいました。

日本で楽しく住むためには、日本語で話す能力だけでは足りません。読み書きができることに加えて、文化のニュアンスを理解しようとする姿勢を持つことが大事です。

 

※国際別科:外国人が中級から上級の日本語を集中的に学ぶための筑波学院大学の特別な1年間のプログラム。

若い感性キラリ 筑波学院大でフォトコンテスト

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見て投票してほしいと話す鏡田八汐さん㊨と津久井茜さん=つくば市吾妻の筑波学院大学

【橋立多美】筑波学院大学(つくば市吾妻)附属図書館と学生食堂グルマンで、同大写真部主催の「なんかいい」フォトコンテストが開催されている。

同写真部は昨年5月に発足したクラブで部員は11人。初めてのコンテスト兼写真展だ。デジタルカメラやスマートフォンで撮影した。作品は四季の風景と人物写真の2部門で、風景写真22点を同図書館1階のラウンジに展示。人物を写した作品18点が学食内に展示されている。

寅さんゆかりの寺、柴又帝釈天の参道に軒を連ねる店頭に寝転ぶネコを撮った「¥500」や、夜空を彩る花火を捉えた「夏恋花(カレンカ)」、野原に放置された自転車を被写体にした「屍体(したい)」など何気ない日常が切り取られ、タイトルが若い感性を物語る。人物写真は赤ちゃんや親子、子どもの成長を捉えてほほ笑ましい。

部長の鏡田八汐さん(3年、20歳)は「大学が開講しているコミュニティカレッジの写真実技講座で学んで部員一人ひとりの技量を上げ、定期的に撮影会を行って作品の質や幅を広げるようにしている」と話す。

会期は29日まで。コンテストの投票(各部門3点まで)も28日まで行われており、一般市民も参加できる。投票数によって風景写真は図書館長賞、人物写真にはグルマン賞、また学長賞も設定され、29日に行われる表彰式で趣向を凝らした賞品が贈呈される。部員の津久井茜さん(同)は「なんかいいなと思った作品に投票してほしい」と話した。

◆附属図書館、グルマンはだれでも入館・入店できる。開館時間は午前9時~午後6時、土曜は午後3時まで。日祝休館。同図書館には歴史的価値のあるフィルムカメラも展示されている。サックス奏者で昭和期にレコードカートリッジとして流行したスペックスの創業者・朝倉収さんが所蔵していた。朝倉さん他界後、妻の愛子さんが、卒業した東京家政学院大系列の同大に220台を寄贈した。選りすぐった30台が展示され、フォトの世界の歩みが見て取れる。

29日に表彰式が行われ、図書館長賞が「夏恋花」(川嶋美琴さん、2年)、グルマン賞は「今日も1日」(板倉広人さん、同)、筑波学院大学学長賞には「Tsukuba Mountain Sunrise」(留学生のパク・イット・ダリオさん、同)に決まり、表彰状と賞品が贈られた。

総文祭の県内代表3校 筑波学院大で合同取材

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セグウェイに興味津々の様子で質問する生徒たち=つくば市吾妻の筑波学院大学

【橋立多美】今夏、第42回全国高等学校総合文化祭(総文祭)に出場する、つくば秀英高校(つくば市島名)、岩瀬日大高校(桜川市友部)、県立古河中等教育学校(古河市磯部)の新聞部員34人が13日、合同で筑波学院大学(つくば市吾妻)の電動立ち乗り二輪車セグウェイの体験取材と、地元フランス料理店が運営する学生食堂を取材した。

遊歩道に面した広場でセグウェイに試乗した後、操作を指導した同大学教員を囲み、乗るための免許や充電、価格などを熱心に取材する姿が見られた。自立安定性能が高く、搭乗者の体重移動で速度調節から前後進を行えることから、「高齢者向けに活用できないか」の質問もあった。

学食を味わった後、昨年4月、同大学近くにあった老舗フランス料理店「カフェ・ド・グルマン」をたたんでキャンパスに移転した内田十九二オーナーシェフに取材した。

「学生を飽きさせないメニューは」「一番人気のメニューは何ですか」などの質問の最後に、「隠し味はありますか」という声が挙がった。内田さんは「隠さないんだよね。40年間フランス料理の基本の仕込みは手を抜かない。だから食材のおいしさが味に出る」。その答えに生徒たちは納得した様子でうなずいていた。

3校は、昨年12月に開催された県高校新聞コンクール(県高校文化連盟新聞部会主催)の審査会で、県内7校の応募の中から総文祭新聞部門への出場を勝ち取った。つくば秀英高校新聞同好会が発行する「秀花新聞」は最優秀賞。岩瀬日大高校新聞部の「岩日タイムズ」と、古河中等学校文藝部の「古河中等瓦版」は優秀賞を受賞した。

総文祭は「文化部のインターハイ」とも呼ばれる高校生による芸術文化活動の祭典で、各都道府県を代表する高校生が日頃の成果を披露する。今年の開催県は長野で8月7~11日まで5日間の日程で開かれる。合同取材は、茨城を代表するチームの交流と新聞作りの研修を目的に行われた。生徒が興味を持ち、楽しく取材できる同大学のセグウェイとフランス料理を提供する学生食堂を取材先に選んだ。

つくば秀英高校3年の押田吏希さん(18)は「新聞記者に話を聞くなど新聞作りのルールを学んできた。良い成績を出したい」。岩瀬日大高校3年の相澤優花さん(同)は「総文祭は他校の生徒とグループになって活動する。今日はコミュニケーション能力を身に付ける機会になった」。古河中等学校4年の北山卓弥さんと田中柚希さん(16)は「簡潔にインタビューできるよう特訓中で、レベルを上げて臨みます」と話してくれた。

メモを取ったり撮影したりと積極的に取材する生徒たち。左端がオーナーシェフの内田さん=同

《学生インタビュー》11 「1年間、やり遂げ自信に」ラヂオつくばで番組担う

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ラジオ収録最終日。「感動と開放感を味わった」という寺門達輝さん=つくば市吾妻のラヂオつくば編集ブース

筑波学院大学3年生の寺門達輝さんはつくば市に本拠を置くコミュニティFM「ラヂオつくば」で、2017年4月から週1回の放送を1年間行った。同大の社会参加型学習「実践科目B」※の一環。学生だけで番組の企画、取材、収録、パーソナリティーを担い、独自のアンケート調査に基づいた人気のお店を取材して紹介するなど、多彩な企画にチャレンジした。

経営情報学部ビジネスデザイン学科3年 寺門達輝さん
茨城県立水戸商業高校出身

ーなぜラヂオつくばを活動の場に選んだのですか。

キャリアカウンセラー担当の先生から薦められたのが発端です。私自身、企画から編集まで制作過程をすべて学生だけでやることに魅力を感じたので、チャレンジしてみたいと思いました。

ー活動内容はどんなものでしたか。

ラヂオつくばでは「筑波学院大学ラジオ やっちゃごっちゃ」という番組をしました。学生6人で企画、取材、収録、パーソナリティーを受け持ち、週1回30分の放送を1年間継続して担当しました。

番組では、学園祭「KVA祭」の告知や「まつりつくば」など各種イベント案内を取り上げたり、ゲストを招いてトークをしました。学内に投票箱を設けて「つくばのおいしいお店ランキング」のアンケート調査もやりました。

ーランキング調査、おもしろそうですね。

上位3店はラーメン店でした。学生はラーメンが好きだと改めて思いました。取材してラジオで紹介しようと思い、上位3店舗の取材許可を取り、日程決めを担当しました。

お店の営業中や仕込み中は、時間を取ってもらうのが大変でした。取材に行くメンバーの予定を把握せずにお店に連絡してしまったため、何回も連絡し直すことになり、忙しい相手に迷惑をかけてしまったこともあります。情報の把握は大切だと痛感しました。この経験は社会に出た時に役立つと思います。

ー高校生をゲストに招いたこともあったそうですね。

今年の3月末に、つくば秀英高校の生徒会の生徒10人がスタジオに来てくれました。生徒会が発行している新聞の取材とのことでした。生徒会がどんな活動をしているのかを中心にトークをしました。高校の生徒会活動がとても活発なことに驚きました。それにみんな礼儀正しいことにも感心しました。

ラヂオつくばのサテライトスタジオ「セン」。寺門さんら筑波学院大の学生は1年間週1回番組を担当した=つくば市吾妻

ー放送で苦労したことはありましたか。

午前8時30分~9時30分にラヂオつくばの機器を使って収録するのですが、早起きが苦手なので、寝坊しないようにするのが大変でした。収録日に当番が来ない時は急きょ代わりに出ることもあり、気が抜けませんでした。

また番組でゲストと話をしていると、話題が途切れることがあります。そんな時は、何とか話題をひねり出してつなげなければならなかったことも大変でした。でも1年をやりとげたことで自信がつきました。終わった時は感動と開放感を味わいました。

ーこの活動を通して得たものは何でしょう。

責任感を持つこと、そして自己管理の大切さです。今年4月から学友会の会長をしており、活動と勉強の両立は大変ですが、毎日、楽しく充実しています。責任感を持ち、自己管理をしながら、学生生活や社会生活を充実させていきたいと思っています。

(インタビュアー:鈴木萬里子)

 

※2年生を対象にした同大の必修授業。年30時間以上の活動を企業、自治体、NPO団体などで行い、学生が社会を知る機会を得るとともに地域に貢献する自覚を持つ教育を行っている。

地域を元気にする「学芸員」育成 筑波学院大

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地域デザイン学芸員養成講座を担当する塚原正彦教授=図書館カフェ「おいしいミュージアム」が実施された筑波学院大学附属図書館前

【鈴木宏子】ふるさとの宝物を探し、人が集まるミュージアムをつくって、地域を元気にする人材を育てる「地域デザイン学芸員」養成講座が7月24日から筑波学院大学(つくば市吾妻)で始まる。

社会人や学生を対象にした文科省の職業力実践育成プログラムの一つで、地域の文化や資源を掘り起こし、磨き上げて商品やサービスを開発し、さらに美術館や図書館、街なかの空き店舗などで発表などする。

日本地域資源学会会長の塚原正彦教授のほか、商業施設のデザインを手掛ける建築家、ミュージアムプランナー、訪日外国人の誘客事業などを担当する観光事業者が講師を務める。

学芸員との違いを塚原教授は「文化を守るだけでなく、デザインや経営学を学んで、文化に価値や魅力を付け、来館者を楽しませたり、普及させる人材を育てる」と話す。

具体的な授業は、牛久市を舞台に実施する。受講者は市内を実際に歩き、話を聞くなどして、ホームページや冊子、絵本などにして発信する方法を学ぶ。さらにミュージアムカフェやブックカフェをつくる方法を学び、ワインや落花生などの特産品を味わうことができるカフェ「おいしいミュージアム」を牛久の街なかにつくることにも挑戦する。空き店舗となっている牛久駅前商業施設の再生なども考えるという。

授業は7月24日から来年2月までの半年間で計9科目19単位。各科目それぞれ3日間で集中して授業を実施し、忙しい社会人向けに一部だけでも学べるようにする。受講した単位は5つの段階に分けて、それぞれ学び終えたという証明書を発行する。

同大では、養成講座の開講に先立って昨年度、2、3年生が授業で地域資源を地域活性化に役立てる方法を学び、同大附属図書館に図書館カフェ「おいしいミュージアム」をオープンさせた実績がある。図書館を市民に開放して今年2、3月の約2週間、県産の焼き芋、イチゴ、レンコンなどの食材を使ったスイーツと、コーヒー、ワインなどの飲み物を、地元笠間焼の器で提供した。

今年度は養成講座が本格的にスタートする。現在、地域おこしに取り組む市民や、観光雑誌で働くトラベルジャーナリストなどからすでに受講の申し込みがあるという。塚原教授は「暮らしの足元にある、かけがえのない宝物が見つかるはず」と話している。

◆募集期間は30日まで。定員50人。学費は1科目3万円、全科目30万円。60歳以上はシニア割引がある。詳しくは同大ホームページ(https://www.tsukuba-g.ac.jp/whats_new/chiikidezaingakugeiin_bosyu/)。問い合わせは℡029・858・4811(同大)

筑波学院大 堀越助教が優秀教員表彰 全国で3人

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「学生からの評価は励みになる」という堀越眞理子助教=筑波学院大学

【大志万容子】筑波学院大学(つくば市吾妻)経営情報学部の堀越眞理子助教が、全国大学実務協会から2017年度実務教育優秀教員として表彰された。全国で3人の中の一人。学生の資格取得で高い合格率を挙げたことや学生からの授業評価が高かったことが認められた。「学生からの評価は励みになる。さらに授業の工夫を重ねたい」と意気込む。

堀越助教は情報関係の授業を担当する。今回、文書処理を扱う「情報処理A」の授業で学生の授業評価がほぼすべての項目で平均を大きく越えた。さらに期末試験で生徒が受ける日商PC検定試験の合格率が毎年80%以上、昨年は90%以上と高かったことが、受賞につながった。

「学生全員に必要なジョブスキルと知識をつけたい」と堀越助教。1時間半の授業では、パソコン操作が視覚的に分かりやすいよう自作した資料を使い、教室中を歩き回って、後ろの学生まで目を配る。説明した内容は必ず宿題に出して反復させ、忘れた学生には空き時間に取り組ませる。「段階的に明確な目標を立て、クリアできなければその場で頑張ってもらう。説明して終わり、ではありません」

「自主性に任せるとなかなか資格試験を受けてくれない学生も、受けたら合格する力はある。合格すれば励みになって、上位の試験にチャレンジする子もいる。だからこそ授業の中で到達させたい」

授業評価アンケートの高評価には「授業準備に時間をかけてきたので、学生から評価されたのは報われる」と笑顔。今後は「合格できなかった10%の学生のために、さらに細かいところを工夫し、全員に満足してもらえるようにしたい」と力を込める。

同協会は全国203の大学・短大が加盟。同賞は学生による授業評価が自校の最高水準であり、研究や社会的活動において実務教育の充実向上に貢献する業績を挙げている教員に授与される。

「フラワーゲートボール」運営に協力 つくばフェスで学院大生

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フラワーゲートボール会場で遊ぶ子どもたち=つくば市吾妻のつくばセンター広場

【崎山勝功】市民同士の国際交流などが目的の「つくばフェスティバル2018」(12,13両日開催)運営協力の一環として、筑波学院大学(つくば市吾妻)は両日、同フェスティバルのイベント「フラワーゲートボール」(つくばセンター地区活性化協議会主催)の運営に参加した。

会場のつくばセンター広場(同市吾妻)の一角には、縦約18m、横約10mの大きさに、フラワーポットで区切られたコースがつくられた。フラワーポットの花は同協議会が栽培したという。

子どもたちは、ゲートボールスティックを使ってボールを打ち、コース上にあるゲートなどの障害物を通過させるゲームを楽しんだ。同大の学生たち約20人は交代制で、子どもたちにスティックの使い方を説明したり、会場に集まった子どもたちの整理に当たった。

市内から来た小学5年生の女子児童は「コースの障害物が結構難しかった」と感想を述べた。運営を担当した同大教員は「家族連れや、子ども同士だけで来る人もいて、中には10回ぐらい来た子もいた」と人気ぶりを話した。

同大はほかに同フェスティバルの国際交流フェアに出展し、留学生の出身国の民族衣装を試着しての記念撮影コーナーなどを開設した。

オープンキャンパス始まる 筑波学院大

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オープンキャンパスのキャンパスツアーで、高校生に大学内の施設を案内する学生(中央奥)=つくば市吾妻の筑波学院大学

【崎山勝功】大学進学を目指す高校生や保護者が、志望大学を見学する「オープンキャンパス」が各大学で行われる中、筑波学院大学(つくば市吾妻)の2018年度オープンキャンパスが13日から始まった。

この日は同大生が「キャンパスツアー」の案内を行い、高校生や保護者らを3グループに分けて引率し、教室や図書館などの施設を案内した。このほか、ゲームのプログラムを実際に作る体験授業や、学生食堂のフランス料理店でランチの試食なども行われた。

案内に当たった同大経営情報学部情報デザインコース2年の鈴木優樹さん(19)=水戸市出身=は「コースで縛られず自分の好きな授業が取れる、自分の好きな勉強ができることをアピールしたい」と、同大の魅力を訴えた。志望校選びに悩む高校生に向けてさらに「オープンキャンパスに行かないと分からないことがあるので、大学を実際に見て『この大学なら自分に合う、自分のやりたい勉強ができる』というのを見てもらいたい」と助言した。

同大入試広報グループによると、同大では前身の短大時代も含めて約20年以上前から学生が高校生らを案内しているという。同グループは「先輩と実際に話すことによって(入学して)2年後、3年後をイメージしてもらえれば」と話し、高校生の志望校選びの一助になればと期待を寄せる。

同グループによると、近年は「大学に入って何ができるか、何をやりたいか」に重きを置いて進路指導をしている高校が増えているという。「自分のやりたかった勉強ができない」「環境になじめない」などの理由で退学する事例が起きていることが背景にあるという。

オープンキャンパス来訪者のピークを迎えるのは7、8月ごろ。同大では6月24日、7月22日、8月5・26日、10月27・28日、来年3月24日にも開催する。

大学生の補助を受けながら体験授業「ゲームを創ろう」でゲームのプログラミングに挑戦する高校生ら=同