グループ企業の社員とその子どもたちを対象にした「セキショウ走り方教室」が3日、つくば市天王台の筑波大学中央体育館で開かれた。関彰商事(本社・筑西市、つくば市、関正樹社長)所属のアスリート社員が「はやく、楽しく、かっこよく」走れるようになる方法を伝授した。
同社は身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることをさす「ウェルビーイング」の考え方を取り入れた企業活動を展開している。今回は、つくば市といわき市の2会場で開催され、つくば会場では小学生を中心とする約20組の親子が参加した。共催は、1日に改組によりスタートしたばかりの筑波大学体育スポーツ局。
講師はセキショウアスリートクラブONE所属、100mハードルで全日本選手権3位などの戦績を持つ広報部の相馬絵里子さん。準備運動から始まり、走り方の基本を順を追って指導していった。
走るときの姿勢で「いちばん大事なのは、地面から力をもらうこと」と相馬さん。地面に足をついたとき、地面から受ける反発力を利用し、それを前へ進む力に変えるのだそうだ。そのためには、なるべくひざをまっすぐ伸ばしたまま、かかとからではなく足全体で、バンと大きな音が出るようにつく。このとき、もう片方の足はももを水平に上げ、爪先も上げておく。
腕の振り方は「前の手は自分の鼻、後ろの手はズボンのポッケの横」。これは脇を締め、腕を曲げたまま振るためのアドバイスだそうだ。こうしてだんだんと実際の走りへと近付けていき、最後は体育館の端から端まで全力でダッシュした。
参加者の一人、平田朝輝さん(7)は「楽しかった。今でも1着を取れるけど、もっと速く走りたい。教わったことを練習すれば、できるようになると思う」と意欲的。坂入ちひろさん(10)は「中学校へ行ったら陸上部に入りたい。すごく分かりやすく話してもらえた」との感想を述べた。
相馬さんは「子どもたちが元気に楽しそうに参加してくれてうれしい。ちょっと難しい内容だったが、なるべく分かりやすく工夫し、短い時間でも要点を教えることができた。子どもたちもしっかりやってくれていい教室になった。いままではコロナ禍でなかなか機会が持てなかったが、今後も規模を広げたりしながら開催していきたい」と話した。(池田充雄)